2020-12-05
SI-house(宇都宮市 三番町)
リフォーム
庭・外構

ウッドロングエコを塗って4年経ったウッドデッキに、クレオトップを塗ってみた

油性クレオトップブラウン2回塗り。

4年程前に完成したSI-houseのウッドデッキは、ウェスタンレッドシダーにウッドロングエコを塗って造りました。先月、施主から「ウッドデッキが少し傷んできたようなので、より長持ちさせたい」という話を頂き、木材防腐塗料クレオトップを塗りました。

ウッドデッキや外壁材など、外部に無垢の木材を使っている方の参考になれば幸いです。外部木材の風化・耐朽性・屋外の木材保護塗料について、参考になりそうな大学教授のwebを見つけたので、ご紹介します。

ウッドロングエコを塗って4年の経年変化

塗装開始。

ウェスタンレッドシダーで造ったウッドデッキは建物の南東部、一昨年の台風19号で氾濫した田川に面して建っています。デッキには屋根が付いているものの、軒があまり出せず、紫外線と風雨に当たりやすい環境もあり、デッキは灰白色(シルバーグレイ)になっていました。

早材部が凹んでいた

経年したデッキ手摺の表面をよく見ると、柾目部は木肌の柔らかい早材部分(そうざいぶぶん)が凹んで、細かいラインになっているのが分かります。また、新築時の木肌の保湿していた状態から油分が抜けて、乾燥している状態でした。

逆に、建物北西部のウェスタンレッドシダーの外壁材は、同じ木材ですが、軒が出て隣家の建物が近く、紫外線と風雨に当たりにくいためか、あまり色落ちはしていません。

外部の木材は、新築時の塗装後に、一度新築直後よりも色が濃くなって、やがて色落ちして灰白色(シルバーグレイ)になりました。

新築直後のデッキの様子はこちらのブログをご覧ください。

ウッドデッキの目隠しフェンスの一部を外せるようにしておくと、引っ越し等の家具・家電の搬入に便利です。

木材の風化の理由

大学の研究者のwebに木材が風化する理由が載っていましたので掲載します。文章を読むとやはり、木材は紫外線と雨により風化(劣化)するようです。


古い寺社仏閣の雨ざらしの場所にある木材は、彫刻刀で削ったように表面が粗くなっているのを目にすることがある。木材はその化学構造から非常によく太陽光を吸収する物質である。構成成分のうち、とくにリグニンやポリフェノール類からなる抽出成分は、紫外線を吸収しやすい構造をもつため、光分解作用を受けやすい。分解された成分の多くは水に溶けやすく、雨水により容易に木材表面から流れ出る。さらに溶出後に現れる内部の新鮮な部分も同様に光分解を受け、結果として木材表面は早材部を中心に劣化が進行する。これは風化と呼ばれる現象であり、針葉樹材の風化速度は100年で5~6mmともいわれている。
 風化した表面には、その後、薄い灰色からカビなどの付着による斑点状の黒色のシミが発生し、これが進行して最終的には樹種に関係なく暗灰色化する。これらのカビなど変色菌は、いわゆる腐朽菌のように木材の強度を低下させることはないが、光分解で低分子化した木材成分を好む。また、カビ類はたとえ塗装してあっても微小なピンホールなどから塗膜を通過し、その下に繁殖することもある。

文章出典

上の文章に早材(そうざい)という言葉があります。このデッキ材表面が凹んでいるのも、早材部分です。

木は春から夏にかけて成長する部分(早材)と夏から夏の終わりに成長する部分(晩材)があり、これが板では木目に、そして丸太では年輪となって見えます。 早材はパイプの形が大きく、壁が薄く、穴が大きく、色が淡い一方、晩材は形が小さく、壁が厚く、穴が小さく、色が濃いのが特徴です。

写真・文章出典

木材防腐塗料クレオトップとは?

今回、油性クレオトップのブラウン色を使用しました。

クレオトップはクレオソートに代わる新しい木材用防腐剤です。土中に埋める木杭のような最も厳しい条件でも、木を腐れから守ります。

クレオトップの名前だけは知っていたのですが、施工例はオーガニックスタジオ新潟、相模さんのブログで知りました。

ウッドデッキの塗装に「クレオトップ」

クレオトップを使った一番の理由は、クレオソートの元になったコールタール塗料を何度か塗ったことがあり、とても耐久性が高かったことです。クレオソートの代替品のクレオトップなら、ケミカルだが、とても耐久性は高いだろうと考えました。クレオトップはクレオソート油は一切使用していないとのことです。

コールタールは、粘度の高い金属用の防錆塗料。コールタールは、石灰を高温乾留する際に生成される油状物質で発がん性があると言われています。

コールタールは、小中学校時代、家の手伝いで当社近くの工場のトタン屋根を5年に一度、2回塗装した経験がありました。その時に、コールタールの指に付いたらなかなか落ちない付着性、強い防錆性能と、頭の痛くなるような強烈な匂いを体験していました。木材の浸透性保護塗料としてはとても優秀だろうと予測していたのです。

ただし、クレオトップは自然素材系の家づくりをしている当社には合わない石油系樹脂塗料なので、新築での使用はしていませんでした。

クレオトップの塗り方と状況

1回目塗装開始

目あらし、清掃してから2回塗りしました。私も少し塗ってみましたが、クレオトップは水のようにサラサラで、キシラデコール等の外部用定番木部塗料よりも、塗りやすいです。1回目は、砂漠の砂に水が染みこむように、木に浸透しました。かなり乾燥していたのだと思います。 翌日に2回目を塗りました。1回目程の浸透はなく、より濃く仕上がりました。サラサラでローラーでは、こぼれてしまうので、慣れてない人は刷毛塗りが良さそうです。

翌日2回目の塗装
完成。

クレオトップの匂い

乾燥するまでは正露丸のような匂いがありますが、その後は気になりませんでした。外部なので、窓を閉めておけば、室内には匂いは入りにくいです。ただし、過敏な人は使わないほうが良いかもしれません。匂いはするので、密集地での近隣挨拶は必要だと思いました。

外部木材は濃い色の塗料を塗ったほうが劣化しにくい

油性クレオトップのブラウンを使用しました。2回塗ると、濃い目に仕上がりました。良い色合いだと思います。

このwebを見ると、外部木材に塗装する場合、色が濃い塗料ほど、紫外線で木材は劣化しにくいとのことなので、ブラウン色はそれに合致しています。

クレオトップとキシラデコールの価格比較

外部用の定番木部浸透性塗料のキシラデコールと比較すると、クレオトップの材料費は1/4くらいです。

外部木材の風化・耐朽性・屋外の木材保護塗料について、参考になりそうな大学教授のweb

今回のブログで何度か引用しましたが、外部木材のメンテナンス等に参考になりそうなwebです。今、注目されている熱処理木材についても記述があります。

京都大学生存圏研究所 居住圏環境共生分野教授 今村祐嗣

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

この記事をシェアする
コメント

コメントを残す
お名前