2024-07-05
Q1.0住宅 宇都宮小幡の家(宇都宮市)
庭・外構

雨水は、雨樋と雨水浸透桝を経由して、どのように土に浸透しているのか?土の中に隠れてしまう配管を見てみよう

雨水は、ガルバリウム鋼板の竪樋→塩ビ配管→白く四角い雨水浸透桝に入り→土に浸透。

当社では、雨水は直接敷地内に垂れ流さないように、雨どいを雨水浸透桝に繋いで、敷地内の地面に、なるべく浸透させるようにしています。

雨水浸透桝を使うと、雨どいから地面に垂れ流しにするよりも、お金は掛かりますが、各竪樋に雨水浸透桝を付けるのが当社の標準仕様です。

雨水浸透桝を標準仕様にした理由は、庭と敷地内の美観が確保できて、施主も手入れが楽だからです。

普段は土の中に隠れている雨樋からの配管が、土の下で、雨水浸透桝にどのように繋がっているのか?見てみましょう。

写真をご覧ください。完成すると、建物周囲の地面の高さは、青い養生テープを貼った、雨水浸透桝の蓋のところまで上がるので、配管は見えなくなります。

雨水浸透桝を付けるメリットとデメリットもお話します。

雨水浸透桝って何?

竪樋からの雨水を直接敷地内に流さず、地中に設置した容器で受けて、地面に浸透させる桝が「家庭用の雨水浸透桝」です。

雨水浸透桝の数

雨水浸透桝の数は、基礎まで下りている竪樋の数と同じです。

雨水浸透桝のメリットとデメリット

雨水浸透桝を設置した場合の、施主の最大のメリットは、庭に敷いた砂利や土が流れにくくなることです。雨水浸透桝を設置していない場合は、竪樋を地面近くで、竪樋をエルボで曲げて終わりになります。そうすると、雨水は敷地内に垂れ流しなので、せっかく敷いた砂利や土は流されてしまい、庭の雰囲気は台無しになります。また、駐車場のコンクリートに垂れ流した場合は、コンクリート面のコケや汚れの原因になります。

雨水浸透桝を設置した場合の、公的メリットは、桝に集めた雨の一部が地中に浸み込むことによって、敷地内に浸透した雨は、地下水となってゆっくりと川に到達します。全ての雨水が一度に川に流れ込みません。また、地下にたまった水は、樹木の育成を助け、豊かな自然の回復に役立ち津かもしれません。これにより、洪水被害を軽減することにも繋がります。

雨水浸透桝を設置した場合の施主のデメリットは、設置にお金が掛かることくらいです。また、雨が強い場合は浸透しないで雨水が桝から溢れてしまうことです。ただし、桝の廻り砂利が流される程ではありません。

雨水浸透桝を標準仕様にした理由

建物だけでなく、最近は庭を造るようになったことが、標準仕様にした理由です。雨水を垂れ流しにしてしまうと、砂利や土が流れてしまい、せっかく造った庭の雰囲気が台無しになるし、施主が砂利や土を戻すのが、面倒だろうと考えたからです。

また、雨水を少しでも敷地内に浸透させれば、多少は洪水を防ぐことに貢献するからです。

雨水浸透桝の維持管理方法

落ち葉や泥が溜まると、雨水が浸透しにくくなるので、年に1-2度程度は落ち葉や泥を掃除する必要があります。

Q1.0住宅宇都宮小幡の家、完成見学会

7/5現在、室内は珪藻土を施工中のQ1.0住宅小幡の家も、上記した雨水浸透桝の考え方により、手入れが簡単な庭を目指しています。

完成見学会は日時を決めて行いませんが、見学希望の方は、7月から9月初めまでの期間で、随時、建築中の現場の様子や完成時に見学して頂けます。

9月6日が引き渡し予定です。

見学希望の方は、引き渡し日までに下記問い合わせから、ご予算と敷地の有り無しなどを書いて、ご連絡ください。

ご予算と価値観が違ってしまうと、お互いに時間の無駄になってしまうので、方向性の合う方に見学して頂きたいと思っております。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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