2017-02-13
本・映画

【感想】映画「そこのみにて光輝く」。負のスパイラルから抜け出せない者同士の、泥沼に咲く月見草的恋愛映画

日本映画を見る時は、一日の王さんの映画レビューを参考にしている。

 

レビューを参考に観た、「百円の恋」と「紙の月」の2作品がとても良かった。文章がとても分かり易く、原作について等、映画の周辺情報も充実しているのが参考にしている理由である。

 

昨日は、第1回 「一日の王」映画賞・日本映画(2014年公開作品)ベストテンの1位である「そこのみにて光輝く」をアマゾンプライムビデオで視聴した。

 

負のスパイラルから抜け出せない者同士の、泥沼に咲く月見草的恋愛映画。

 

夏の函館を舞台に、暗い過去を持つ男と売春で家族を養う女の出会い、貧困と介護の現実が、時にどぎつく描かれる。

 

原作は、何度も芥川賞候補になりながら受賞を逃した佐藤泰志。41歳で自殺している。

 

 

出だしは退屈したが、途中からぐいぐい引き込まれた。

 

綾野剛・池脇千鶴・菅田将暉の3役はもちろん、脇を固める高橋和也、火野正平、伊佐山ひろ子の演技も素晴らしい。素晴らしすぎて、綾野剛の「新宿スワン」を連続視聴してしまった。

 

主要登場人物の全てが喫煙者という設定で、タバコを吸いながらのシーンがほとんど。

 

貧困者には喫煙者が多いという現実に即した映画であるが、タバコが嫌いな人は視聴できない映画かもしれない。

 

 

 

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

この記事をシェアする
コメント