地域工務店のWEBが特許庁の「意匠公知資料」となり、特許情報プラットフォーム(J-platPat)で閲覧可能になる予定。「意匠公知資料」となるメリットとデメリットは?
当社のWEB(ホームページ)は昨年8月にリニューアルしたのですが、リニューアル以前の「旧WEB画像の一部」が、特許庁の「意匠公知資料(いしょうこうちしりょう)」となり、特許情報プラットフォーム(J-platPat)で今年7月から閲覧可能になる予定です。
2020年 2020年4月1日、特許法と意匠法が大きく変わり、今まで保護対象でなかったWEB上の画像や空間デザイン(住宅を含んだ建築物の内外装)などが、保護対象になりました。例えば住宅に関しては、住宅の外観や内観の意匠が出願されて登録対象になり、他社がその外観を模倣した場合は、使用差し止め等になる可能性があります。WEBに関しても出願されて登録対象になったモノを明らかに模倣した場合は、同じく使用差し止め等になる可能性があります。
2020年の法改正に合わせて意匠公知資料を充実させるため、当社にも WEB画像の 掲載依頼が来たのだと思います。
今日のブログは「意匠公知資料」とは何なのか?と私が当社webを掲載許可した経緯を書きます。
目次
「意匠公知資料」とは?
「意匠公知資料」とは、特許を出願しようとしている人たちなどから、「特許庁はどのようなデータ(WEB・カタログ・雑誌)を使って審査をしているのか?そのデータを公開して欲しい?」という要望があるらしく、当社のWEBが特許庁のデータの1つになることを了承したという話です。
ちなみに当社のWEBを特許出願したわけではありません。
どのような資料が意匠公知資料として選定されているのか?その数は?
インターネット・カタログ・雑誌から新製品情報ほ中心に収集・蓄積しているとのこと。その数は令和元年度で、約600社から約6400件の公開許諾を得ているとのことです。
特許庁から身に覚えのない封筒が届く
昨日、特許庁から封筒が届きました。何だろうと思って空けてみると、当社社名の入ったCD-RWが入っており、それを見てみると、当社の以前のWEBサイトを、特許庁の「意匠公知資料」として提供してくれないかというお願いでした。
そういえば、確か去年の秋ころに特許庁からメールが届き、「御社のWEBサイトを意匠資料として提供してほしい」という依頼があり、デメリットは無さそうなので、OKの返事を出したことを思い出しました。それが今頃届いたのです。
広告ではなく取材の一環として「意匠公知資料」への掲載を許諾
当社は大手ハウスメーカーのようにお金を掛けて広告が打てないこともあり、メディアからの取材依頼は、無料で広告が打てることと同じだと解釈し、わりと積極的に受け付けています。特許庁からの依頼も、無料で行える宣伝の1つとして受け入れたのでした。
最近ではどんな立派な会社でも大金を掛けて広告を打っても効果が無いことが多いと思います。そう考えると広告に大金を掛けている住宅会社は、施主の大切なお金を殆ど効果の無い広告費に使っていると同義なので依頼しないほうが良いでしょう。
特許庁の窓口の人に「意匠公知資料」となるメリットとデメリッを聞いてみた
但し、同封されていた「よくある質問等の資料」を読んでも、当社のWEBサイトが、どのように使われるのか、具体的に分からない。また「意匠公知資料」となるメリットとデメリットが分からなかったので、問い合わせ先に電話して聞いてみました。
メリットとしては、
●その1。公開許諾することで、特許情報プラットフォーム(J-platPat)における意匠公知資料紹介時に、当社のWEB画像の参照が、社名入りで可能になるので、意匠の権利範囲の参考、あるいは裁判所や紛争解決手段における補助資料として利用される→【私の考え】うーん、当社のメリットは良く分からないが、誰かの参考になるということだろう。
●その2。アーカイブ(保存記録)のように使えるとのこと。具体的には自社WEB(ホームページ)が変わっても、当該ホームページを見ることが出来る。→【私の考え】登録されるのは以前の古いホームページであり、登録はトップページ・施工例ページ・SI-houseの施工例ページの3か所のみ。全ての頁が保存されるわけでないので、アーカイブにはならない。
デメリットとしては、
●特にないだろうとのことでした。→【私の考え】それなら無料で使ってokです。
「意匠公知資料」の許諾は簡単でした
返信用封筒に名前を書いて送ること。当社のwebが画像で添付されているエクセルデータに許諾の○を付けてメールで添付して送るだけでした。
7月に特許情報プラットフォーム(J-platPat)で掲載になったらまたブログにします。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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