長持ちするウッドデッキを造りたい人は必見!ウリンやイペ等の高耐久ウッドデッキ材を造る場合のステンレスビスは、〇〇〇〇の1択だ!
今日のブログは、「家を建てて、高耐久なウッドデッキも造りたい!」と考えている方に必見のブログになります。
ウッドデッキの材料は、ウリンなどのハードウッド(硬くて重い木材)で造ると、雨に対して強く、一番長持ちすると言われています。
ウッドデッキを造る場合、木材同士は、さびにくいステンレスビスで接合するのが普通です。
しかし、ハードウッドの場合、木材自体が硬すぎてビスが途中で折れてしまい、木材から抜けなくなったり、ビス頭が舐めたりしてビスが挿入できず接合できなかったりと、デッキを実際に造る大工と現場管理する工務店は、大変苦労をしてきました。私もその1人です。
今日のブログでは、硬いハードウッドのウッドデッキでも、簡単・綺麗・確実に留められるステンレスビスをご紹介します。
最初に
当社が「2階ベランダを造らずに、ウッドデッキにしている理由」と、
「ウッドデッキは何故長持ちしないのか?」をお話ししてから、
「ハードウッドに使っても折れにくいビス」について紹介します。
2階ベランダを造らずに、ウッドデッキにしている理由
当社では、「2階ベランダ」を造らずに、「物干し場」兼「LDKの延長」となる、ウッドデッキを設けることが多くなっています。
最近2階ベランダを設けていない一番の理由は、FRP防水されたベランダは10~15年に一度、定期的に防水メンテナンスが必要になり、お金がかかるからです。
外壁材も10~15年に一度、防水と塗装工事が必要な、窯業系サイディングを採用せず、なるべく長く使える外壁材を使っているので、それに合わせてベランダもなるべく作らないようにしています。
ウッドデッキは、なぜ長持ちしないのか?
ウッドデッキが長持ちしない理由は、置かれた環境に理由があります。
ウッドデッキは、外部に設置されており、その上、雨の降る方向に対して、垂直に造られるので、外壁材として使われる木材と比較すると、水キレが悪くなり、劣化しやすいのです。雨の降る方向と同じ外壁に使われている木材なら、より雨水は切れやすくなります。
外部でも、ウッドデッキ上に屋根が架かっていれば雨掛りになりにくく、傷みにくいのですが、特に屋根の無い場合のウッドデッキの樹種選択は、雨に強いウッドデッキを使うなど、配慮が必要です。
また、暗い場所の木材は白蟻に食われやすくなるので、なるべくデッキを物陰にしないようにすべきです。白蟻は日射のある場所には蟻道を造りにくいと言われています。
ウッドデッキ材料としてウリンやイペ等のハードウッドを使っている理由
ウッドデッキを造る場合、一番雨に対して耐久性が高い材料と言えるのが、ウリンやイペなどのハードウッドと言われている堅い木材。ハードウッドは凶器になるくらい硬く重い材料です。
当社で使うウッドデッキ材の種類は、デッキ上に屋根を架ける場合は、ウェスタンレッドシダーで造る場合が多く、屋根の無いウッドデッキは、より耐久性が高いハードウッド(堅木:かたぎ)と呼ばれているウリンで造ることを基本としています。値段はウリンの方が高いです。
ちなみにウリン材はインドネシア・マレーシア・フィリピン産の東南アジア原産のハードウッド。イペ材はブラジル等の南米産のハードウッドです。どちらも硬くて重く、加工性は良くありません。ビスを留めたり、電動丸ノコで切るだけでも大変なくらい硬い。下の動画を見ると分かりますが、ビスを打つだけでも摩擦で煙が出るほど硬い材料。重いので移動するのも大変です。
一方、ウェスタンレッドシダーは、カナダ産が日本に入ってくることが多いです。針葉樹の中ではとても目が詰まっており、加工しやすく、優れた耐久性を持ち湿気、腐朽、虫害に強い材料です。カナダではカヌーの材料にもなっているようです。湿気や温度に対して寸法安定性が高く、質感も高いので、当社では、室内の羽目板としてもつかっています。
ハードウッドのウッドデッキに使ってもビス折れしにくく、舐めにくいビスはコレ
ハードウッドのウッドデッキは、電動丸ノコでも切るだけで手間が掛りますが、もっと大変で失敗が多いのが、ビスを打つことです。
手摺の無い7畳程度のウッドデッキを造る場合、必要となるビスは320本程度になります。
何が大変かというと、硬い材料なので、ビスを打つ前に「皿取り錐(さらとりきり)」という道具で、1箇所ずつ下穴を開けてから、ビスを打つ必要があるからです。
柔らかい檜や杉などの材料と比較すると、下穴を開けるので手間が2倍掛かります。
何より、今まで使ったステンレスビスは弱くてどのメーカーのモノも直ぐに折れたり、頭が舐めてしまって使えなくなるものが多かったのです。
見た目はキチンと留まっているビスでも、少し力を加えると、折れてしまう状態になっているモノもあると思います。
今日、営業マンに紹介されたウリンやイペに使えるウッドデッドデッキ用ビスは、ウルト社のウッドデッキ用ビスです。
直径5.5mm×長さは40~80mmまで色々あります。30mmのウリンデッキ材をデッキ本体と根太として使うなら70mmの長さのものが良いと思いました。ウルト社は、ドイツのビスメーカー兼、気密断熱部材メーカーです。
ビスの仕様をカタログで調べたら、ウルト社の「ASSYプラスA2ウッドデッキ用ビス」でした。長さ70mmまでは250本入りです。
実際ウリン材にビスを打ってみたら、下穴無しで楽々入りました。また、同じビスを3回抜いて入れましたが、ビスは問題なく使えました。普通のステンレスビスなら一度入れて抜いたりすると、切れたり、頭が舐めたりして空回りしますから、これは凄いビスなのです。
下穴を開けずにビスは、ウリンにネジは楽々留められましたが、ビス頭の廻りにバリがでるので、皿取り錐で下穴を開けるのは必須だと思います。
しかし高性能なビスなので、当然値段も高いです。1箱250本あたり、一般的なデッキ用ステンレスビスの2.5倍程度します。一般のビスが1箱5000円(税抜)だとすると、1箱12500円程の値段です。
ただし、綺麗に失敗少なく仕上がる上に、折れる心配が少ないので安心感があります。この安心感が一番大きい。
また、外して再利用できますから、メンテナンス性も高いです。一般のビスは、上手く入ったとしても外して再利用は難しい。ハードウッドのウッドデッキ材ビスは、ウルト社にしようと思います。
当社の場合、ウッドデッキ以外にも、外壁にハードウッドを使うことがあるので、このビスにするしかない感じです。
人口木ウッドデッキ(木樹脂ウッドデッキ)についての感想
耐久性が高いウッドデッキとして、人口木ウッドデッキ(木樹脂ウッドデッキ)を使ったことがあります。
もう15年程になりますが、問題なく使えています。ただし、近くで見るとやはり樹脂なので、経年美は期待できません。新建材の内装と同じ印象で、本物感はありません。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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