白蟻(シロアリ)被害を受けやすい家、9つの特徴とその対策
昨日までの2日間、4年前に引き渡したMI-houseのウッドデッキ増築工事をしていました。工事は無事完了したのですが、家の周りをチェックしたところ、白蟻(シロアリ)被害を受けやすい家の特徴と一致する点があったので、施主に連絡しやめてもらうことにしました。
今日は、私が経験した白蟻(シロアリ)被害を受けやすい家の特徴と対策を書きます。
1. 家の基礎周囲に密着するようにモノが置いてある家は、白蟻の被害を受けやすい
→植木鉢やガーデニング用品、スペアタイヤ等は、家の基礎の周囲に「置きがち」なモノである。しかし、これはやめた方が良い。白蟻は暗いところを好んで蟻道(ぎどう)を作る。モノがあると暗がりが出来て、蟻道を作られる可能性がある。明るいところでは蟻道を作られにくい。基礎周囲にモノを置く場合は基礎から離して、基礎立ち上がり面を明るくしておくことが大切である。蟻道とはコレです。
2.庭に廃木材・段ボール等が放置されている家は、白蟻の被害を受けやすい
→白蟻は廃木材、段ボールを好む。庭に放置していると白蟻を家の近くに呼ぶことになるので良くない。
3.家の基礎周囲に樹木や植栽等があり、基礎に掛かっている家は白蟻の被害を受けやすい
→1番と同じ理由で、白蟻は暗いところを好んで蟻道を作るので、樹木や植栽が基礎に接して暗がりを作っている状態は良くない。
4.基礎の換気口の外側に障害物があり、床下通風の悪い家は白蟻の被害を受けやすい
→白蟻は湿気を好みます。基礎に通風を取り入れる換気口を塞ぐように何らかの障害物や植栽等があると、床下の通風が悪くなり湿気が上がり白蟻が発生しやすくなります。
5.雨樋が壊れて、外壁・基礎・地面が濡れている状態が続いている家は、白蟻の被害を受けやすい
→雨樋が壊れていると、外壁・基礎・地面が濡れて乾かず、湿気の多い状態が続きがちになる。白蟻は湿気を好むので、雨樋が壊れて建物及び周囲が湿気ているのは良くない。ただし、建物周囲や床下が湿気ていない状態でも白蟻の被害にあったお宅はあります。
6.お風呂がユニットバスではなく、造作風呂(タイルのお風呂) の家は、白蟻の被害を受けやすい
→ユニットバスは漏水しにくい構造になっているから、経年しても漏水の可能性は少ない。
対して、タイルや石で造られた造作風呂は、確実に防水工事をしても、地震や経年劣化で漏水している可能性が極めて高い。造作風呂をユニットバスに交換するリフォームをすると、ほぼ必ず土台や柱の下部が漏水等で腐っており、白蟻に食われていることもある。
床までタイル仕上げの造作風呂にする場合は、漏水しやすいこと、白蟻の被害が出やすいことは覚悟しておくべきだろう。ハーフユニットバスは、漏水しにくく、手造り感もでるので、良い選択肢かもしれない。
7.薪ストーブ用の薪が、家の近くの土の上に積んである家は、白蟻の被害を受けやすい
→これは2番の廃木材が庭にある状態と一緒なので良くない。これはうちもやってしまっています。汗。ヤバい
8.広いウッドデッキがあり、デッキの下が土の家は、白蟻の被害を受けやすい
→ウッドデッキを作った部分は、どうしても床下の通風が悪くなりがちである。通風が悪くなると、白蟻が発生しやすくなるので、ウッドデッキは最小限の広さが良いと感じている。
また広いウッドデッキの下は暗くなりがちなので、蟻道を作られやすく白蟻の被害を気が付きにくい。広いウッドデッキの下は、できればコンクリートを打って、その上にデッキを作るほうが白蟻が侵入しにくいので良い。
話がそれるが、屋根の無いウッドデッキは傷みやすい。屋根が無いウッドデッキの場合は、値段は高いが雨に強いハードウッド系のウリン等にしておくのが、長持ちしてコスパが高い。
9.白蟻点検と防蟻処理をしない家は、白蟻の被害を受けやすい
→現在の白蟻防蟻剤の有効期限は5年。昔は10年効果が続く強い防蟻剤が使われていたが、現在は人体により安全な有効期限5年の薬剤が使用されている。
できれば5年ごとに、白蟻の定期点検をしてもらい説明を受けて、必要と感じたら防蟻処理をしておくほうが間違いはない。10年程度に1度は防蟻処理しておいたほうが良いのではないかと思う。
ただ、30年以上防蟻処理をしてない家でも白蟻が発生していない家もあり、正直判断は難しいところ。
ちなみに当社では、私が白蟻防蟻剤で体調が悪くなった経験があり、防蟻処理剤は青森ヒバ油を使用している。
白蟻(シロアリ)被害の実態調査報告書が興味深い
白蟻被害の実態調査報告書を見つけたのでリンクを貼っておきます。
最後のほうの、「6.10総括」以降だけでも読んでおくと良いでしょう。
気になった点を箇条書きにしておきます。
・白蟻保証期間が切れると、右肩上がりに被害は増えている
・造作のお風呂は白蟻被害が多い
白蟻関連ブログ
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有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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