小屋のような小さな家として有名な「ヒアシンスハウス」。小さな家を建てたい人は見学したほうが良いかも。
さいたま市 別所沼公園にあるヒアシンスハウスに行ってきました。公園の沼の近くにポツンと建つ。
9帖ほどの平屋の一軒家。キッチンと浴室はありません。
計画案を作ったのは、詩人の立原道造(たちはら みちぞう) 。
1914年(大正3年)生まれ~1939年(昭和14年)没。
24歳で亡くなっているので、建築の実作はありませんが、
東大の建築学科で、とても優秀な成績だったようです。
写真を見ると優男。死して伝説になったという側面もあるのかもしれません。
この小屋は、自身の週末住宅として計画したようです。
大正当時の家屋風景写真もあり、廻りはかやぶき屋根の家ばかり。
この小屋が建っていたら、当時としては超モダンだったと思います。
室内はベット、机、本棚、腰掛、物入れが建築化されている。
室内の約半分は家具。家具といっても、一般の人が考える置き家具でなく、建物と一体化された家具。
家具がとてもよくできています。
また、腰かけに座ると、後ろが窓で正面のコーナーも窓。落ち着いてしまいます。
小さな家は、建築化された家具と、窓の配置と大きさが大切だと実感。
この小さすぎる家には、家の全てが見渡せる安心感と穴ぐら(巣)に入ったような安堵感があります。
こんな狭い一軒家、普段経験出来るものではありません。その未体験さが、不思議と落ち着きを与えるのかもしれません。こんな狭い家ばかりなら、広い家に住みたいと思うはずです。
30坪以下の小さな家を建てようと考えているご家族は、家と家具の関係を実際に見られる場として、良いかもしれません。
正式名称は、ヒヤシンスハウスでなく、ヒアシンスハウス(風信子ハウス)のようです。
建築家 中村好文さんもヒアシンスハウスがお気に入りのようで、
「普段着の住宅術」や「小屋から家へ」でヒアシンスハウスを取り上げています。
この2冊、私も持ってますが、おススメしたいです。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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