2015-02-10
リフォーム
高断熱・高気密住宅

住宅エコポイントは、高齢者向けリフォームと相性が良い

省エネ住宅ポイント

3度目の住宅エコポイントが始まりました。消費者目線で、住宅エコポイントの本当のメリットが分かりやすく書かれている記事を紹介します。名称は、住宅エコポイントから省エネ住宅ポイントと微妙に変更になっています。

3度目の「住宅エコポイント」は本当にお得か 

 

住宅エコポイントは、ホントは高齢者向けだった

特に3ページ目にある「高齢者向けリフォームを試算」の項では、高齢者が元気なうちに、断熱リフォームを行うべき理由とその範囲が一般消費者にも分かりやすく書かれている。早い段階から(定年前の元気なうちに)在宅生活を意識した老後設計の立案が欠かせなくなっている。家を断熱リフォームして、冬に暖かい家にすることで、高齢者の健康に一定の好影響を与えているということが実証されてるよ。ということである。冬暖かい家で過ごすと、病気になりにくいという話だ。逆に考えると、寒さは万病の元なのだ。また、安い特別養護老人ホーム等に入所できる可能性は少ないのだから、在宅が現実的となる。冬暖かい家は高齢者が健康を維持する上での必須アイテムになっていくだろう。

今や4人に1人が65歳以上という高齢社会。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、2060年には2.5人に1人が65歳以上になると見込まれている。にもかかわらず、厚生労働省のまとめでは、特別養護老人ホームに入所できない待機者数は52万4000人(2013年10月時点)に達しており、早い段階から在宅生活を意識した老後設計の立案が欠かせなくなっている。   一般財団法人ベターリビングが自宅の断熱改修と健康との相関について調べた調査結果によると、断熱リフォームが高齢者の健康によい影響を与えることが実証された。リフォームの前後を比較すると、平均血圧の低下や起床後の血圧上昇の抑制が確認されたという。

 

小規模な断熱リフォームでも健康に対する一定の効果も表れている

ここで注目したいのは、自宅の小規模な断熱リフォームで一定の効果が表れている点だ。家全体の大規模な断熱リフォームではなく、リビングやダイニングなど日常生活の中で利用頻度の高い部屋だけ、小規模なリフォームを行うことで、高齢者の健康に一定の好影響を与えている。   住宅の断熱性能を向上させたい場合、窓の改修が最も効果的なのはよく知られている。そこで、たとえば居室に掃き出し窓(天井から床面まである窓)と腰高窓(壁面の上部だけの窓)がある場合、両方の窓(ガラスの枚数は4枚)を断熱改修すると、約3万5000ポイントが付与される。

 

以下はこの記事の中で同意できない部分。工事費が安めと思われる

高経年の木造2階建て住宅を全面的に耐震リフォームしようとすると、300万円程度の工事費用を覚悟しなければならない。利用頻度の高い部屋だけの小規模リフォームであれば、数十万円のリフォーム費用で済ますことができる。

高経年の木造2階建て住宅を全面的に耐震リフォームしようとすると、300万円程度とあるが、家の大きさによっても違うし、既存状態から耐震性をどの程度のレベルにするかで掛かる金額は違う。壁を撤去して耐震化する場合、インテリアやエクステリアも復旧する必要があるので、300万円程度では納まるケースはレアだろう。通常、建物全体を耐震化する場合、同時に断熱化して仕上げも新しくするので、千万円レベルの大規模リフォーム工事(リノベーション)になるのが普通である。また、部屋だけの小規模リフォームであれば、数十万とあるが、これも仕様と範囲で大きく変わる。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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