2020-01-23
Q1.0住宅宇都宮の家 SH-house(宇都宮市)
建材・住宅設備・便利グッズ

冬に車庫土間コンクリートを打設する場合の凍結防止対策

土間コン打設2日後にブルーシート養生撤去。凍害や雨だれも無い、綺麗なコンクリートを打設できた。

今日のブログは、冬に車庫土間コンクリートを打設する場合の凍結防止対策(凍結防止養生)について書きます。

 

凍結防止対策する理由は、車庫の土間コンクリート打設の翌朝が、霜が降りるような寒い朝になると、コンクリートの表面が硬化する前に水分が凍結するので、コンクリート表面が、ウェハース状に剥離してしまうことがあるから。

 

昨日のブログにも書きました。小さく高性能なQ1.0住宅に車庫兼物置を併設するメリット

 

だから今回は、土間コンクリートの凍結防止対策として、コンクリート打設前に木材を家型に組んで、大きなブルーシートを屋根シートとして丸めておき、打設後、ブルーシートを広げて簡易的なビニールハウスのようにした。こうすると霜が降りにくいのでコンクリートも凍害を受けにくい。今までは、翌朝が寒い予報の時は、土間コンクリート打設を延期することが多かったのですが、このように養生すると、土間コンクリートが凍害になる恐れは、ほぼ無くなるので、管理者の私も安心である。

 

土間コンクリート後、約35畳分のブルーシートハウスが完成した。ブルーシートはコンクリートの凍害防止対策で設置したが、小雨も降ってきたので雨対策にもなった。家型にして屋根勾配を付けているので、雨も入りにくい。この木材を家型に組んでブルーシートを設置する養生方法は、家型に木材を組む必要があるので、中央部に柱が建つスペースが必要となる。具体的には、土間の中央に柱が建つように、伸縮目地を入れるかコンクリートを打たない場所を造る必要がある。北海道のような寒冷地では、凍結防止養生をしてコンクリート打設するのが一般的だと思うが、栃木県宇都宮市で養生して打設するのは珍しいと思う。私も初めて行ったので、土間コンクリートの養生手順をブログに書いておく。

 

土間コンクリート養生の施工順
  1. 土間コンクリート打設前。水勾配に合わせて土間の伸縮目地を入れた日に、木材を家型に組んで、大きなブルーシートを屋根面に丸めておいた。壁の立ち上がりはブルーシートを貼っておく。柱は伸縮目地の上に建て、柱となる木材は設置面のみ目地幅にカットしておく。

    土間コンクリートの打設前の状態。打設したら屋根シートを直ぐに広げられるように丸めておく。

  2. 今日、朝1時間弱でコンクリート打設は完了。終盤小雨が降ってきたので、打設後急いでブルーシートを掛けた。私も入れて4人がかり。コンクリートには凍結防止剤を入れた。

    土間コンクリート打設中。細い木材の柱が、土間に設置された伸縮目地に建っているのが分かる。

    打設完了。まるでブルーシートの家。見慣れない風景に近所の人はビックリしているかもしれません。

  3. 土間の水が引いた後、金鏝で仕上げ。ブルーシート内部をジェットヒーターという暖房機で暖めながら行った。夕方確認に行ってシートをめくると、外気よりも暖かく感じた。

    夕方確認に行き、シートをめくったところ。外気よりほんのり暖かい。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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