アイリスオーヤマ様に「土嚢に代わる水害対策商品を作って頂けないでしょうか?」と問い合わせてみた
1/26に書いたブログの最後にも書いたように、アイリスオーヤマ様に「土嚢に代わる水害対策商品を作って頂けないでしょうか?」とメールを送ってみました。
今日のブログは、最初に「台風19号による宇都宮市の水害の現状」を書いて、続けてアイリスオーヤマ様に送った「問い合わせ内容」とその「回答」を書きます。
台風19号による宇都宮市の水害と復旧の現状
去年10月の台風19号の洪水による床上浸水等で、私の住む宇都宮市の一部も、深刻な被害を受けました。
その様子はこちら。台風19号で事務所兼ショールームが床上浸水した1日を写真で振り返る
特に千波町と仲町界隈は、床上浸水1M程度になり被害がさらに酷く、ご商売を辞めた自営業者も複数おり、引っ越しを実行済もしくは考えている方も多いと聞く地域です。建物や付帯設備の保険に入っていなければ、全て自腹での復旧になります。氾濫した河川を行政が早急かつ根本的に直すのは難しく、今後の少子高齢化も考えて廃業、引っ越しするという判断をしたのだと思います。
氾濫したのは行政が管理する河川なので、早期に(次の大型台風が来る前に)根本的に直して欲しいと考えるのは当たり前のことだと思うのですが、県の担当者に話を聞いたところ、根本的な解決をするほど事象が複雑に絡み、大きなお金が掛かるので、早期に根本的な対策をするのは難しそうです。現在は、氾濫した田川に大型の重機が入り、長年にわたり堆積した砂利の撤去を行っています。そうすることで、川の断面積が広がり、少しは洪水が起こりにくくなります。行政は直ぐにできることをやっている印象です。
行政の方に聞いた洪水対策等はこちらをご覧ください。
氾濫した田川の今後の治水対策について、栃木県土木事務所の方に話を聞きました
今回の水害で、建物と付帯設備の保険に入っていた方は、リフォーム代金と付帯設備代金が、ほぼ満額出る方もいらっしゃいます。ただし、現状復帰が基本なので、再度台風19号のような状態になれば、リフォームした家屋がまた床上浸水の被害に合う上に、店舗の場合は、休業補償の付く保険にでも入っていない限りは、リフォーム期間中は仕事が出来ないので収入が無くなります。
行政が河川を含むインフラを直さないなら、自分の資金で、自宅や社屋を高床式(ピロティ式)等に建て替えるか、水害に合わない場所に引っ越しするという2択が安心ですが、どちらも多額の資金が掛かるので、現実的ではありません。
アイリスオーヤマ様に「土嚢に代わる水害対策商品を作って頂けないでしょうか?」と問い合わせしてみた。その結果は?
一番良いのは、既存の場所に住みながら、一般人でも入手できる価格の仮設物を使い、台風が来る前に、水害を防げる処理が出来るのが現実的。以前にブログで、土嚢に代わる樹脂製の洪水対策商品「ボックスウォール(BOXWALL)」が、戸建住宅でも使えるかを検討してみました。
地面に置くだけで洪水から建物を守る、土嚢に代わる洪水対策商品「ボックスウォール(BOXWALL)」は戸建住宅に使えそうか?
結論は、ボックスウォールを大量に買うと値段が高くなり、一般の家庭では購入が難しい。かつコンクリートやアスファルト等、硬い土間面にしか設置できないので、一戸建て住宅には適していない場合が多い。ただし、需要はあるので樹脂商材に定評のあるアイリスオーヤマさんに日本向けにアレンジしてもらい、「ボックスウォール(BOXWALL)」に代わる、日本独自の水害対策商品を造ってほしいので、問い合わせてみました。
前書きが長くなりましたが、下記が問い合わせた内容と回答です。結論から言うと「ご意見は担当部署に申し伝えますとともに、今後の製品開発に役立てて参る所存でございます。」とのこと。回答ありがとうございます。
そう答えるしかないですよね。
どなたか、仮設で洪水対策できる良い方法を知っている方がいたら教えてください。
問い合わせ内容
はじめまして。去年の台風19号で水害にあったものです。
河川が氾濫したのですが、行政が河川を、早急大規模に直すのは予算的に難しそうです。
スウェーデンのメーカーが出している土嚢に代わる洪水対策商品で「ボックスウォール」という樹脂製の商品があるのですが、戸建住宅にも使えるかを検討したところ、値段が高く設置が難しいので、使うのが難しいです。プラスチック商品に定評のある御社で商品開発をして頂けないかと思いメールしました。「ボックスウォール」を検討したブログを書きましたので、読んで頂けたらと思います。
地面に置くだけで洪水から建物を守る、土嚢に代わる洪水対策商品「ボックスウォール(BOXWALL)」は戸建住宅に使えそうか?
回答
吉田 武志 様
お世話になっております。
アイリスオーヤマ株式会社コミュニケーションセンターの〇〇と申します。
このたびは弊社商品についてお問い合わせいただきましたにも関わらず、
ご返答が遅くなり申し訳ございません。
この度は貴重なご意見を賜りまして、誠に有難うございます。
お申し出いただきましたご意見は担当部署に申し伝えますとともに、
今後の製品開発に役立てて参る所存でございます。
弊社ではお客様の快適で便利な暮らしの為、これからもお客様の
ご意見・ご要望を取り入れながら、日々よりよいものづくりに努めて参る
所存でございます。今後とも、弊社への変わらぬご愛顧の程、
何卒宜しくお願い申し上げます。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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