建築いろいろ, .

建築知識2016.7-1

 

建築知識は毎月発行される住宅建築の専門誌。買ってる人は、建築が好きなプロです。写真少なく文字とイラスト多めで、室内の家具、ドア、キッチン、洗面台等をオリジナルで造る場合の教科書のような本だったりします。ですからプロでも建売住宅やハウスメーカーみたいな、パッケージ建材ばかり使っている建築が好きではない人は買わない種類の雑誌です。大きな本屋には必ずあります。定期購読はしていませんが、将来仕事に使える情報が載っている時は、当然買っています。

 

造りたいものが現れた時に、自分の抽斗(ひきだし)に建材情報や納まり情報をストックしておかないと、より良い選択が出来ないからです。

 

2016年7月号は、住宅建築材料特集。特にP102~110までの「横内敏人×伊礼智と考えるニッポンの建材」が読みたくて買いました。副題として「スタンダードという進化論」となっており、対談形式で普遍的で使えそうな建材が多数掲載されています。何度も使っている人が良いと言っている建材は、他人が使っても良い可能性が高いです。

 

横内敏人氏と伊礼智氏は、工務店経営者にも人気の建築家。人気の理由は、新規性を追わないスタンダードな建築だから。新規性を追って、見たこともないような住宅ばかりを設計している建築家は、「驚き」の代わりに、「瑕疵」が起きる可能性があるので工務店には人気がありません。毎回新しいことをやっていたら、瑕疵が発生する可能性が高くなるのは当たり前。物づくりの質は、同じことを繰り返すことによってしか上がらないのです。というか、同じことを繰り返すことによって、やっと普通に出来るようになります。

 

だから、建材も納まりもスタンダードなものを決めて使ったほうが良いと思います。

 

ちなみに

※納まりとは・・・例えば、壁と床が接する部分を、壁と床の「取り合い」といい、そこをどのような形にするかを「納まり」という。

 

人気の住宅建築家が窯業系サイディングを使っているなんでビックリ
建築知識2016.7-2

 

完成写真の様子から、高級建材ばかりを使用すると思っていた横内敏人さんが、コストダウンの手法の1つとして外壁材に窯業系サイディングを使っていたのは驚きました。窯業系サイディングとは、ローコストビルダーやハウスメーカー御用達の一番普及している外壁材ですが、その既視性(誰もが使っているので見慣れ過ぎている)やコテコテ感のある仕様も多いので、今や手造り系設計事務所や工務店は、ほとんど使わない建材なのです。

 

ただし、そこは横内敏人さん。ひと手間掛けていて、無塗装品の窯業系サイディングに塗装をして、ファザード(建築物の正面のデザイン)のモルタル下地と塗装を同じにすることにより、各外壁面が、同じように見えるという方法を実践していました。写真ではホントに同じように見えます。本には窯業系サイディングと塗料のメーカーと仕様が掲載されています。このような窯業系サイディングの使い方は「アリ」と思いました。

 

また、ビニールクロスも使いそうにない横内さんですが、珪藻土クロス(ビニールクロスの1種です)を使っていたことも驚き。東リの「アースウォール」を使っているとのこと。私は、サンゲツの珪藻土クロスを使っていますが、興味持ったので「アースウォール」のサンプルを取り寄せ中です。

 

スタンダードな建材とは何か?気になった文章を掲載します
建築知識2016.7-3

 

(住宅の造り手には)既製品の建材を上手に取り入れながら、オリジナリティ溢れるデザインを実現していくことが求められるようになっている。本稿では、建材メーカーとの製品開発にも積極的に携わる横内敏人氏・伊礼智氏の2人の住宅作家が住宅設計における既製品との付き合い方、これからあるべき理想像について語る。

 

スタンダードは普遍的な価値である。僕らが求めているのは時代の流れに左右されやすい「ファッション」としての建材でなく、普遍的で長く使える「スタンダード」としての建材です。

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