塗装は春と秋に行うのが良いとされる理由を、栃木県宇都宮市の平均気温と降水量から調べてみた
足場を架けて、経年劣化していたIS-houseの塩ビの雨樋を、ガルバリウム鋼板の雨樋に交換しました。雨樋の繋ぎ目が劣化して雨漏りしていたのです。
冬の屋根は、方位によってこんなに違う
午前9時半、足場から屋根を見ると、南側の屋根は太陽光が当たり普通の状態、乾いています。屋根材はコロニアルです。
しかし、同時刻。太陽光の当たらない西側は、ご覧のように霜(しも)がびっしり。写真を見ると分かりますが、同じ屋根とは思えないほど状態が違います。
IS-houseは、屋根の形が入母屋(いりもや)という形式の屋根なので、西側には太陽光が当たりにくいのです。切妻(きりづま)という形の屋根なら、屋根が真南に向いていれば、東から昇る朝日で屋根全体が、南側のように乾いたはずです。南側の屋根は普通に歩けますが、西側の屋根は、霜で滑ってしまい登ることも出来ないでしょう。西側の屋根が完全に乾くのは、午後になると思われます。
栃木県宇都宮市の平均気温と降水量から、塗装に最適な時期・季節を調べてみる
冬場の屋根塗装は、霜が乾いてからでないと行えないので、一般的に効率が悪く、あまり行わないのが普通です。外部塗装は、一般的に春と秋に行うのが良いとされています。栃木県宇都宮市の平均気温と降水量から、外壁及び屋根塗装に最適な時期・季節と適さない時期・季節を調べてみましょう。
塗装は気温5度以下、湿度85%以上の場合は行わない。その理由は・・・
国土交通省公共建築工事標準仕様書の塗装工事のページによると、塗装場所の気温が5度以下、湿度85%以上の場合は、原則として塗装を行わないとなっています。
気温が5度以下の場合、塗装を行わない理由は、気温が低いと塗料がキチンと乾燥しないため、正常な塗膜が形成されず、下地と密着不良を起こし、剥がれの原因になってしまうこと。また、気温が低いと、塗料が硬化して施工性が悪くなり、上手く塗れなくなること、また、上の写真のように、霜で屋根に昇れず施工が出来ないことが挙げられます。
外でも室内でも、湿度が85%を超えることは、ほぼありませんが、湿度が85%以上の場合は、塗料に水分が混ざることになり、変色を起こしたり、塗膜が正常に形成できないこともあります。
宇都宮市の外部塗装の最適な時期・季節は・・・
表を見ると、宇都宮市の12月~2月までの平均気温が5度以下なので外部塗装には適さないことが分かります。3月中は、最低気温が5度を下回っているため、塗装は4月に入ってからが良いかもしれません。また、雨の多い梅雨の時期である6月初めから7月末もできれば避けたいところです。
宇都宮市で外部塗装の最適な時期・季節は、4月初め~6月初めまでの春の2ヶ月間と、8月初めから11月下旬の夏と秋の4ヶ月間の合計6ヶ月間と言えます。宇都宮市で外部塗装に適している期間は、1年のうちの半年間くらいです。ただし、夏から秋にかけては台風が来るので、注意が必要です。とはいっても、天候だけでは決められない、いろんな事情や要素があるので、臨機応変に施工するのが良いかと思います。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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