ガデリウス玄関ドアのレバーハンドル、ガタつき対策を重ねた末に交換しました

去年9月に引き渡したお宅のガデリウス玄関ドア。11/5にレバーハンドルを新品に交換しました。というのも、お引渡し後、レバーハンドルが緩んでガタついてしまい、3回程直しに行ったのですが、一時的には直るものの、またガタついてしまったからです。
当ブログ「ガデリウス玄関ドアのレバーハンドル、ガタつき対策を重ねた末に交換しました」が、同様のご心配をお持ちの方に参考になればと思います。これまでの経緯を整理し、レバーハンドル交換作業の流れを写真付きでご案内いたします。
目次
ガデリウス玄関ドア仕様

玄関ドア仕様は、チーク材KG90(TG)1022。外観右吊元。木製の断熱玄関ドアです。木の温もりと高い断熱・気密性能を兼ね備えた質感の高い仕様となっております。
レバーハンドル仕様

レバーハンドル仕様は、上記の玄関ドアの標準タイプ、BM-02(SV:シルバー)。
今回新設したレバーハンドルは、上記箱の写真を参照してください。
今までの玄関ドア レバーハンドル ガタツキの経緯
お住まいになって約4か月後、ハンドル根元が自然と緩んでガタつくというご連絡をいただきました。これを受けて当社では、2024年12月27日、2025年7月11日、8月20日の3回、ハンドルを取り外してネジを締め直す対応を行ってきました。
いずれのケースも、一時的には改善したものの、時間とともに再びガタつきが出てしまったのです。そこで、今回11月5日に、調整にとどまらず「ハンドル1式を交換する」という対応を実施いたしました。
お宅は当社から車で5~6分という近場で、夏・冬の内外温湿度実測などでも伺い、お世話になっております。距離が近いことで迅速に対応できたのは幸いですが、もし遠方であればお客様にはさらにご不便をお掛けしていたと思います。ハンドルが緩むことは、お客様にとって日常使用のなかで負担となり得るため、今後はガタつかないことを心より願っております。
ガデリウス玄関ドア、ハンドル根元の緩みによるガタツキの直し方
お住まいの中でハンドル根元が緩んでガタついてくると、伺った際にはまず写真のような“根元に隙間”が生じ、ハンドルがしっかり固定されていない状態が確認されました。
室内側、ハンドル根元のイモネジ(小さな固定ネジ)が緩んでいることが多く、それを外してみると「下座ネジ」も同様に緩んでいるというケースが多かったため、両方を締め直して対応しておりました。
作業自体は一度経験すればそれほど難しいものではありません。なお、当社では以前の記事でこの分解・ネジ締め直しの手順をご紹介しております。
販売代理店様およびガデリウス様にも、上記ブログを見て頂き、この方法でのガタつき対処法が誤りではないことを確認済みです。
他社のガタツキの直し方
「ガデリウス玄関ドア レバーハンドル グラグラ直し方」で検索すると、他社でも同様の症状を扱っている動画や情報が見つかります。
つまり、このレバーハンドル根本のガタつき=“グラグラ”症状は、決して特殊なケースではないという印象を持っています。
一時的には簡単に直るものの、何度も繰り返されるとお客様にも、私ども住宅会社にも大きな負担となります。
日本のサッシメーカーの玄関ドアとガデリウス玄関ドア、不具合が起きた場合の工程比較
例えば、日本のサッシメーカー(YKK・リクシル等)の玄関ドアで、このような不具合が出た場合。日本のサッシメーカーの玄関ドアの場合は、今のところ、各主要都市に支店があります。不具合が出て、工務店が直せない場合は、工務店から購入した建材店に連絡→建材店にメンテナンス担当が居る場合は修理できますが、建材店にメンテナンス担当が居なかったり、居ても直せない場合→建材店からメーカーに連絡が行って、メーカーの営業マンやメンテナンス担当が直す。というのが、よくある流れです。日本のサッシメーカーの玄関ドアを採用した場合は、工務店(住宅会社)は、自分が作業をする必要がありません。不具合の状況を見に行って、連絡を含む管理業務をするくらいなので楽です。
一方、ガデリウスの玄関ドアは、木製の断熱玄関ドアという特徴があります。木の玄関ドアなので、見た目も良く、かつ断熱気密性は、日本のサッシメーカーの玄関ドアを上回ります。しかし、木の玄関ドアの為、色が変わって経年変換するので、それを劣化と捉える多くの日本人には、価格が高いこともあり、採用しずらい玄関ドアと言えます。断熱気密性能にこだわりがあり、かつ意匠も好きな、造り手と住まい手しか採用しない玄関ドアです。ガデリウスの玄関ドアは、普及品の玄関ドアではなく、好きな人のみが採用する玄関ドアのため、販売に力入れる建材店も少なく、購入ルートも限られます。そのため、日本のサッシメーカーの玄関ドアのように、不具合が出た場合のバックアップ体制は整っていません。工務店の近所に、ガデリウスの玄関ドアに詳しい建材店やガデリウス社があれば、メンテナンス対応してもらえると思いますが、それが叶う可能性は少ない。ですから、不具合が出た場合、今回の当社のケースのように工務店自らが、試行錯誤して直していることが多いと思います。
とはいえ、当社でも20年以上前からガデリウス玄関ドアの採用経験はあり、1度の不具合もなくご愛用いただいているお宅もございます。
ガデリウス玄関ドアレバーハンドル(BM-02)交換方法

玄関ドアのハンドルがまた緩んだということで、お客様のお宅に伺うと・・・
1.このようにハンドルの根元に隙間が出来ており、ガタガタしていました。

2.正常な状態はこのように、隙間が無く、固定されておりガタつきません。

3.いつものように、室内側のハンドル根元の固定ネジ(イモネジ)を外して、ハンドルを引き抜きます。



4.すると、キチンと固定ネジ(イモネジ)はハンドルの角芯の溝に当たって、正しく締めこんでいたことが分かります。

5.ただし、今回は締め直しではなく「ハンドル1式の交換」なので、下座ネジを外して、下座も外して、新しいものに交換します。



6.新しい玄関ドアのレバーハンドル1式です。

7.新しいレバーハンドル。角芯も新しいです。

8.下座ネジと固定ネジ(イモネジ)。ネジ山のオレンジ色の塗料のようなものは、ネジの緩み防止剤だと思います。

9.ドアの両面から新しい下座を付けて、下座ネジ2本で固定します。

10.新しいハンドルを付けて、固定ネジ(イモネジ)を留めて完了

11.取り外した古いハンドルを、箱に入れて交換完了

まとめ
ガデリウスの木製断熱玄関ドアは、価格・流通・アフター体制という観点では慎重な検討を要する製品かもしれません。それでも、当社としては長年にわたってガデリウス社を含んだ木製断熱ドアを採用しています。断熱気密性能が高く、かつ当社の内外装に合うことが採用理由です。
今回は、ハンドル根元のガタつきに対して、ガタつき対策を重ねた末に交換対応を行いました。同じような症状でお悩みのお宅や住宅会社・工務店様にとって、当ブログが少しでもお役に立てれば幸いです。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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