家電や機器類を多用した家電量販店等の新築やリフォームは、長い目で見ると省エネにならないのでは?という話
先日、ブログ「太陽光パネルを付けてはいけない8つの理由!」を書いていて、家電や機器類を多用した省エネ新築住宅や省エネリフォームに改めて違和感を持ちました。住宅で使う家電や機器類は、10年で壊れて更新が必要なので、省エネにならない面もあるという話です。TVCMや新聞折り込み広告で太陽光発電やスマートハウスを大量に宣伝していますから、消費者は全ての面で良いものだと思ってしまいがちだと思います。家電や機器類は壊れるという小学生でも分かることを念頭に置いて頂き、箇条書きを読んで頂けたらと思います。
1.家電は10年程度で壊れて、買い替えとなるのが普通です。
2.数万円で買える掃除機や洗濯機や電子レンジでさえ、同時期に壊れて買い替えが必要になると、大変な出費になります。
3.家電に加えて、太陽光パネルやエコキュート等の「省エネ機器」はもちろん、HEMS(ヘムズ)を利用したスマートハウスも、家電や設備機器を情報化配線等で接続し最適制御を行う家なので、家電と機器類は10年前後ごとに修理もしくは交換が必要になります。
4.家電の交換は基本的に工事が必要ないが、給湯器や太陽光パネル等の機器類は建物と一体しているので、プロが行う工事が必要となり機器類の値段+工事費になって高額。
5.いくら省エネ家電、省エネ機器とは言っても、10年程度で交換が必要になると、お金が掛かるし、すくなくとも廃棄交換が多くなる手法が果たしてエコと言えるのか?という疑問が残る。
6.以上のことを考えると、住宅の省エネルギー化には、機器類の依存度をなるべく下げるのが重要であるという事が分かると思います。
7.結局、住宅の省エネ化で一番大切なのは、住宅の「断熱化」である。
8.「断熱化」が重要な理由は2つ。1つは断熱性能が高いと、住まいで必要となる消費エネルギーが減らせて、冬暖かく夏涼しく暮らせること。2つ目は、「断熱」は、機器類のように10年ごとに壊れないこと。家がある限り半永久的で故障もしない。メンテナンスも必要ありません。
9.以上のことから、省エネを考える場合の優先順位は、「断熱」「高効率機器設置」「創エネ機器設置」の順番です。詳しくはこちら。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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