2021-01-20
IS-houseリフォーム(宇都宮市 東浦町)
インテリア・家具・収納

大工の造った本棚を納品

本棚塗装前@施主宅

2014年に大規模リフォームを行ったISさんから依頼を受けて、LDKの本棚を制作しました。お客さんと一緒に当社のトラックに乗って、大工の作業場まで本棚を取りに行ってきたのでレポートします。

本棚を納品したIS-house

小さな家と造り付け家具との関係

当社では、30坪以下の小さな家を造ることが多いので、新築やリフォーム時に「家具」や「キッチン」を造作(ぞうさく:オリジナルに造り付けること)することを得意としています。造作家具は造り付け家具とも言う。

というのも、40坪前後の大きめな家なら、室内も広めなので、入居後に「既製品の置き家具」買ってきて対処できる可能性はありますが、小さな家は元々室内が狭めなので、置き家具が設置できない場合が多い。小さな家の場合は、コックピット感覚で、新築時に家具や収納を造り付けておくと、使い勝手が良くなります。また造作家具なら、ドアや収納扉と材質やデザインを合わせて、違和感の無い室内に出来ます。

特に、30坪以下の小さな家では、室内空間が狭いので、新築やリフォーム時に予め家具と収納を、お客さんの生活に合わせて造り付けておかないと、とても生活しずらい家になってしまいます。

小さなQ1.0住宅+造作家具で暖かく暮らしやすい家

Q1.0住宅で暖かく快適な家を造っても、収納が少なくて生活しにくければ「暖かいけれども暮らしにくい家」になってしまいますし、Q1.0住宅にして造作家具を造ったけれど、家具の見栄えが悪ければ、「暖かく暮らしやすいけれども、違和感のある家」になってしまいます。

安い家の特徴は造作家具と収納扉が少ない

写真や動画を見て、「この家安くてお得だ」と感じたならば、よく室内を見てみることをおススメします。 家具や収納を多くすると値段が高くなってしまうので、値段の安い家は家具や収納扉が少ないのが普通です。 室内の「造作家具と収納」が少なく、室内がガランとしている印象の家。そういう家を建てると、安物買いの銭失いになってしまいます。特に小さな家の場合は、造作家具や収納が少ないと、室内を片づけにくく、暮らしにくくなるので注意が必要です。

また、造作家具は材木屋、大工、建具屋、塗装屋の最低4業者が絡み、水廻りになると電気屋と設備屋がプラスされるので現場管理の頻度が高くなるのが普通です。経験のある工務店でないと上手く造れないと思います。

大工の作業場へ本棚を取りに行く

本棚を造った大工と施主のISさん@大工の作業場

先週土曜日1/16の午前中、当社のトラックに施主とお子さんと私の3人で乗り込み、大工の作業場へ本棚を取りに行ってきました。

お子さんは来年小学校に入学する好奇心満々の男の子。私は身体が大きいので、「ヨシダさんは熊に似ているから熊社長だ」と言われていますw。

お子さんは座席の高いトラックに乗ったのは初めてで、かつ大工の作業場も見学できて、楽しんでもらえたようです。

トラックで本棚を運搬。3人乗りのトラックで良かった。

既存の本棚と同じ材質で、室内の統一感を持たせて隙間にピッタリ納まるように制作

塗装前にキッチンカウンター下の所定の場所に納めてみた

当社のお客様は、本好きな方が多く、新築時やリフォーム時に本棚を造り付けることが多いです。

今回は、リフォーム時に造った本棚と同じ材質で統一感を持たせ、奥行は既存キッチンカウンター下にピッタリと納まるようにとの要望でした。

打合せ時に、棚の高さは上下段ともに300mmを確保して、A4サイズ程度の大きさの本が置けるようにしました。

大工に送った本棚スケッチ

この本棚は、幅1820mm×高さ700mm×奥行295mm。新築時に造り付けた本棚と同じ材料あるシナランバーコアで作成。キッチンカウンターの下に、高さ・奥行共にピッタリ納まるように計画しました。床や壁に固定せずに移動できる置き家具です。

ダイニングテーブルの隣で、テーブルの高さ720mmとほぼ一緒なので、将来お子さんがダイニングテーブルで勉強したりする際にも使い勝手が良いと思います。

奥に見えるのが以前のリフォーム時に造った本棚

本棚の棚板は固定が基本

可動式の棚にすると、棚の位置がずれてしまい室内が雑然と見えてしまうので、本棚の棚板は固定が基本としています。大きな本棚の場合は、1列か2列のみを可動棚にすることが多いです。

施主塗装

透明オイル塗装は、オイル塗装の中でもムラが目立ちにくく、施主が最も行いやすいDIYです。乾拭きして、ランバーの粉を落とした後、施主が塗装しました。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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