SU-house
家づくりの依頼先を決めるのに大切なのは、造り手のコンセプトを知り、相性を確認することだと思います。
築29年の自宅の2間続きの和室を、空中ヨガスタジオにリフォームしたお客様から、アンケートを頂いたので掲載します。
自宅の一部をヨガ教室にするという、特徴的なリフォームでしたが、アンケートの中で「リフォームの依頼先を決めるのに一番大切なのは、住まい手と造り手の相性」なので「造り手のコンセプトや得意なことを、住まい手側が見極めることが大切」と、普遍的かつ重要なことをおっしゃっています。
SUさんは、大手リフォーム会社を含めた住宅会社、数社とやりとりして、見積まで出してもらったのに契約に至りませんでした。依頼先を決めるまでに多くの時間が掛って大変だったと思いますが、その経験が「家づくりの依頼先を決めるのに一番大切なのは、造り手のコンセプトを知り、相性を確認すること」という、「住宅業界関係者なら誰でも知っているが、消費者側はあまり知らないこと」の理解に繋がったのだと思います。
契約に至らなかったリフォーム会社との微妙なやりとりの一端も、アンケートに書かれていますので、これからリフォームもしくは新築をする方は参考にしてください。
私も「新築やリフォームの依頼先を決めるのに一番大切なのは、住まい手と造り手の相性」だと思います。というのも、住まい手と造り手はどちらも人間なので、生理的な相性が合うか否かはもちろん、生い立ちに由来する価値観や経験、モノやコトに対する好みなどが、カタチとなって現れるのが「家づくり」であり、それらがある程度が一致していないと、上手く前に進まないと思うからです。私が同業者に「自分と似た部分がある方がお客様になっている」と話すと、「私もそうだ」と同意が得られるのはこのためです。
空中ヨガスタジオ以外にも、キッチン・お風呂等の水廻りリフォーム、個室のリフォーム、LDKの断熱内窓リフォーム、外構・植栽リフォーム等の工事をしました。
リフォームを考えたキッカケを教えてください?
築29年、水回りが劣化し、老朽化を感じてリフォームを考えました。予算の関係もありましたが、母が残してくれた現在の建物は、土台や柱等の構造が頑丈で、相談をしたどの住宅会社からも、壊すには勿体ないと言われ、リフォームを選択しました。
リフォームの依頼先を探すことについて、どのように行動して、どこで当社に出会いましたか?
大手住宅会社のリフォームパンフレットを集め、工務店も何軒か見学し、要望を伝えて、家を見てもらった後で、見積をしてもらいました。
しかし進めていくなかで、何となくスッキリせず、違和感が自分の中に残ったままでした。
そこで、今度は大手ではなく個人経営の工務店のHPを探し、ヨシダクラフト様に行き着きました。
その時の当社の印象を教えてください?
過去、ヨシダクラフト様が手掛けた家の写真集を拝見し、無垢材を取り扱い、自然派志向で、モノづくりが好きな社長さんであると印象を受けました。
他にも似たような会社があったにもかかわらず、何(どの部分)が決め手となって当社と契約されたのですか?
杉の無垢の床材を使いたいと思っていたため、無垢材を多く取り扱っており、経験豊富で知識がある会社が良いと思っていました。そうでないと、綺麗に床板貼りが出来ないと思いました。
ヨシダクラフト様のHPを拝見し、無垢材を主流として取り扱っており、無垢材に限らず自然素材を使うことをコンセプトとしている印象を受け、経験も豊富であると思い、決めました。
また、家づくりは、工務店さんや建築会社さんにとっては、多数ある中の一例に過ぎないかもしれませんが、私たちからすると人生に一度か二度あるかないかの経験です。
住宅会社やリフォーム業者とお話をすると、強引に進めようとする姿勢や、面倒くさいという反応を、住まい手側は感じ取ることがあります。
ヨシダクラフト様は初回のショールーム見学の際に、それを一切感じませんでした。親身に考えて下さる方だと、お話して伝わってきたので依頼することを決めました。
設計中の打合せ等で印象に残っていることや、参考になったことがあれば教えてください?
こちらの要望を1つずつ、もれのないよう確認して頂けたことです。それと、打ち合わせでは確認出来なかった細かい部分まで、メールで問い合わせして頂き、確認して頂けたこともイメージ通りの仕上がりにつながったと思います
リフォームでこだわった点、ゆずれなかった点は?
・杉のフローリング
・無垢材の造作建具
・珪藻土の壁
・ヨガ教室の窓のハニカムサーモスクリーン
施工中のことで印象に残っていることはありますか?現場の様子や職人のことなど、何でも結構です?
今回、お世話になった職人の方々は、とても温かみがあり、気さくにお話し出来る方たちばかりでした。
また、どの職人も、とても丁寧に対応して下さる方たちばかりで、安心してお任せすることが出来ました。
実際に暮らしていかがですか?今までの生活と変わったところはありますか?
仕事や外出先で、早く家に帰りたいと思うようになりました。どこも使いやすく掃除もしやすくなりました。
ヨガ教室の使い勝手や雰囲気はいかがですか?
まず、生徒のみなさん全員の第一声が「凄く素敵~、無垢材が心地いい~、全体の雰囲気に癒される~」と言いながら、まず床に寝そべって手で撫でながら寛ぎます。無垢の柔らかさに包まれ、まず体の五感を通して心も癒されるようです。
家の中でお気に入りの場所、ちょっと自慢したくなるところは?
・ヨガ教室
・2階寝室
・2階トイレ
・キッチン・浴室
※和室をヨガ教室に変えるリフォーム以外にも、キッチン、お風呂、洗面、トイレの水廻りはもちろん、2階個室のリフォーム、LDKの内窓リフォーム、外構リフォームと多岐に渡る工事を行いました。既存建具も造作建具だったことから、部屋の雰囲気に合うように、建具枠はそのままに壁を壊さず、建具のみ造り替えることが出来ました。
実際に住んでみて、こうしておけば良かったという所はありますか?
ヨガ教室の小さな窓のガラスを、ハニカムサーモスクリーンを開けたときに外からが見えないように、透明ではなく曇りガラスにしておけば良かったです。
家づくりを計画中の方に、一言アドバイスをお願いします。
リフォームをする時の工務店選びは、まず工務店さんのコンセプトを知り、相性が合うかどうかを、きちんと面談や会社訪問の際に見極めることが大切だと思います。
見た目やモデルハウスの印象だけで決めてしまうと、実際に施工が始まってから後悔につながると思います。
「こちらの意向を、きちんと見定めながら聞いてもらえるか?」がとても重要で、かつ依頼したものが可能か不可能かは素人のこちら側にしてみると未知の領域です。
意向を聞いてもらったのは良いけれど、耐久性に欠けるとか長持ちしないとか、不安を抱えたまま、妥協しながらでは、完成してから後悔ばかりになってしまうと思います。
だから依頼する工務店さんとの相性が一番重要だと思います。
今回のリフォームは、特に自然素材である無垢材にこだわったこともあり、主に無垢材を使った住まいを手掛けている、経験豊富なヨシダクラフト様にお願いして良かったです。
「依頼する工務店さんが、どこにこだわっているか?」を知ることが工務店選びの一番のポイントだと思います。
※施主の要望や意見をよく聞いて確認した上で、その要望や意見に問題がないか等、建築のプロとしてのアドバイスを分かりやすく行ってから、仕事を進めて欲しいということだと思います。
ヨガ教室の特徴が、スリングヨガ(空中ヨガ)ができることだと思います。なぜスリングヨガができる施設を造ったのかを教えてください?
スリングヨガの特徴の1つとして、ヨガとピラティスとファンクショナルトレーニングの3つの要素を備えています。
主婦や働く女性にとって、楽しみながらインナーマッスルである体幹を鍛えていくことは、これからの時代とても需要があると思いました。
心と体は密接な関係があり、ストレスが多いこの時代に両者からアプローチをすることで思考を整え意識も変わっていきます。
ヨガ教室の内装は、SUさんの強い希望で、30mmの分厚い杉無垢フローリングと杉の羽目板を貼っています。内装材の選択理由を教えてください。
杉の材油にはリラックスさせる効果のある成分が多く含まれ、睡眠時と同様の脳波になるという測定結果が出ているそうです。
交感神経が抑制され副交感神経優位になることで、脳は緊張状態から鎮静状態に変化します。また、脳内物質のハッピーホルモンと言われる、セロトニンの分泌を促し、感情のコントロール、集中力アップ、体内時計の調整、呼吸のリズム調整、姿勢の維持などに働きかけます。
また杉材の効果として、
・殺虫、防虫効果
・空気清浄化能力(桧の6倍)
・室内の湿度調整(湿度が高い時には空気中の水分を吸収し、低い時には放出することで、一年を通して室内を快適な湿度に近付ける)。
があります。
この杉材の効果を生かした室内でヨガを行えば、心と体にアプローチする上で更に良いと考えました。
看護師という職業がヨガ教室を主宰するキッカケになったのでしょうか?
私と同じように職場のスタッフも何らかの身体の異変を感じていることの多さに気づきました。ケアをしているはずの看護者側が、酷使された業務の中で心と身体が疲れきっている。
身体が疲れ、心も疲れるという看護師の職業病とも言える悪循環を改善したいと思うようになり、ヨガのインストラクターを目指しました。
ヨガ教室について、簡単にPRをお願いします。
地元の日光杉の内装に囲まれたヨガハウスです。
そこに身を置くだけで、自然と呼吸も深くなり、ココロもカラダも緩みリラックスします。
杉に囲まれた温もりの空間。
このスタジオに来て下さる方々が、どこか懐かしさを感じ、暖かくて心地よい時(とき)がゆっくりと流れていく…
そんな「ぬくもり」を感じて頂きながら、自分に還るお手伝いをさせて頂きます。
宜しくお願い致します。
ヨシダクラフトより
初めてお会いした時に、
「本業は看護師である奥様が、副業として空中ヨガスダジオを造り講師をすること」
「ヨガスタジオは杉材と珪藻土に囲まれたリラックスできる空間にしたい」
「古くなったキッチン・お風呂・トイレ等の水廻りのリフォームも行う」
「リビングが寒いので建物を壊さずに何とかしてほしい」
「生徒さんが来るので駐車場と玄関アプローチの整備」
「スタジオから見える庭と塀もシンプルに心地良いものにしたい」
など、具体的な話を聞いて、とても興味を持ちました。
空中ヨガスタジオは、人が布を掛けてぶら下がることが出来る柱と梁を新設し、床は杉板30mm、壁と天井は珪藻土と杉羽目板の内装です。
窓には断熱性の高い樹脂内窓にハニカムサーモスクリーンを付加、床には断熱材としてフクフォームエコ80mmを充填。解体した壁と天井には、高性能グラスウールと気密シートを施工。解体部分、解体しない部分共に、費用対効果の高い断熱改修を実施しました。