2017-02-15
建材・住宅設備・便利グッズ
高断熱・高気密住宅

日本と世界の樹脂窓の普及率を調べたら、世界標準窓は断熱性能が高い樹脂窓(樹脂サッシ)でした

出典

日本の窓、樹脂サッシシェア10%突破 というブログを読んで、日本の樹脂サッシの普及率の低さにビックリした。北海道では新築戸建て住宅のほぼ100%が樹脂サッシだということだから、日本は南下するに従って樹脂サッシの普及率が落ちているのだ。

 

日本と世界の樹脂サッシの普及率を比べて、樹脂サッシとアルミサッシのメリットデメリットを比較し、窓はアルミサッシでなく樹脂窓(樹脂サッシ)が良いという話を展開したいと思います。

 

樹脂サッシとアルミ複合サッシとアルミサッシのシェアを調べてみました

樹脂サッシ工業会のWEBに「世界の樹脂サッシ普及率」が掲載されています。5年前の平成24年の調査なので、樹脂サッシは7%になっていますが、現在は樹脂サッシのシェアは10%を突破しているとのこと。

表の特徴を見てみましょう。

世界の樹脂サッシ普及率出典 

 

棒グラフの黄色が樹脂サッシなので、世界標準窓は樹脂サッシであることが分かります。北欧は木製サッシが52%と過半数。お隣の韓国でも樹脂サッシのシェアは80%。

 

日本の窓だけ、アルミサッシ62%、アルミ樹脂複合サッシ30%で合計90%がアルミサッシと特殊であることが分かります。他国では、アルミサッシのシェアは小さく、アルミ樹脂複合サッシは製品として存在していないようです。

 

今までアルミサッシが主流だった理由と樹脂サッシがこれから普及する理由

日本で、アルミサッシとアルミ樹脂複合サッシが普及した理由は、樹脂サッシQ&Aにもあるように、

1957年(昭和32年)からアルミサッシの国内生産が始まりました。 アルミサッシは気密性の良さが評価されて、それまでの木製やスチール製のサッシを代替して全国に広まり、長年の間にサッシはアルミという概念が根付いたのです。一方、樹脂サッシの国内生産は1975年(昭和50年)から本格化し、その特性から主として寒冷地を対象に販売が始まりました。
この20年の歴史の違いが、普及率の差として現れていると言えます。

日本の窓、樹脂サッシシェア10%突破にも書いてある以下の文章に、期待も込めて同意します。

アルミサッシの工場生産ラインの設備投資の減価償却が、ようやくにしてメドが立ってきて、大手各社さんが徐々に樹脂窓生産ラインを拡充させてきた結果が、こういったニュースになってきたのだろうと思います。いろいろなもののシェアに於いて10%というのは有為な分水嶺だそうで、そこから半数程度までは、一気に変化する可能性がある。

 

世界では樹脂サッシの断熱性能が標準仕様

省エネ基準の厳しい環境先進国ではアルサッシではなく樹脂サッシの断熱性能が標準です。

各国の断熱基準に合わせて使える窓出典 

 

日本の地域別 樹脂サッシ(樹脂窓)普及率

出典

日本の地域別樹脂窓普及率。北海道は、ほぼ100%が樹脂窓、東北北部で約70%。寒い地域では樹脂窓が標準仕様なのが分かる。

東北南部、関東甲信越に南下すると12.2%とガクッと落ちます。

関東以南では、樹脂窓を標準仕様で使っている工務店、ハウスメーカー、設計事務所を選ぶと、ほぼ間違いなく断熱性能の高めな家が建つと思います。

 

アルミサッシ枠は、外の寒さ暑さが伝わりやすい

熱伝導率とは、ある物質について熱の伝わりやすさが示された値です。数字が大きいほど熱が伝わりやすい(熱が逃げやすい)ということになります。

 

アルミ 200 W/m・K

樹脂  0.2 W/m・K

木   0.16 W/m・K

 

アルミは樹脂より1000倍、熱が伝わりやすい(熱が逃げやすい)ということになります。アルミサッシ枠は樹脂枠に比べて、異様に断熱性が低いということです。このことがアルミサッシは結露しやすいことにもつながるわけです。

 

この数値を見ると、アルミサッシ・アルミ樹脂複合サッシは使いたくないでしょ?!

 

ハウスメーカー、工務店、設計事務所にアルミサッシもしくはアルミ樹脂複合サッシを勧められたら、「樹脂サッシにできないか?」聞いて、出来るなら価格が上がりますが、樹脂窓にするのが良いと思います。

 

新築時にアルミサッシを付けて、寒いからリフォームで樹脂内窓を付けるなら、最初から樹脂窓にしたほうがコスパ高いです。

 

何度も樹脂内窓リフォームを行っている私が言うので、間違いありません。

 

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樹脂サッシの耐久性等、樹脂サッシに対する疑問が分かる「樹脂サッシQ&A」

樹脂サッシ工業会のWEBには、樹脂サッシQ&Aというページがあり、樹脂サッシの「よくある疑問に対する答え」が掲載されています。

 

樹脂サッシ工業会 

 

私も、樹脂サッシの耐久性については、たまに質問を受けます。樹脂なので、耐久性が心配だという質問です。

 

樹脂はポリ塩化ビニル(PVC)で、土中配管の材料にも使われている耐久性の高い材料です。

 

樹脂サッシの耐久性について 樹脂サッシ工業会のWEBには以下のように掲載されています。

耐久性

塩ビ樹脂そのものは50年以上の長寿命ですが、実際のサッシではその使われ方や環境が影響します。樹脂サッシは1975年の販売開始以来、約30年経過しましたが、この間問題なく機能を維持しています。

アルミサッシも新築後50年近く経つと、摩耗や部品の欠損等、様々な劣化現象が出てきます。樹脂サッシも同じくらいの耐久性があると考えても良いのかもしれません。

 

私が現場で経験している樹脂サッシとアルミサッシの耐久性の比較

当社も2000年から樹脂サッシが標準仕様なのですが、樹脂サッシがダメになったという話は聞いていません。

 

私の経験では、状況にもよりますがアルミサッシも新築後30~40年くらいには、摩耗や部品の欠損等、様々な劣化現象が出てきます。樹脂サッシもアルミサッシに近い耐久性があると考えても良いのかもしれません。

 

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吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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