Q1.0住宅 昭和の家
回遊式動線と豊富な収納で、家事を楽に行えるようにした延床面積26.75坪の小さな家
コンセプト
このWEBを見てご連絡頂き、設計がスタートしました。
宇都宮市の中心市街地、準防火地域に建つ、間口3.5間×奥行4間。総二階、家全体がワンルームに近い間取りの、コンパクトなQ1.0住宅です。
延床面積26.75坪。吹抜・小屋裏・玄関ポーチを入れた施工床面積30.5坪。
忙しいご夫妻の、出勤前と帰宅後のルーティンワーク(日常生活の決まった作業)を、回遊式動線と豊富な収納で、楽に行えるように計画しました。
ペニンシュラキッチンを中心に回遊式動線を作り、動線上に豊富な収納と水廻りを配置して、リズム良く行き来しながら、効率よく動けるようにしています。
朝起きて時計回りに動くと、食事して、身支度してから出勤できるような動線になっています。
逆に帰宅後は、玄関から反時計回りに動くと、荷物を置いて→手を洗い→服を脱いで、ダイニングキッチンに行くような動線になっています。
最初に「トイレと玄関の間に、化粧のできる洗面台を設けてください」と要望がありました。3か所の配置の関係が、うっすらとしか理解できなかったので、施主に話を聞いて意味を理解し、その要望が回遊式動線に帰結しました。
家事は大抵、並行して作業をすることになります。回遊式の行き止まりの無い動線は動線が長くなり、建物が大きめになるデメリットがありますが、お互いの動線が重なっても回避しやすく、動きやすいというメリットもあります。
防災面では、当社の標準仕様である、火災に強い省令準耐火となっており、長年、火災保険料等が安い住まいになっています。
※省令準耐火とは?
独立行政法人「住宅金融支援機構」が定める基準を満たした構造で、建築基準法の準耐火構造と同等の耐火性能を持つ住宅です。壁の中や階段が、が延焼しにくい仕様で造られているため、隣家からのもらい火と、自宅で出火した場合の火災が最小限で抑えられる仕様になっています。火災保険料と地震保険料が大幅に安くなると、長年施主にメリットがあるため、「省令準耐火」を、当社では標準仕様にしています。
※準防火地域とは?
準防火地域は、郊外よりも住宅などの建物が密集している、中心市街地に近い地域で指定されます。火災が起きた場合に延焼しやすい地域のため、外壁・窓・玄関ドア・軒天・換気フード等を、郊外の住宅よりも、燃えにくい仕様で造る必要があり、建築費用が比較的高くなる地域です。
敷地の特徴と配置計画
敷地は、南と東が道路に接した角地。敷地は、ほぼ真南を向いており、南面は歩道を入れると約20mの広い道路に接しています。東面は一方通行の、狭い4m道路に接しています。
南側は遮る建物の無い、とても日射取得しやすい敷地です。南面窓を大きくして、冬は窓を暖房機代わりに使い日射熱を室内に入れて、夏は逆に窓の外側で日射遮蔽して小さなエアコンで冷房して、冬も夏の最低限のエネルギーで快適に過ごせるように計画しました。
建物の南側に、小さめな庭と3台分の貸駐車場を造り、歩道からさらに8m程度建物を北側に後退させた上で、板塀と窓の日射遮蔽材を設置。外部からの視線を調整することで、プライバシーが確保できるようにしました。
建物の東西間口は、約8.5m。そこに外壁間口約6.8mの建物を配置すると、付加断熱した外壁面から東西面の敷地境界までが、それぞれ850mmくらいとなります。街中の敷地で広くはなく、かつ付加断熱で、普通の住宅よりも壁が105mmずつ分厚いため、外壁から東西の敷地境界線までは、広くはありません。しかし、将来訪れる外装リフォームも想定して計画する必要があります。東西の隙間は、新築時には、外壁材を傷つけないように、建て方前に設備配管が埋設出来る隙間寸法として、かつ将来の外装リフォーム時にも、なんとか足場が建つ、ギリギリの配置となっています。
外観
シンプルな四角い総二階の住宅です。太陽光パネルを多く掲載するため、南面を広くした棟違いの切妻屋根が載った外観にしました。
より多く太陽光パネルが載せやすい、片流れ屋根も検討しましたが、太陽光パネルを載せた総二階住宅にありがちな、安っぽい外観になってしまうので、片流れ屋根でなく切妻屋根に落ち着きました。
片流れ屋根は、屋根水上部の軒天井と、その廻りの2階外壁面に雨が当たりやすい形態となりますが、切妻屋根はそうなりません。雨が当たりにくく、軒天と外壁が傷みにくいという機能面でも、切妻屋根は良い点があります。今後も、外観デザインと、太陽光パネル枚数の関係から、屋根形状を決めたいと考えています。
また、建築コストを安くするなら、四角い平面の総二階がベストです。その理由は、下屋のある住宅や、凹凸のある総二階や、平屋と比較して、四角い平面の総二階は、外壁・屋根・基礎面積を小さくできるからです。外壁・屋根・基礎の施工費は高くなるので、コスト面からは、最小にできる総二階が良いのです。総二階の外観にすると、屋根や外壁に凹凸が無くなるのでシンプルになり、施工手間の掛かる箇所が無くなるばかりか、雨漏りなども「しずらい」住宅にもなり、安全面でも良いのです。
この住宅でも、夏涼しく過ごすために、南面の2階窓には、外付電動ブラインドを付けて、1階庇の中には、外付ロールスクリーンを仕込んで、窓の日射遮蔽を完璧にできるようにしました。1階の外付けロールスクリーンは、庇の中に格納されているので、降ろしていない時は、見えないようになっています。
奥行きのある1階庇を含めた、上記2つの日射遮蔽材は、機能面から設置したものですが、総二階の外観に陰影を与え、外観を整える要素になっています。
外装を長持ちさせるには、庇を出して、外壁に雨が当たりにくい屋根形状とすることが大切ですが、外装材自体を吟味して使うことも重要だと考えています。
屋根・外壁材・雨樋は、雨に対する耐久性が高い、あるガルバリウム鋼板です。当社の得意な外装材で、特に外壁材は、1.2階で分割せずに1枚モノで貼って、シンプルな外観としています。
外壁材は、廃盤になると断面形状が変更になりやすい、ガルバ外壁メーカーの既製品でなく、比較的汎用性が高い角スパンドレルとしています。ガルバリウム鋼板は、屋根材として使われることから、材料自体が雨に対して極めて強い材料です。かつ角スパンドレル外壁材は、年月が経過しても、廃盤になる可能性が極めて低く、長く使える可能性が高い材料になります。
玄関廻りは、コの字型に壁を造って屋根を架けました。帰宅して傘を畳む時や、外出時に鍵を締める時など、人が玄関ドアの外側で佇んだ時に、風雨に当たりにくい形にしています。コの字に凹ませた玄関の外壁材は、地元の八溝杉を鎧張りとして、温かみのある雰囲気にしました。
内観と収納
普通の住宅の天井高さは、2.4mとすることが多いのですが、Q施主の要望で20センチ低い、2.2mとしました。
天井を低くした理由は、ドアと窓上の「下がり壁」を無くし、部屋同士が、より連続するようにしたいということでした。
元々この住宅は、水廻りとウォークインクロゼットと書斎を除いて間仕切りが無く、ワンルームに近い間取りとなっていますが、下がり壁も無くしたことで、家全体が、より1つの空間になっていることが、強調されたと思います。
天井高さを2.2mの数字の根拠は、サッシ高さが約2.2mであり、かつ造作建具の、反りにくい上限寸法が約2.2mの為です。
低い天井のみだと狭く感じてしまうので、玄関を入って低い2.2mの天井のDK→南面階段廻りの4畳の吹抜け→2階の勾配天井と、室内を進むにつれて、空間のボリュームが大きくなります。
小さな住宅であり、ペースとなる天井高さも2.2mですが、吹抜と勾配天井の効果で、低い所と高い所のメリハリが付いており、普通の家よりも、逆に広がりを感じる空間になったと思います。ちなみにロフト下の、畳スペースの天井高さは2.1Mで、天井が低い落ち着いたスペースになっています。1階天井を少し低くすることで、1階天井裏に多く設置される澄家の換気配管も、梁にぶつかることなく、設置しやすくなりました。
収納面では、いつものようにモノが表出しない、片付く室内を目指しました。回遊式動線上に、適切な収納と造作家具を設けている上に、1.2階共に、3畳程度のウォークインクロゼットを設けています。
一般的に、高断熱住宅では、南の窓を大きくして暖房窓とするため、LDKの南面と南面に垂直に交わる壁には収納が少なくなり、LDKが散らかることも多いのですが、当社では意識して、LDKに収納を設けるようにしています。特にこの住宅では、大きな窓のある南面以外は、1.2階の外壁内側壁の、ほぼ全てが収納になっており、片付く室内を実現しています。
インテリア建材は、漆喰の白壁に無垢フローリングと造作建具及び造作家具というしつらえ。造作建具と造作家具の金物は、施主の希望により、いつも使っている銀色のステンレスでなく、金色に見える真鍮としています。味わい深く変化する真鍮の金色が、人と室内に馴染んでいくことも魅力になると思います。
家を長く使うには、ハウスメーカーやローコストビルダーの定番建材である、樹脂シートに木目がプリントされた、ドアや床材等の木質建材は、使わないことが肝心です。安っぽい経年劣化をする木質建材は、本物の木ではないので、経年すると表面の木目の塩ビシートがしわになったり、剥がれて劣化します。その上、廃盤になると製品が無くなり、交換が効かないことも多いのです。
結果として、木質建材が、安っぽい経年劣化をするので、交換したくなる→交換の時期には廃盤になっており、部品交換が難しい→建て替えや大規模リフォームの原因となる→最初から使わないほうが無難。ということになります。
それに対して、当社の内装材は、漆喰・無垢の木・造作建具で造っているので、経年変化も経年美化と言えるほど自然です。廃盤になる可能性がある建材も、ほぼ無くしています。職人が居る限りは修理も効きますから、イニシャルコストは高めになりますが、長く使えます。
照明は、PH5ミニ・まゆはな・千senブラケット・タリアセン3など、施主が選んだ名作照明が設置され、特に夜の雰囲気が良くなりました。
※「しつらえ」の意味は、空間をふさわしく整えることです。
断熱気密性能と換気システム
Q1.0住宅昭和の家の断熱性能はQ値0.99、UA値0.3。Q1.0住宅レベル3です。
気密性能を表す、隙間相当面積C値は0.2でした。C値が小さいほど、気密性の高い住宅になります。昭和の家の場合は22cm²をロフトまで入れた床面積の95.22㎡で割った数値。22cm²÷95.22㎡≒0.2。
家全体の総相当隙間面積である22cm²とは、切手4枚分程度です。家全体で切手4枚の隙間ですから、かなり高気密な住宅と言えます。
上記くらいの断熱気密性能にすると、冬はローコストで室温を制御しやすく、かつ日射遮蔽が出来ていると、夏の室温もローコストで制御しやすくなります。
温熱環境と冷暖房については、壁を210mm付加断熱として気密性も高めた上で、冬は、障害物の無い南面窓を、日射取得できる暖房窓として使い、ほぼ床下エアコンを点けていない、暖房無しの状態で生活しています。
夏は、窓の外側で日射遮蔽して、室内に日射熱を入れないようにした上で、ロフトの6畳用エアコン1台で全館冷房。冬も夏も、必要最低限の暖冷房で生活できるようにしました。この施工例の最後の方に、年間電気代を載せています。
換気システムは、施主の要望で第1種全熱交換型換気扇 澄家VS90を採用しました。採用前は、不安も感じていましたが、それは1階の床点検口を1か所程度増やすことで、対応できることが分かりました。
澄家は、何といっても施主がメンテナンスしやすいのが最大の特徴である換気システムです。通常の換気システムは、本体や給排気口が天井や壁の上部に付いているので、掃除等のメンテナンスをする時には、脚立に乗ることが避けられません。しかし澄家は、本体と排気口が床面設置であるため、脚立が必要無いので安全ですし、外部の給気フィルダーも基礎の外側に付いているので、外でも脚立が不要です。
年に複数回行い、かつ施主が70歳を超えても行う換気システムの掃除等が、毎回脚立に乗らずに出来るのがメリットです。70歳を超えて脚立を使って上向き作業を行うのは大変で、転落・転倒等の危険も増えます。澄家は、高齢になっても脚立が必要ないので、掃除等のメンテナンスが一番安全で簡単にできる換気システムだと感じています。床面に排気口が付いているので、他の換気システムと比べて、室内の埃やゴミが取りやすく、室内の埃が少なくなるのも特徴です。給気口は1か所のみで、本体のある1階床下に給気するので、床下エアコンの暖気も行きわたりやすく、床下エアコンとの相性も良いと思います。
冷暖房と日射遮蔽材
冷暖房は、暖房用の床下エアコン1台と、冷房用のロフトエアコン1台です。共に6畳用の一番小さな、壁掛けエアコン1台ずつのみで、家全体の冷暖房をしています。
特に冬は、暖房用の床下エアコンを点けなくても、南面窓からの日射熱のみで、室内が暖かくなるので、ほとんど床下エアコンは点けていないとのこと。
夏は、南面窓外側の日射遮蔽材と、室内側のハニカムサーモスクリーンを降ろして、日射熱を室内に入れないことを基本として、冷房用のロフトエアコン1台のみを廻して、生活しています。
エアコン設置の考え方は、冷暖房の負荷計算をしてから、暖房用の床下エアコン1台と、冷房用の2階壁掛けエアコン1台の合計2台を基本として、エアコンの容量を決めています。エアコンは10~15年で急に壊れることが多く、交換までに最短で10日くらいは掛かるので、1台ではなく、2台にしておくのがベターだと考えています。
今回は、真四角の平面で、吹抜けも造れたので使いませんでしたが、間取りによっては、床下エアコンの暖気を引っ張るブースターファンを1階床面に付けたり、2階冷房の冷気を移動させる個別ファンなどを個室の壁面や廊下天井に付けて、個室に冷気を引っ張ることもあります。特に冷気が移動しにくい間取りの場合は、合計2台にプラスして、個室などに6畳用エアコン1台程度を付ける場合もあります。
冬の温湿度データと考察
2024年の最も寒かった、1月16日の室内各所の温湿度データです。この日は、平均気温が0.3度と、この冬一番寒い日となりました。
外気温が青い線で、室温がオレンジです。
外気温の特徴ですが、1月16日の深夜1時~朝7時までは、-0.8度~-1.8度と、ほぼ全ての時間帯で氷点下になっています。
また、雪が午前11~12時くらいに降り、日照時間のグラフは谷のようになって、日差しが無いのが分かります。
しかし室温は、床下エアコンがほぼ動いていない状態とは言え、各部屋共、ほぼ一定になっているのが分かると思います。
■床下エアコンの使い方
施主に、冬の床下エアコンの使い方を聞いたところ、家電や照明などのスイッチを遠隔操作したり、自動化できるスイッチボットを使って、室温が18度以下になると、床下エアコンが動くようにしているとのこと。
室温が18度以下になって、床下エアコンが動くのは、朝の4時から1時間くらいが多いとのことで、それ以外は、床下エアコンは動いていないことが多いことです。床下エアコンは、22度くらいに設定しているとのこと。
暖房用の床下エアコンは、6畳用壁掛けエアコン1台を、床面より少し上に設置して、床下に暖気が流れる床下暖房しています。
床面温度は、室温プラス2度くらいの頭寒足熱状態になって快適です。
■1階クローゼットの室温
クローゼットは3畳弱の広さの個室です。室温は、この場所では1/16の深夜12時が20.6度で一番高く、朝7時には18.8度になっています。
一番室温が低いのが、雪の降っている11時くらいの18度でした。
■1階クローゼットの湿度
深夜12時が相対湿度51%(絶対湿度は9.1g/㎡)で一番高く、19時が相対湿度44%(絶対湿度7.1g/㎡)で一番低いです。
■1階洗面の室温
1階洗面は、建物一番北側に位置します。洗面室ではなく、ワンルームに近いLDKの1角です。この場所が一番寒い地点になっています。室温は、この場所では、1/16の深夜12時が19.2度で一番高く、朝7時では17.2度まで下がりました。室温が18度以下になると作動するスイッチボットはこの場所の温度は取っていなかったのだと思います。
■1階洗面の湿度
深夜12時が相対湿度60%(絶対湿度9.9 g/㎡)で一番高く、18時45分が相対湿度45%(絶対湿度6.7 g/㎡)で一番低いです。
■2階ロフトの室温
2階ロフトは建物の一番高い場所で、寝室に一番近いところです。1/16の深夜12時が22.1度で一番高く、朝7時でも22度。終日、ほぼ22度でした。空気は温まると軽くなり上昇します。この場所が一番暖かく、一定の温度になっています。
■2階ロフトの湿度
深夜1時45分が相対湿度56%(絶対湿度9.7g/㎡)で一番高く、20時が相対湿度47%(絶対湿度7.4g/㎡)
■床下の室温
1/16の深夜12時が18度で一番高く、朝7時は16.4度。雪が降った11時には15.9度まで下がりました。その後、床下エアコンが作動したのだと思いますが、午前11時45分には18.6度になり、午後14時15分には20.9度。22時30分には、23.4度になっています。
■床下の湿度
深夜12時が45%(6.9g/㎡)、朝7時は47%(6.6g/㎡)。午前11時45分は45%(7.2g/㎡)。午後14時15分には37%(6.7g/㎡)。22時30分には、35%(7.4g/㎡)になっています。
夏の温湿度データと考察
夏は2024年8月11日(日)が、平均気温31.2℃で一番暑い日でした。なので、8月11日の各部屋データを比べます。
外気温が青い線で、室温がオレンジです。
外気温は、午前9時には31.8度、その後も上がり続けて15時に36.1で最高気温。その後は1時間に1度くらい下がり、夜23時に29.7度でやっと30度を切る暑い日でした。
各部屋の室温は、ほぼ均一なのが分かります。
■ロフトエアコン冷房の使い方と日射遮蔽
施主に2階のロフトのエアコン冷房の設定温度と、各階のザックリした室温を聞いたところ、ロフトエアコンを22度で設定すると、2階が23~24度になり、1階が25度くらいになるということです。
窓の日射遮蔽材は、南面2階の外付電動ブラインドと、1階の外付ロールスクリーンは、風が強いとき以外は、夏の間は終日降ろしていました。各窓の内側のハニカムスクリーンも、夏の間は、終日降ろしていました。
外気温が上がっても、室温は、ほぼ一定なのが分かります。
日射遮蔽が、ほぼ完璧で、日射熱が室内に入っていないため、エアコンが動いている時間が短いので、快適とされる絶対湿度7~12g/㎡よりも、絶対湿度は高めになっていることが多いです。しかし、絶対湿度は、ほぼ16 g/㎡以下になっているので、充分快適だと思います。
逆に窓の日射遮蔽を辞めて、日射熱を室内に入れて、エアコン冷房の稼働時間を増やすと絶対湿度は下がりますが、電気代が掛かるので意味が無いと思います。
■1階クローゼットの室温
室温は終日ほぼ変化がありません。2階のロフトエアコンを点けっぱなしにしているので、朝7時くらい25.2度、夜23時くらい26.2度で終日1度くらいの間に納まっています。
■1階クローゼットの湿度
湿度は、終日相対湿度59%(絶対湿度13.8g/㎡)~63%(15.5g/㎡)の間です。
■1階洗面の室温
室温は終日ほぼ変化がありません。朝7時くらい25.4度、夜23時くらい26.5度で、終日1度くらいの間で納まっています。
■1階洗面の湿度
湿度は終日、相対湿度58%(絶対湿度14g/㎡)~夜11時64%(16g/㎡)の間です。
■2階ロフトの室温
室温は終日ほぼ変化がありません。午前10時23.8度、夜23時24.9度で、終日1度くらいの間で納まっています。
■2階ロフトの湿度
湿度は、相対湿度62%(絶対湿度13.5g/㎡)~66%(15.1g/㎡)
■床下の室温
午後12時25.6度、午後11時26.7度の終日約1度の差です。
■床下の湿度
相対湿度61%(絶対湿度14.7g/㎡)~67%(16.5g/㎡)
年間電気代
お客様にご協力頂き、Q1.0住宅昭和の家の1年間の電気代を公開します。
上記の表は、買電(消費電力)、売電(太陽光)、買電と売電の収支を表にしたものです。
右から2列目青い部分、累計の差額を見て頂くと、1年間で売電(太陽光)が買電(消費電力)を38,057円上回っており、電気代の収支はプラスになっています。
一番右の緑の列は、各月の平均値です。各月の平均値は、買電(消費電力)6,744円、売電(太陽光)9,915円。1か月あたり、売電(太陽光)が買電(消費電力)を3,171円上回っています。
キッチンのコンロのみ都市ガスです。都市ガス料金を教えて頂くのを忘れたので、教えて頂いたらガス料金も掲載します。
Q1.0住宅 昭和の家
回遊式動線と豊富な収納で、家事を楽に行えるようにした延床面積26.75坪の小さな家
- 仕様
- 長期優良住宅・耐震等級3許容応力度計算・省令準耐火
- 熱損失係数Q値
- 0.99W/㎡・K
- 外皮平均熱貫流率UA値
- 0.3W/㎡・K
- 暖房負荷
- 12.9kWh/㎡
- 冷房負荷
- 12.6kWh/㎡
- 隙間相当面積C値
- 0.2cm2/m2(合板気密工法)
- 冷暖房
- 床下エアコン6畳用1台(暖房用)、ロフトエアコン6畳用1台(主に冷房用)
- 給湯設備
- エコキュート
- 所在地
- 栃木県宇都宮市
- 用途・構造
- 専用住宅・木造軸組構法2階建て
- 設計施工
- (有)ヨシダクラフト/ 設計協力: ゆいの杜設計
- 敷地面積
- 155.18㎡(46.94坪)
- 延床面積
- 88.6㎡(26.75坪)
- 施工床面積
- 101.02㎡(30.5坪)
- 制震装置
- evoltz(エヴォルツ)制震ダンパー
- 屋根材・太陽光
- ガルバリウム鋼板立ハゼ葺き・太陽光7.5KW
- 外壁材
- ガルバリウム鋼板角波スパンドレル14
- 室内壁・天井
- 漆喰壁
- 室内床
- パインフローリング厚20、水廻りクッションフロア1.8
- 玄関ドア
- 木製高断熱玄関ドア
- サッシ
- 樹脂サッシ LOW-Eトリプルガラス、LOW-Eペアガラス
- 基礎内断熱
- 立上りA種押出法ポリスチレンフォーム3種75㎜+スラブ上B種同種類断熱材50mm全面貼り
- 壁断熱
- 高性能グラスウール断熱材16K厚105+付加断熱厚105 合計210㎜
- 天井断熱・屋根断熱
- 天井グラスウール吹込 密度10K 400mm・勾配天井グラスウール吹込 密度22K 400mm
- 換気システム
- 第1種全熱交換型換気扇 澄家VS90