2025-12-05
心房細動 カテーテルアブレーション

4回の心房細動手術を受けたが心不全になり、お酒をやめて一周年!私の “健康になりたい物語”

去年11/28(木)の夜、心房細動が原因で心不全となりました。

心不全になったのは初めての経験でした。

心不全になった時の状況は、「陸上なのに、深い水中に居るようで息が出来ない!ヤバい⁉」というもの。

ホント死ぬかと思いましたね。

なんとか自分で救急車を呼んで、去年の11/28(木)~12/9(月)までの12日間(11泊)、かかりつけの宇都宮記念病院に入院しました。

何度も心房細動は再発していますが、冬に飲酒した後になるのがほとんどです。酒は、心房細動を再発させる大きな要因の1つだとは分かっていたのですが、辞められませんでした。

しかし、もう死ぬ思いはしたくないので、心不全になった去年11/28を最後に、酒を辞めました。

今回は、「酒を辞めてから一年が過ぎた」という節目にあたって、心房細動から心不全を起こした前後から現在までの経緯を、できるだけ分かりやすく書いてみます。

ちなみに、私のようにカテーテルアブレーション、ウルフ大塚手術を含めて“心房細動の手術4回”という人は、正直かなりレアだと思います。普通は、酒を辞めるなど生活態度を変えて病状が良くなるか、もしくは治らなければ諦めるので、4回も手術をする人は珍しいのです。

心房細動って何?私の“心房細動のタイプ”は?

心房細動(しんぼうさいどう、atrial fibrillation、AF)とは、心臓の上の部屋(心房)が不規則に、しかも非常に速く震えるように動く、心拍が不安定な状態を指します。

心房細動は不整脈の一種で、最も一般的なタイプです。一過性(発作性)と持続性・永続性のタイプがありますが、私の場合は、一度心房細動の状態になると、電気ショック(電気的除細動)をしないと直らない持続性タイプです。

私が心房細動になっている時の症状は?

私が心房細動になると、

・動悸(ドキドキ感)

・息切れ

・疲れやすさ

・上記が原因の気分の落ち込み

の症状が極端に出ます。

心房細動になっても無症状の方もいらっしゃるようですが、私の場合は、階段を上がったりするのはもちろん、椅子に座っていても呼吸が苦しくなるので、早く電気ショックを受けて、脈を戻したくなります。脈が戻ると、全くの正常となるので、1年前までは酒が辞められませんでした。心不全で、死ぬかもしれないという嫌な思いをして、ようやく酒を辞められたわけです。

私の場合の心房細動のリスクは、血栓ではなく、心不全の可能性

一般に心房細動のリスクとして、重篤な状況だと言われるのは、「心房細動になると、心臓内で血栓ができやすくなって、それが脳に飛んで脳梗塞を引き起こす可能性がある」というものです。

しかし、私は手術で“左心耳(さしんじ)”という、血栓ができやすい心臓の一部を、丸ごと切り取ってもらっています(ウルフ大塚手術による左心耳切除)。つまり、“血栓ができやすい場所”を無くしてあるため、心臓内で血栓は出来にくい状態です。血液をサラサラにする薬も、今は必要ありません。血栓が脳に飛んで、脳梗塞になる心配はかなり小さいと思います。

ただその代わりに、心房細動の状態をそのままにしておくと高まるのが「心不全」のリスク。そして、昨年11月28日の夜は、まさにその“心不全”が現実になりました。

私の心房細動による手術歴は4回でかなり多い。しかし、それでも “治らない” こともある

  1. カテーテルアブレーション1回目 2013年7月 横須賀共済病院 桑原大志先生
  2. カテーテルアブレーション2回目 2014年2月 横須賀共済病院 桑原大志先生
  3. カテーテルアブレーション3回目 2017年7月 東京ハートリズムクリニック 桑原大志先生。
  4. ウルフ大塚手術(外科的アブレーションと左心耳の切除)2018年8月 東京都立多摩総合医療センター 大塚俊哉先生。

※上記4は左心耳の切除をしたくて、桑原大志先生に紹介状を書いて頂き、ウルフ大塚手術を行いました。

※ウルフ大塚手術後、6年経った昨年2024/11/28に心房細動再発。

※4の手術後、大塚先生から、「心房細動の原因の1つは睡眠時無呼吸症候群なので検査をしたほうが良い」と言われて、検査をしたら睡眠時無呼吸症候群だったため、2019年からcpapを付けて寝ています。

※ちなみに私の母親も心房細動で、同じく桑原大志先生と大塚俊哉先生に手術をしてもらっています。母親の家系は心疾患が多く、私にもその影響が強く出ていると思います。

※今年84歳の母親は一滴も酒を飲まないのに、40歳代から心疾患になっています。酒は心房細動を誘引する、原因の1つなのだと思います。

昨年の11月に心房細動になってから心不全になるまで

昨年11月初め。どの瞬間かは忘れましたが、心房細動が再発した感覚がありました。

とても苦しかったのですが、健康診断で判明するだろうと考え、同月11/18に健康診断を受けたところ、心房細動が再発していることが確定しました。脈拍155でした。

健康診断翌日の11/19に、最後に(2018年)手術をして頂いた大塚先生に連絡をして現状を伝えました。

その後、様子見をしていたところ、11/28夜に心不全になり入院しました。心房細動からの心不全になったら、早めに脈を戻さなければ心不全になると学習しました。

入院から退院までの話、苦しさと希望

昨年2024/11/28~12/9まで、心不全で宇都宮記念病院に入院しました。健康診断も宇都宮記念病院で受けており、睡眠時無呼吸対策で使うCPAPも同じ病院、かつ以前服用していた高血圧の薬も、同病院にお世話になっていました。

心不全は入院してから数日で良くなりました。しかし入院中、アミオダロン(アンカロン:心房細動に使われる有名な薬)などの薬を飲んだのですが、入院中、最後まで脈拍は安定していませんでした。

脈拍が安定すると普通に過ごせるのですが、安定していないと呼吸が苦しい状態のままです。

入院中、宇都宮記念病院で電気的除細動をしてもらい、脈を正常に戻したかったのですが、「吉田さんは左心耳が無い状態で、心臓内で血栓は出来にくい状況ではあるが、血栓が心臓にある可能性がゼロではないので、当院では電気的除細動は出来ない。ウルフ大塚手術を行った先生に電気的除細動を依頼してください」と言われました。

宇都宮記念病院側からすると、よく分からない状態の患者の処置をして、万一のことがあったら、その病院の責任になります。私が宇都宮記念病院の立場だとすると、よく理解できる対応だと思いました。

入院して良かったこともありました。11日間の入院で、体重96キロが88キロと、8キロスリムになりました。間食を一切せず、ジュースも飲まず、病院内を1日30分ほどウォーキングをしたら、少しは痩せたわけです。病院食は温かくとても美味しく頂きました。また病院食を見て、このような食事内容と量を取っていれば間違いないのだと学びました。

ちなみに現在は、退院時よりも4キロ減って84キロくらい。1年で4キロくらいしかダイエット出来ませんでした。痩せると心臓の負担も軽くなり、動きやすくなるので、30歳時の体重である75キロくらいまでダイエット予定です。ただし、かなり食事の量を減らさないと75キロにするのは難しいと感じています。

退院後から最近まで 。再手術の検討、薬が合わず、そしてようやく薬ゼロ生活へ

去年11/28の退院後すぐに、大塚先生に相談しました。大塚先生は、ニューハート・ワタナベ国際病院に勤務先が変わっていました。相談内容は、「カテーテルアブレーションをもう1度できるか?出来ないのであれば、電気ショックをして脈を正常にしてもらいたい」ということです。

カテーテルアブレーションは内科医が行う手術であり、大塚先生は外科医なので、同じ病院の内科医でカテーテルアブレーションを行っている芝山先生を紹介して頂きました。

芝山先生にカテーテルアブレーションできるかの可能性を聞いたところ、「吉田さんの場合、業界でも名医として有名な桑原大志先生が3回カテーテルアブレーションを行っている。再度手術をして効果がある可能性は少ないと思うが、桑原先生に聞いてみます」ということで、再手術の可能性を検討して頂きました。

結果としては、「現状では、再度カテーテルアブレーションをやる意味はないだろう」ということで、昨年12/20、東京のニューハート・ワタナベ国際病院に出かけて、芝山先生に電気ショックで脈を直して頂きました。

その後、去年12月から今年4月くらいまでは、宇都宮記念病院に以下の5種類の薬を処方して頂き飲んでいました。体重が入院中に8キロ減ったからか、薬を飲むと血圧が下がりすぎてしまい、上の血圧が90以下となり、めまいがしたものの我慢して薬を飲んでいました。

しかし、あまりにも血圧が下がりすぎて体調が悪いため、予約以外で複数回、宇都宮記念病院に通院して、担当医に相談しました。相談して徐々に薬を減らして体調が良くなり。今年4月中旬以降は、薬を全て辞めました。

ちなみに4月中旬くらいまで飲んでいた薬の種類は、①フロセミド錠10mm1錠②エプレレノン錠25mm1錠③ビソプロロールフマル錠5mm1錠④アミオダロン100mm2錠⑤フォーシガ錠10mm1錠の5種類です。

薬を辞めた後は、血圧は正常(上120前後 下80前後 脈70-80くらい)になり、めまい等の不調は無くなりました。

昨年6/16、薬を辞めてから2回目の定期検査(採決、心電図、X線)をしました。検査結果は、問題が無いと言うことになり、宇都宮記念病院は卒業になりました。

薬を飲んでおらず、薬を辞めてからの検査も2回行い、正常になったため、宇都宮記念病院としては、今のところはやることが無いと言うことだと思います。

宇都宮記念病院からは、「今後、心房細動が再発した場合の電気ショックの処置は、当院では行えないので、ニューハートワタナベ国際病院さんで行ってください」ということになりました。ウルフ大塚手術をした心臓のことは、宇都宮記念病院ではよくわからないので、電気ショック出来ないということです。ウルフ大塚手術は、左心耳を撤去でき、同時に外科的アブレーションも出来るとても良い手術だと思います。しかし、誰でも行える一般的な手術ではなく、知識と経験のある医師が少ないため、手術後の処置ができる別の病院が少ないのだと思います。

1年間酒を辞めて毎日運動したが、今年11月また心房細動になった

昨年11/28に心不全になってからは、酒を辞めて朝30分程度の早歩きウォーキングと、スクワット50回×1日3回(朝昼晩)を行っています。日曜日はスクワットは行わず、ウォーキングのみ行っています。

毎日、下痢をしていましたが、酒を辞めてそれも無くなりました。酒は好きでしたが、身体に合っていなかったのだと思います。

薬を辞めてからは、ずっと体調は良かったのですが、今年11/6にまた心房細動になりました。そのままの状態では、去年のように心不全になってしまいます。すぐにニューハートワタナベ国際病院に電話し、翌日11/7に東京まで出かけて、芝山先生に電気ショックを受けました。

今現在はそのような状態です。

まとめ

  • 私の心房細動は遺伝の影響が強く、かなり直りにくい
  • この病気が再発しやすいことについては、あきらめるしかないだろう
  • 毎日、酒を飲み続けた私がバカだった
  • 酒を飲まないことで再発の可能性を低く出来る
  • 体重は現在の84キロから75キロにすると、心臓の負担が減って良いため、軽い運動を継続中
  • ご飯の量は毎食120g以下にするように、測って食べているが、なかなか体重は減らない
  • 痩せるのはとても手間が掛かり面倒だが、痩せることを楽しみにして、継続するしかないだろう
  • 酒を辞めたことで、甘いモノが欲しくなっている現状である。
  • はちみつを、ちゅーちゅーしてしまう。
  • ある意味、砂糖やはちみつは酒よりも身体に悪いらしいので、糖分摂取を少なくしたい
  • 外食は量が多いので、なるべく外食しないことが重要だ
  • このブログで心房細動のことを書くと、必ず見ず知らずの同病の方からいきなり相談電話が来るが、電話をかけてくるのは辞めて欲しい。中にはフリーダイヤルを使って電話をかけてくる図々しい方もいるので、電話をかけてくるのはやめて欲しい。2回言いました
  • 現場からは以上です
吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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