2025-12-16

TV番組「住人十色」に当社WEB写真を提供──透湿防水シートを間仕切りに使う住宅が登場!

関西の毎日放送で毎週土曜17:00〜17:30に放送されている、注文住宅紹介番組「住人十色」にて、当社のWEB掲載写真が使用されました。

紹介されたのは、12月13日(土)放送の♯793「予算1800万円!? 大きな片流れ屋根のローコストハウス」。使用されたのは、当社サイトに掲載している「透湿防水シート」の写真です。

「透湿防水シート」とは?

透湿防水シートとは、水は通さず湿気(水蒸気)は通す性質を持つ建材用のシートです。通常は外壁や屋根の内部に施工され、普段は見えない存在です。

雨水を防ぎつつ、内部の湿気を外に逃がすことで、壁内部の結露を防ぐ重要な役割を担っています。

番組からの写真提供依頼

11月中旬、番組担当者から以下の内容の、丁寧な依頼メールが届きました。

  • 「透湿防水シート(タイベック)を間仕切り材として活用している住宅を紹介する」
  • 「シートの透け感を活かし、光を通す間仕切りとして使用している」
  • 「視聴者への説明用に、御社のWEBに掲載している透湿防水シート(タイベック)の画像を使用したい」

内容を確認したところ、ポジティブな取り上げ方であり、面白い試みと感じたため、写真の提供を快諾しました。

「透湿防水シート」が、仕上げ材として、どのように使われているのか?想像してみた

番組担当者からは、「実際に透湿防水シートをどのように使っているのか?」写真等は送られて来ませんでした。

ですから、「透湿防水シート」を、どのように間仕切りに使っているのか?想像してみました。

「・・・和紙のような透け感を活かし、光を通す部屋の間仕切りとして活用しております。・・・」

とメールにあったので、障子戸の「太鼓張り」のように、「透湿防水シートを障子代わりにして」、柱の両面に貼って、壁として使っているのだろうと想像していました。

●障子戸の太鼓張りの意匠と機能

太鼓張り障子 出典

「障子戸の太鼓張り(たいこばり)」とは、普通の障子とちがって障子の組子(木の格子)の両面に障子紙を張った構造の障子です。」

一般的な障子は片面だけに紙が貼られていて、もう片側は組子(桟)が見える構造です。

しかし、太鼓張り障子は両面に紙を貼るので、組子が紙の中に隠れます。

太鼓張りは、両面に紙があるため、入ってくる光が柔らかく拡散します。組子の影がうっすらと紙越しに見え、通常の障子より光の陰影が美しく出ることがあります。

紙と紙の間に空気層ができるため、普通の障子より断熱性が高くなるという利点があります。

実際は「太鼓張り」ではなかった

番組の放送予定は当初1月と聞いていましたが、急きょ12月13日に放送されました。

ティーバー(TVer)でも視聴可能とのことで、確認してみたところ、実際の使用方法は想像と異なり、「1枚の透湿防水シートを柱の中央にピンと張る」シンプルな方法でした。

ロゴプリントなしの無地のタイベックを使い、端部をズボンの裾上げのように縫って使用

無地タイベック®1073D(ハードタイプ)

私たち工務店が使う透湿防水シートには、必ずロゴが印刷されています。室内にそれが見えると工事現場のようになってしまいます。

しかし番組で使われていたのは、ロゴのない無地タイプのタイベック。

その端部はズボンの裾上げのように折り返して縫われており、4辺がきれいに仕上げられていました。これにより、工事現場感が薄れ、インテリアとして受け入れやすい印象でした。

調べたところ、ロゴ無しのタイベック製品として「タイベック®1442R(ソフトタイプ)」「タイベック®1073D(ハードタイプ)」が存在し、番組ではおそらく後者が使われていたと思われます。

紹介された住宅の特徴

舞台は愛知県犬山市。設計者であるご主人が自邸を“実験台”として徹底的なコストカットを施した住宅でした。

  • 建築費:1,800万円
  • 設計コンセプト:必要最小限で構成された「実験住宅」
  • 片流れ屋根:コスト削減のためのシンプル設計
  • 間取り:廊下や壁を最小限にし、吹き抜けのリビングを中心に構成
  • 間仕切:通常は外壁下地用の「透湿防水シート」を室内の間仕切りに活用
  • 扉:設けず、カーテンで代用
  • 2階:あえて快適さを追求せず、1階に家族が集まる設計

奥様は医師で研究者。服装も住宅と同様、ローコストかつミニマル。GUやユニクロを愛用し、服の量も非常に少ない。センス良く、必要なものだけを選び取る暮らしが印象的でした。

自分に自信があり、仕事に熱中している方は、他人に対して自分を大きく見せる必要がなく、清々しさを感じました。

番組は現在、TVerで視聴可能です

♯793「予算1800万円!? 大きな片流れ屋根のローコストハウス」
👉 視聴はこちら

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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