2024-06-23
Q1.0住宅 宇都宮小幡の家(宇都宮市)
インテリア・家具・収納
高断熱・高気密住宅

造作家具と収納の違い

2階リビングテレビボード。大工工事

6/22(土)現在、Q1.0住宅小幡の家は、大工工事の最終段階で、各部屋の造作家具及び収納を造っています。大工工事は6/28(金)に一旦終了して、塗装工事に入ります。

今日のブログは、造作家具と収納の違いなどについて書きます。

造作家具と収納の違い

対面キッチンのリビング側には、シナランバーで収納を造る

収納とは、使用していないモノを一定の場所に整理して納めること。

収納という大きな範囲の中に、造作家具も入っています。

あくまでも私の認識ですが、造作家具とは、大工がシナランバーコアやタモ集成材などの面材を加工して箱を造り、建具職人が扉を付けたもの。もしくは家具職人が上記と同じ材料を使って、箱と建具の両方を造ったもの。面材を使って箱を組み立てたものが造作家具。

一方、造作家具以外のモノを入れるスペース全てを収納と言っています。造作家具以外の収納とは、ウォークインクロゼットなどの人が入れる収納・開き戸収納・押し入れ・扉の無い棚など。主に構造の105角の柱を使った収納で、収納の壁厚が厚くなり収納量が少なくなってしまうので、小さな家には適さない場合も多いです。これらは大工がドア枠を造り、建具屋がドアを造って納めて仕上げます。

ちなみに、大手建材メーカーの新建材を使った一般的な住宅は、造作家具、収納のどちらも大工が造ります。面材も枠も木目塩ビシートなどの完成したモノを使うので、塗装を必要としないため塗装職人は必要なく、建具も出来ているものを取り付けるだけなので、建具職人の出番もありません。

収納計画は最重要事項

2階リビングを見る

夏涼しく、冬暖かく快適で、電気料金も安くなる超高断熱住宅を建てても、各部屋に適切な造作家具(造り付け家具)や収納が無い限り、モノがあふれてしまい、室内は片付かないので、当然生活の質は落ちます。

ですから当社では、造作家具工事を含んだ収納計画は、断熱気密工事と同じくらい大切だと考えています。

以前、他社で超高断熱住宅を建てた方から、室内が片付かないので、アドバイスをして欲しいと依頼があり、有料のアドバイスを行いました。

室内の温熱環境は超快適なのに、室内が片付かないので悩んでいて、アドバイスが欲しいという依頼でした。現在、高断熱住宅の開口部の特徴と、造作家具や収納の予算まで取れない理由から、このような家が多くなっている気がします。

造作家具の収納箱がいっぱい。壁面のほぼ全てが収納となっている

大工工事後の作業の流れと職人の現況

大工工事の後は、塗装職人によるドア枠や家具の塗装工事→左官職人による珪藻土塗り→建具職人による造作建具建て込み→建具塗装→再び大工工事で棚板・手摺取付、ハニカムサーモスクリーン取付→内装職人によるクッションフロア等の内装工事→照明器具・便器・エアコンなどの設備器具付け→クリーニング→網戸取付→床塗装と進みます。

当社の仕様で、まず仕事の中心となるのは大工。基礎工事後から仕上げ工事まで、ほぼ最後まで現場で作業します。

大工工事後、半月程度現場で作業するのは、左官職人。当社の標準仕様は、壁天井は、全てが珪藻土塗りとなるためです。

職人全体が高齢化していますが、大工と左官は、特に高齢化率が高いように感じます。

また、他業界でも同じだと思いますが、全ての職種で人手不足。かつ特定の職人に仕事が集中しており、工期も伸びる傾向になっています。優秀な職人は仕事が切れることは少なく、強い立場で仕事に臨めるようになりますから、若い人は職人になるいう選択も良いと思います。

Q1.0住宅宇都宮小幡の家の外観

6/15(土)外部足場が取れました。

南東から建物を見る。夏は日射熱を入れないように、窓には外付電動ブラインドとシャッターを付けて日射遮蔽
東から建物を見る。外付電動ブラインドが付いている
北西から建物を見る

見学会のご予約

日時を決めて完成見学会は行いませんが、見学希望の方は、6月末から9月初めまでの期間で、随時、建築中の現場の様子や完成時に見学して頂けます。

9月6日が引き渡し予定なので、見学希望の方は、それまでに下記問い合わせから、ご予算と敷地の有り無しなどを書いて、ご連絡ください。

ご予算と価値観が違ってしまうと、お互いに時間の無駄になってしまうので、方向性の合う方に見学して頂きたいと思っております。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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