2019-09-15
Q1.0住宅宇都宮の家 SH-house(宇都宮市)
住宅設計
高断熱・高気密住宅

高断熱高気密Q1.0住宅のトイレの防音対策

トイレと寝室収納の間仕切り壁に、断熱材と気密シートを施工した。

 

宇都宮で建築中の小さなQ1.0住宅は、大工工事も来週で完了予定。

 

今日のブログは、大工と建具屋による家具工事前に施工した、高断熱高気密Q1.0住宅のトイレの防音工事についてレポートします。

 

新築時の隣室同士の防音対策は、間仕切り壁に断熱材と気密シートを施工するのが、安くて効果的

 

Q1.0住宅SH-houseのトイレは、収納を介して寝室の隣にある。

 

気密性能を表すC値が0.5と、高気密になっているこの住宅は、雨音を含めた外部からの音は室内に伝わりにくいが、反対に室内の音は伝わりやすい。気密性が高いので当たり前の話だ。

 

Q1.0住宅宇都宮の家、SH-houseの隙間相当面積C値は0.5㎠/㎡、気密試験結果を公開します

 

特に、この住宅は寝室にも間仕切りがないオープンな間取りなので、トイレの音を伝えにくい仕様にした。(ちなみに、トイレにはドアはあります!)

 

建物の内部を仕切る壁に断熱材を入れれば、隣り合わせになった部屋からのトイレ音、テレビの音、話し声を軽減できます。気密シートを貼ればより良いので、当然そうしました。

 

トイレと寝室収納の境となるかべに、断熱材をいれて収納側に気密シートを貼って石膏ボードを貼った。その石膏ボードの上から5.5ミリ厚さのラワンベニヤを貼って仕上げとした。

 

トイレの断熱材施工後。パイプの付いている棚の奥の壁に断熱材を入れて防音壁とした。

 

寝室と収納の境には、引き違い戸もあるから、トイレの音は、かなり聞こえにくくなるだろう。

 

ネット上には、建物内部の間仕切り壁に断熱材を入れても、隣の部屋の音は軽減できない等と載っているものもあるが、それは間違い。

 

普通に断熱材と気密シートを施工すれば、隣の部屋からの騒音は軽減できる。というか、状況にもよるが、ほぼ騒音は聞こえなくなる。

 

とうのも私が経験者だから。

 

今から34年前、大学浪人している時、浪人生が10人以上暮らしていた3畳一間の下宿先の部屋が、トイレと洗面所に隣接していた。

 

終日、10人以上の他の浪人生の「トイレでの踏ん張り具合&爆裂音?」まで聞こえてしまい、かなりストレスになったが、私の実家(当社)に依頼して壁を室内側に付加して断熱材を入れると、水廻りの音は驚くほど軽減された。断熱材も防湿気密シート一体の、50mm厚さの安いグラスだったと思う。

 

だから新築時に、トイレと寝室が隣合うなど、隣室の音が気になりそうな場合は、「断熱材を入れて気密シートを貼っておく」のが、値段が安く効果が高いのだ。

 

子供部屋の間仕切り壁リフォームでの防音壁。

ちなみに、リフォームで子供部屋の間仕切り壁を造る場合も、音が気になるという場合は、断熱材を入れて気密シートを貼る場合がある。

 

新築時やリフォーム時に、トイレの隣が寝室になるような間取りになった場合は、上記のように断熱材と気密シートほ施工して、防音できる壁にすることも考えたほうが良いだろう。

 

防音性のある子供部屋間仕切り壁は、子供部屋を2つに分けられて将来撤去するのも簡単です

 

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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