高断熱住宅には吹抜けを設けたほうが良い理由を「吹抜け手摺に子供転落防止ネット」を張りながら説明します
Q1.0住宅のような「超高断熱住宅」には「吹抜け」がセットで造られることが多いです。
SI-houseでもリビング上に吹抜けを設けて、効率よく上下階で暖気と冷気を移動させているのですが、小さいお子さんは吹抜けから転落する恐れがあるので、子供が落下しないように防止するネットを張る必要があります。
SIさんから「連休中にやってくる孫が、吹抜けに設けた木製手摺の隙間から、落下したら危ないで転落防止措置をしてほしい」という依頼を受けて、「吹抜けと階段の手摺に転落防止ネット」を張りました。
小さなお子さんの場合、ネットをめくって頭と肩が入ってしまうと転落の恐れがあるため、小まめにステンレス金物を木部にビス留めしてネットと緊結し、ネットの隙間を少なくしました。
吹抜けと階段手摺の転落防止ネットをBEFORE&AFTER写真でご紹介します。
Q1.0住宅のような超高断熱住宅と吹抜けの相性が良い理由
断熱性の低い家に吹抜けを造って空間を広くしてしまうと、冬は寒くなってしまうので、断熱性の低い家には、吹抜けを設けるべきではありません。ちなみに私は、他社で家を建てた方から、吹抜けのあるリビングが寒い、結露が凄いという相談を複数受けています。
反対に、超高断熱住宅には、できれば吹抜けを設けたほうが、効率的に暖冷房を行うことが出来ます。
高断熱住宅に吹抜けを設けたほうが良い理由をお話ししましょう。
Q1.0住宅のような断熱性の高い家は、壁・床・天井・窓から逃げる熱が圧倒的に少なくなるので、暖気を家の隅々まで行き渡らせるには、家の中の間仕切りを全て無くしてしまいワンルームにするのが一番効率的です。しかし現実的には、個室や水廻りもあるので、全ての間仕切り壁を無くすことはできません。
Q1.0住宅のような超高断熱住宅と言えども、間仕切り壁で囲まれた狭い空間の場合、暖気が他の部屋に行きにくくなります。そこで他の部屋に(主に1階から2階に)暖気を運ぶ、太い煙突のような役目をするのが、「吹抜け」です。
また、吹抜けには南面窓と関連した別の機能もあります。現在の高断熱住宅では、南面に大きな窓を設けて、冬にその窓から日射熱を取得して、南面窓を暖房機代わりして部屋を暖めるのが主流となっています。
南面に大きな窓を設けると、大きな窓が暖房機の代わりとなり、冬の日射熱を室内に取り込めて、その暖気が吹抜けを介して、2階に行くので効果的なのです。
断熱性の低い家の場合は、吹抜けを造るとエアコンが効きにくくなり、結露しやすい上に、電気代も掛かります。
しかし、Q1.0住宅のような超高断熱住宅の場合は、吹抜けを設けて南側の窓を暖房機代わりに出来れば、効果的に暖気を吹抜けで2階に移動させられます。
普通の家では考えられないことですが、家全体をエアコンを1~2台程度で暖冷房することができ、暖冷房費を安くすることが可能なのです。
夏も高断熱住宅は快適です。窓からの日射を外付けのロールスクリーン等で日射遮蔽した上で、吹抜け上部に設けたエアコンで、吹抜けを使って冷気を下に落としたりして、効率的に冷房することが出来ます。高断熱住宅は、キチンと日射遮蔽すると、冷房の効きも良くなり、電気代も安くなります。
Q1.0住宅のような超高断熱住宅では、吹抜けを使って暖気と冷気を移動させやすいので、吹抜けは、できるならあった方が良いのです。
次はQ1.0住宅に造った、吹抜けの手摺と階段手摺の転落防止ネットのBEFORE&AFTERです。
子供転落防止ネットの採寸と発注
転落防止ネットの採寸と注文はとても簡単です。手摺の内法を測って、仕様を決めてメールかFAXすると見積が来ますので発注します。
転落防止ネットの種類と色
ネットの種類は2種類、硬くて丈夫で室内外でつかえる「ユニバーサルネット」と室内用で柔らかい「ラッセルネット」があります。
SI-houseは、少し値段が安く、硬くて丈夫で室内外でつかえる「ユニバーサルネット」にしました。ネットは少し固めですが、室内でも問題なく使えます。
色は一番目立たないと思われる「シルバー」にしました。
パッドアイというステンレスフックを床や壁に910ピッチ程度で取り付けて安全性を高めました。木製柱も910ピッチに入っているので、ネットを持ち上げようとしても、隙間はこれでほぼ無くなりました。
吹抜け手摺7.8M、階段手摺4.1Mで合計33個のステンレスフックを使用しました。
ネットが必要なくなると、ネットとステンレスフックは外す予定です。ステンレスフックを取り外すとビス穴が開いてしまいますが、安全性重視です。
吹抜け手摺転落防止ネットBEFORE&AFTER
階段手摺転落防止ネットBEFORE&AFTER
色々飲んだけど、やっぱりこれ。アルコール9%のダブルレモン。レモン味濃いめで美味い。350ml缶だと2本飲んでしまうので、この500ml缶を1本飲むのがちょうどいい。1本あたり160円。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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