2020-03-12
Q1.0住宅宇都宮の家 SH-house(宇都宮市)
庭・外構

Q1.0住宅SH-houseの木造ガレージ完成!木造ガレージとカーポートの違いはコレだよ

前面道路幅は狭いが、T字路に面して駐車しやすいガレージ。玄関の隣なので、雨の日でも殆ど濡れません。

去年11月にお引渡しをしたSH-houseの隣に、シンプルな木造のガレージが完成しました。今日のブログは、ガレージの概要と木造ガレージとカーポートの違いをお話しします。

 

木造ガレージの配置と広さと仕上げ材について

北西より外壁施工中のガレージを見る。

敷地の前面道路が狭い場合は、できるだけ駐車しやすい場所に駐車スペースを配置する必要があります。前面道路が狭いこのお宅の場合も、車の切り返しのしやすいT字路の交差部分で、かつ玄関に近いところにガレージを計画しました。

 

ガレージは、間口6.16m×奥行6.37m。11.84坪。普通乗用車2台と2台分のタイヤ、自転車が納まり、引違戸のある約1畳分の収納が付いています。ガレージは外部収納も兼ねるので使い勝手が良いのです。ガレージは道路から3mほど後退した所に建っているので、来客時はそこにも駐車出来ます。

 

外壁材と屋根は家と同じあずき色のガルバリウム鋼板。ガルバリウム鋼板の葺き方も住まいと同じにして、家とガレージが一体化し、統一感のある外観になっています。

 

ガレージ収納の引違戸は、吊り戸とせずに甲丸レール戸(こうまる)とした理由

外気に面する引違戸はあえて吊り戸にしていない。ドア枠と建具もコンリート土間と接していない。

ガレージには、外部で使う庭いじりの道具や車関連の道具等が入る収納があると便利です。収納の扉は、開き戸よりも引違戸や引き戸にしたほうが場所を取りません。また、外に面しているので収納には鍵を付けました。

 

ガレージ収納の引違戸は、吊り戸とせずに甲丸レール(こうまる)をコンクリート土間に埋め込んだ、引違戸としました。

 

吊り戸にしなかった理由は、外気に接しているので、風が吹いた時に「バタバタ」と音がすると考えたからです。レール引き戸としたことで、接点が上下になり、風による音鳴りが「しにくい」建具になりました。

 

雨が収納部まで吹き込んだ時にも、引違戸が劣化しにくいように、コンクリート土間からドアの下端まで、通常よりも隙間を空けて、雨水が切れやすい形状にしています。

 

ステンレス甲丸レールについてはこちらをご覧ください。コンクリート土間に、あらかじめステンレスレールを埋め込んで引違戸を造る方法

 

引き戸の下の戸車はこんな感じ。これは模型で樹脂戸車だが、実際使っているのは錆びにくいオールステンレス戸車ヨコヅナ。

いつも依頼している腕利き建具職人のYさんが、頼んでもいないのに、ドア下端の戸車部分の原寸模型を造って来てくれました。実際の戸車は錆びにオールステンレス製戸車ヨコヅナになっています。

 

木製ガレージとアルミカーポートとの2つの違い

家と一体感のある木製ガレージ。

一番の違いは見た目です。

 

アルミのカーポートはコレです。

アルミカーポートはこのようなもの。よく見かけるので既視感があります。

 

一方、木製ガレージは、注文住宅と同じく設計から施工までオリジナルなので、家の外装材と合わせて統一感を出したり、用途や敷地形状に合わせて、形や広さを変えることが可能。

 

2つ目の違いは、アルミカーポートには収納が付いていませんが、木製ガレージには収納を造り付けることが可能になります。これも大きな違いです。収納が独立せずにガレージと一体化します。イナバ物置等の収納が庭に独立しないので、前面道路から見ても、家とガレージが一体化して、違和感の無いシンプルな見た目になります。

 

一方、アルミカーポートには収納が付いていないので、アルミカーポートとは別に、イナバ物置等のスチールの物置が独立して置いてあることが多いです。そのようなお宅は、敷地内に、家・アルミカーポート・イナバ物置の3つが配置されることになります。イナバ物置も多くのお宅で見かけるので既視感がある上に、その3つには統一感がありませんから、前面道路からそれらを見ると、残念な外観になってしまうのです。

 

アルミカーポート外壁に板貼りして、家と統一感を出すことは可能

アルミカーポートでも柱が4本ある2台以上駐車できるタイプなら、アルミカーポートの外壁に無垢の木材を貼ることで、家と統一感を出すことは可能です。外壁に無垢の木を貼ると、外観からはアルミのカーポートに見えないので、雰囲気が良くなると思います。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

この記事をシェアする
コメント