2019-10-30
私事・社会的な事

台風19号で事務所兼ショールームが床上浸水した1日を写真で振り返る

10/12の21時過ぎ、ショールームから上河原通りを見る。台風19号により上河原通りは川になった。室内も浸水し、バケツとベンチが浮いている。

10月12日(土)に東日本を襲った台風19号。

 

事務所ショールーム兼自宅前の上河原通り(かみがわらどおり)も、8時過ぎくらいから川のようになり、午後8時半には事務所に水が入り始め、家族総出でバケツで水を掻き出すも、車が通る度に波のように濁流が押し寄せ、9時過ぎには事務所兼ショールームが床上浸水。

 

うちは、娘2人(高2と中1)、カミさんと両親の6人家族。

 

正直にお話しすると、普段は特に仲の良い家族というわけではありませんが、この時だけは、洪水に対して一致団結したのでした。

 

しかし私がパンツ一丁になり、カミさんと40分程バケツで水を掻き出したところで、電気がショートして室内が真っ暗になり、諦めて2階に上がりました。上記写真はその時の様子です。

 

電気がショートしたのは1階だけだったので、2階から上の住居部は通常どおり。

 

3階から川のようになった通りを、現実感無く見ていました。

 

普段、使っている道路と歩道が川になったので現実感が無いのは当たり前の話なのですが、冷静に4年前の栃木南部と茨城の豪雨を思い出し、目前の濁流を見て「異常気象が普通になった」こと、また「雨水は低い土地に流れ込む」という、当たり前のことを強く実感しました。

 

ハザードマップは、かなり精度が上がっているようです。

 

これから土地を買って家を建てる人は、ハザードマップで確認した上で土地を買う決断をすること必須。できたら、その土地に長く住む近隣住民にも話を聞けると良いと思います。

 

大地震は数百年に1度かもしれませんが、豪雨と洪水はより身近なものになっています。

 

温暖化により海水温が高くなりがちなことから、今回、私も含めて台風19号で床上浸水した人は、数年後にはまた同じようになるのではないかと、考えている人が多いと思います。

 

10月12日を朝から写真とコメントで振り返ります。

 

台風当日、朝6時16分、お客さんからの電話で起こされる

宇都宮に台風が上陸する10/12の朝6時過ぎ、下野市のお客さんからの電話で起こされる。

 

今月末、壁からの漏水対策リフォーム工事をする予定のお宅(10/29で完了済)だが、台風の来る今日、何としても本降りになる前に、雨漏りの原因になっている壁の亀裂にブルーシートを掛けてくれという電話であった。

 

外壁ほぼ全てにひび割れが入っており、どこから漏水してもおかしくない状況だが、特に酷い箇所にブルーシートを掛けることを約束した。

 

早朝からの電話にビックリしたが、お気持ちは理解できる。

 

ただし、朝から工事立ち合いの予定があるので、伺うのは夕方になることをお話しした。

 

昨夜ぼんやりと、その工事が終わったら事務所兼自宅の洪水対策をしようと考えていたので、予定が変更になった。

 

朝から大変な1日になることを予感。

 

台風警報が鳴り響く中、8時から15時過ぎまでノンストップでオーダーキッチンの組立ての手伝い

最初にレンジフードの取付

宇都宮市の中心市街地で施工中のQ1.0住宅SH-houseで、オーダーキッチンの住宅設備の組み立てのお手伝い。

 

前日の10/11にキッチンのキャビネット(キッチン骨格の木材)は設置済。

 

今日は、家具屋さんとレンジフード、キッチンのガスコンロ、ガスオーブン(コンベック)の設置をする。

 

通常、システムキッチンは職人が2人1組で組み立てを行うが、1人でやっている家具屋さんなので、見積時に手伝う約束をしていたのだ。

 

朝からスマホの台風警報が鳴り響く中、朝8時から15時過ぎまでノンストップで住宅設備の組立て。ガスコンロとガスオーブンの連結配管の説明書が分かりにくく、難しい。

 

スマホから連続して聞こえる台風警報と、外の生暖かい風が「普通の台風でない」ことを感じさせる。

 

レンジフード、コンロ、ガスオーブンの設置完了。シンプルなオーダーキッチンが完成。

作業終了が15時30分くらい。

 

何も飲まず、休みもなく作業の手伝いをしたので、普通なら終わったころには疲れているばずだが、これから始まる困難を想定し、時間配分と用意するものを考える。

 

とりあえず、現場を締めて自宅に戻り、遅い昼食を掻っ込んで、「これからブルーシート養生に伺う」電話をした。この時16時10分くらい。

 

暴風雨の中、ブルーシート養生するため下野市へ

雨の中カッパを着て、トラックの荷台にブルーシート、シートを押さえる木材、のこぎり、コンクリート釘、脚立を載せ、強風で飛ばないように、ロープで固定して出発。

 

新4号線に出ると、走っている車が少ない。

 

平日でも満車のことが多い、ホームセンター「ジョイフル本田」が台風で臨時休業しており、巨大駐車場には全く車が無い。

 

照明も消えゴーストタウンと化した施設を見て、状況の深刻さを知る。

 

その風景を見ながら、お客さんのお宅に行くよりも、会社兼自宅に戻り、先に洪水対策することが正しい選択なのでは?との考えが頭をよぎる。

 

しかし、約束してしまったので、とにかくそれを果たすしかない。

 

4年前の大雨で田川が氾濫寸前になったことを思いだし、洪水にならないことを祈る。この時点では、会社兼自宅の洪水対策は、何もしていない。

 

4年前の田川の氾濫寸前の動画はこちら。

 

 

 

目も開けられない暴風雨の中、お客さんと一緒にブルーシートで雨養生

暴風雨の中、なんとかブルーシートを掛けた。

17時前に下野市のお宅に到着。車が少ないので、いつもより到着時間が5分くらい早い。

 

室内が濡れることを承知してもらい、カッパのまま室内を通り2階ベランダに6尺の脚立、ブルーシート及び木材等の材料を運び込む。

 

その間にお客さんにもカッパを着てもらい、一緒にベランダに出る。

 

暴風雨で目も開けられないような状態で、3.6m×5.4mのブルーシートを持って脚立に載り、木材でブルーシートを押さえて、コンクリート釘で外壁に留めた。

 

お客さんには、ブルーシートが飛ばないように抑えてもらい、何とか破風とモルタル外壁にコンクリート釘を打った。

 

その間もスマホは避難レベルだと警告しまくる。

 

作業時間は、30~40分程度。

 

作業が終わると、慌てて直帰。

 

帰りの車のフロントガラスは、雨で前が見えなくて危ない。

 

後で聞いたところ、このお宅の台風時の雨漏りは無かったとのこと。

 

午後6時20分に帰宅、田川があと1mで氾濫状態。パソコン等を2階へ上げる

6時20分くらいに帰宅。田川を見に行くと、あと1mで氾濫になる状態。

 

氾濫しそうな田川を見ながら、川沿いに事務所がある保険会社の方と話をすると、事務所のパソコンと家電を高い場所に上げ終わったという。

 

いよいよ、洪水になりそうだと再実感。

 

その隣には2年前に引き渡したQ1.0住宅 SI-houseがある。2階から心配そうに田川を見ている奥様が見える。

 

事務所に戻り、カミさんと一緒にパソコンと布付き椅子と書類を安全な場所に上げた。

 

パソコンと書類を上げ終わったのが、7時くらい。

 

この時、机の抽斗を上げるのを忘れて後で後悔。

 

一応、短時間だが洪水対策はした。

 

ジタバタしても仕方ないので、3階の住居で格闘技rizinを見ながら夕飯。

 

前面道路の浸水状況が気になり度々見ていたが、8時過ぎには道路が川となっており、歩道にも水が上がり始めたので、事務所に降りる。

 

rizinどころではない。

 

床上浸水

9時過ぎ、事務所兼ショールームは床上浸水30㎝。室内が池になった。室内で魚が飼えそう。

8時半には事務所の入り口ドアから水が入り始める。車が通る度に波のように、濁流が押し寄せてサッシを揺らす。

 

道路は川になっている。

 

パンチ1丁になって、カミさんとバケツで水を排除するが、9時過ぎには床上まで浸水。

 

電源がショートして事務所は真っ暗となり、諦めて2階へ上がる。

 

ツイッターで、「田川 氾濫」と検索すると、見慣れた田川沿いの氾濫動画が多数上がっている。

 

下記動画の中の「上河原通り」というのが、当社の前面道路の映像。まさに川である。

 

台風翌日の掃除

台風19号による床上浸水、翌朝の室内。床のフローリングは泥で見えない。

翌朝、1階に降りると、道路は水が引いていたが、室内の床上は泥だらけ。

 

床上浸水30㎝を確認。

 

朝8時半、ホームセンターに行くと台風被害を受けた人が溢れていた。

 

T字型水切り、デッキブラシ等を購入。ケルヒャーもどきの高圧洗浄機も買ったが、高圧すぎて室内のフローリングや壁には使えない。

 

床上浸水した場合は、大量のタオル(雑巾)が必要なことを知る。

 

床は全て泥。

床と壁を拭く必要があるので、一番大量に必要なのは、綺麗なタオルだ。

 

倉庫も被災。洪水の力は恐ろしい。

友人の奥さんが午後から手伝いに来てくれて、非常に助かった。

 

この日は終日掃除。

 

台風翌日、床上の泥だけは撤去した。

 

今日(10/30)は、なんとか普通に過ごせるようになっている。

 

ただし、床下に泥があり匂いが残る。

 

お客さんの台風被害工事が完了したら、保険金額と相談して、床と壁の撤去し、新設する工事をするかもしれない。

 

ただし、異常気象による大雨が普通になっている現在、田川が氾濫しないような護岸工事か、もしくは氾濫しても問題ない建物の工事(1階は全て駐車場にするという建物全体の大規模改修もしくは建て替え)のどちらかを行わないと、根本的な解決にはならない。

 

住まいを化粧直ししても、また洪水は起こるので、同じことになるからだ。

 

洪水が続くと、当然地価にも影響する。

 

会社兼自宅のある、宇都宮市三番町の上河原通りに面している地域は、街中で便利だが、住むにはおススメできない地域だ。

 

特に当社のような事務所や店舗は、歩道に近い高さにあるほうが人は入りやすいから、住宅よりも低い位置に部屋があるのが普通だ。だから洪水の被害を受けやすいのは当たり前の話。

 

田川の手摺が景観重視のアルミ縦格子手摺でなく、昔ながらのコンクリート手摺なら洪水にならなかった

台風翌日の田川。この縦格子手摺がコンクリートなら洪水にならなかった。

このアルミ格子手摺が、昔のようにコンクリートなら、洪水にはならなかった。

 

30~40年くらい前の工事で川床を下げたので、川を見せるために格子手摺にしたのだろう。しかし想定よりも雨量が多く、格子から水があふれて洪水になった。

 

今後3~5年に1度、今回のような台風が訪れると考えると、行政には、田川沿いの手摺を最低でも2~3mはコンクリートで上げて、川は見えなくても良いので、洪水にならないようにしてもらいたいが、氾濫箇所が多すぎて難しいと思われる

 

田川沿いに立つQ1.0住宅 SI-houseの床下は、基礎断熱のため床下浸水の形跡なし

SI-houseの床下は浸水していなかった。

当社事務所兼ショールーム前、田川沿いに立つQ1.0住宅SI-houseの床下確認に伺った。床下点検口と、5か所の床ガラリを確認したが、基礎の床コンクリートは濡れた形跡がなく、床下浸水はしていない。

 

結果として、SI-houseの床下は、基礎断熱のため浸水していませんでした。

 

床断熱りの場合なら、基礎と土台に2㎝程度の基礎パッキンという、床下を通風させるための隙間があるので、そこから泥水が入っていたと思われる。

 

ただし、基礎断熱内部に水が入ると、床断熱よりも乾燥しにくくなるので、どちらが洪水に対して良いとは言えない。床断熱の場合は、床下が通気することにより乾燥が早くなるからだ。

 

11/16(土)と11/17(日)Q1.0住宅の完成見学会を行います

11/16(土)と11/17(日)、宇都宮市でQ1.0住宅SH-houseの完成見学会を行います。

 

24.5坪と小さな家ですが、造り付け家具と収納を適切に造ることで、生活しやすい片付く室内を実現しています。

 

当日は床下エアコンで室内を暖かくしてお待ちしています。

 

見学希望の方はこちらから、ご連絡ください。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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