2019-09-21
SH-house(宇都宮市)
建材・住宅設備・便利グッズ

外壁のガルバリウム鋼板、アイジー工業のガルスパンでなく、角スパンドレルを採用した2つの理由

窓の上に板庇を付けると、小雨なら窓を開けられる。

宇都宮市で建築中の小さなQ1.0住宅、SH-houseの外壁材は、あずき色の角スパンドレルのガルバリウム鋼板と、杉板のコンビとした。

 

今まで、ガルバリウム鋼板外壁材は、アイジー工業のガルスパンを使うことが多かったが、今回初めて、角スパンドレルを使ってみた。

 

今日のブログは、アイジー工業のガルスパンではなく、角スパンドレルを採用した2つの理由を書きます。

 

玄関とウッドデッキ廻りの壁は杉板貼り。

杉板は外壁が凹んだ雨が掛かりにくい場所に貼って、塗装無しで仕上げた。

 

アイジー工業のガルスパンではなく、角スパンドレルを採用した理由の1つは意匠性

彫が深いので、日の当たり方により表情を変える。

初めて角スパンドレルを採用した理由は意匠性である。

 

写真のように角スパンドレルのほうが、「山が大きい」ため、「建物の彫が深く見える」のだ。

 

上が角スパンドレル。下の断熱材入りはガルスパン。断熱材は形状を安定させるために注入している。

角スパンドレルの山は14mmだが、ガルスパンは6mmであった。

 

人間に例えると、「顔の彫の深いイタリア人(角スパンドレル)」と「顔が平らな東洋人(ガルスパン)」の差である。

 

角スパンドレルの山は14mmと彫が深い。

ガルバリウム鋼板の「山が大きい」ほうが、「彫が深く外壁に陰影が出て、外壁が立体的に見えるのである」

 

だから今回初めて角スパンドレルを採用した。

 

アイジー工業のガルスパンでなく、角スパンドレルを採用した2つ目の理由は、モデルチェンジする可能性が、より少ないから

外に置いた自転車を雨に濡らしにくい「大庇」を設けた。大庇下は、板庇と同じ杉板貼り。

アイジー工業のガルスパンは、商品化された建材なので、角スパンドレルよりもモデルチェンジする可能性が高い。

 

窯業系サイディングに比べるとモデルチェンジスパンは長いが、私が知る限りでは、ガルスパンは2000年度に入ってから、1度断面が変わっている。以前の断面は、今よりも「山が大きかった」。

 

モデルチェンジするということは、廃盤になるのと同じであり、断面が違う部材同士は、交換ができないということになる。だから断面が変わると、リフォームで貼り替えが効かない。

 

その点、角スパンドレルは、「いくつかの型の中から注文して工場で折ってもらう」オーダー品なので、より普遍性が高く、形状が変わる可能性は極めて少ない。

 

そのため、万が一、凹んでしまった場合も、永続的に部分交換がしやすい外壁材だと言える。

 

アイジー工業のガルスパンのメリット

アイジー工業のガルスパンにも、メリットがある。

 

商品化された建材なので、「水切り」や「出隅、入隅のキャップ」等の専用の役物(ジョイント部材)が、既製品として充実しており職人が造る必要がなく、下手な板金業者でも、ある程度上手く仕上がる。

 

反対に、角スパンドレルは、役物全てを板金職人が作ることになるので、「上手い板金業者に依頼できるか?」が重要となる。

 

ちなみに当社が依頼している板金屋さんは、とても上手いです。

 

ユーチューブに板金施工の動画をアップしたら、下手な板金屋に施工されてしまった他社の施主から、メールで「御社の板金職人を紹介してくれ!」と問い合わせがあった。

 

しかしキッパリとお断りした。

 

だって、忙しすぎる板金屋なので、当社の仕事も施工開始日が遅れ気味だから、紹介するどころではない。また全く知らないエンドユーザーに職人を紹介するなど、当社にも板金職人にも、デメリットはあってもメリットは無いからだ。

 

板金職人は、上手い人と下手な人の差が激しい業種であり、意匠性と防水性という2つの役割を高いレベルで実現しなれればならない。

 

ガルバリウム鋼板をあずき色(レッドブラウン)の角スパンドレルにした理由

レーモンド設計のぺイネ美術館もあずき色。

今回、スパンドレルの色を、あずき色(レッドブラウン)とした理由は、樹木の緑に映える色だからである。

 

去年11月に軽井沢に行った時に、別荘地であずき色に着色された、何軒かの板貼り外壁のお宅を見たが、とても緑と相性が良かった。

 

その時のブログはこちら。ブログに写真のある軽井沢ショー記念礼拝堂もあずき色の外壁である。

 

軽井沢に名作住宅が多い3つの理由

 

このSH-houseでは、旦那様が植栽をする予定なので、緑に映える外壁として選んだ。

 

睡鳩荘(すいきゅうそう)の外壁もあずき色。

 

また、奥様の好きな建築が、同じ軽井沢にある「自然、美術館、文学を楽しめる施設」タリアセン内部に復元さされているヴォ―リズ建築の別荘「睡鳩荘(すいきゅうそう)」(旧朝吹山荘)。

 

こちらも、あずき色の板壁と白い窓枠が印象的な、コンパクトで美しい建物です。

 

https://4travel.jp/travelogue/10598611

 

以上が外壁をあずき色にした理由である。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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