2020-01-11
TROOP美容室併用3階建て(宇都宮市 仲町)
リフォーム

住宅建材はカタログ写真と実物が大きく違う場合があるので、必ずサンプルを取って検討すべきだという実例!

今日のブログは、住宅建材を決める際、必ずサンプルを取って検討してから決めるべきだという、当たり前ですが重要な話を書きます。

 

特に依頼先の住宅会社や設計事務所が使ったことの無い建材は、必ずサンプルを取ってから決めるべきだと思います。

 

というのも、2日前に室内の壁タイルのサンプルを取ってみたら、カタログ写真と実物が大きく違っていたからです。カタログ写真で、黄色いタイルだと思ってサンプル請求したモノが、実物を取ってみたら全く違う色でした。

 

実物サンプルを取ってみたら、色や質感がカタログと大きく違うのは、「建築業界のあるある」なので、使ったことの無い建材は必ずサンプルを取って検討するのですが、今回は写真と実物が、かなり大きく違っていました。

 

ですから、時間や余裕が無い場合でも、時には完成の延期さえ覚悟で、必ずサンプルを取って検討してから建材を決めることをおススメします。

 

では、実例を見てみましょう。

 

タイルサンプルを取ったのは、台風19号の水害を受けた宇都宮市仲町の美容室「TROOP(トゥループ)」

シャンプー台裏の黄色いタイル部分の話です。

タイルサンプルを取ったのは、去年10/12の台風19号による床上浸水被害を受けた、宇都宮市仲町の美容室「TROOP(トゥループ)」。シャンプー台廻りの壁のタイル。ちなみにTROOPは、宇都宮記念病院の北側にある、口コミ評価の高い美容室です。

 

美容室「TROOP(トゥループ)」の口コミ

 

美容室「TROOP(トゥループ)」

 

1階店舗と自宅玄関が床上浸水1M以上となり、室内の床・壁・天井を全て解体して行う、店舗のリニューアル工事を、2月末から4月末の2か月に渡って行います。

 

1階部分の店舗と玄関を、外壁を除いて全て解体撤去し、スケルトン状態にした後で、新たに店舗と玄関を造り直すイメージです。

 

断熱材を入れて気密シートを貼った壁の内部にも浸水してしまい、壁が大きく膨れてしまった為、床はもちろん、壁も解体し、断熱材を入れ直します。

 

また木造3階建ての店舗併用住宅であり、1階の壁の内側にも耐力面材を貼っているため、壁を造り直すには、天井も解体する必要があり、室内は全て解体することになりました。

 

店内と玄関を全て解体時し、完全に新しい店舗に造り直すリフォームです。

 

宇都宮記念病院の北側の仲町・千波地区は、土地が低い上に、雨排水が脆弱な地域らしく、宇都宮市内でも特に被害が酷い地域で、床上浸水1M以上になったお宅が多かった。

 

店舗面積は11.5坪程なのですが、タイル面積は8㎡と広めで目立つので慎重に選択を行いました。

 

開店は4/26(日)になります。

 

カタログ写真のタイルは黄色だったが、サンプルを取ってみたら白と草色だった

①と②の2種類のタイルサンプルを取った。カタログでは①と②共に黄色と薄い黄色に見える。

タイルは、シャンプー作業を行う「シャンプー台」廻りの壁仕上げの材料として使用します。既存の黄色いタイルは、オーナーの斎藤さんも私も、とても気に入っていたので、また同じタイルを貼ろうと考えたのですが、廃盤になっていました。この黄色いタイルは一昨年、別の現場で使ったばかりでした。

 

先日のブログにも書きましたが、住宅建材は、短いと2年程度で廃盤となるので、とても困ります。

 

カタログ写真では、黄色と薄い黄色に見えますが、サンプルを取ってみると、「黄色に見えたものが薄い草色のタイル」であり、「薄い黄色に見えたものが白に近いベージュ色のタイル」でした。

 

特にタイルは、色と共に表面の凹凸や質感が雰囲気を左右するので、必ずサンプルを取る必要があります。

カタログ①を拡大したもの。薄い黄色に見える。

しかし実物は白に近いベージュ色でした。

 

 

 

もう1種類は・・・

 

 

カタログ②を拡大したもの、黄色もしくは金色のタイルに見える。

 

 

しかし実物は草色(薄いグリーン)でした。

カタログ写真では、黄色と薄い黄色に見えますが、サンプルを取ってみると、「黄色に見えたものが薄い草色のタイル」であり、「薄い黄色に見えたものが白に近いベージュ色のタイル」でした。

 

特にタイルは、色と共に表面の凹凸や質感が雰囲気を左右するので、必ずサンプルを取る必要があります。

 

今回のタイルを決めるのに、これだけのタイルのサンプルを取り、現場で検討しました。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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