板庇(いたびさし)が、栃木で建てる家に適している2つの理由
窓の上に付いている「小さな屋根」のようなものが板庇です。
大工が杉材で造って取付けた後、板金業者があずき色のガルバリウム鋼板を巻きました。あずき色は、外壁や屋根の色と同じです。
板庇は幅が900mmで厚さ30mm、外壁からの出は170mm。
今回は、杉板の木口を見せずに仕上げました。道路から建物を見上げると、庇の下側の杉板が見えます。
宇都宮市は昔から「雷都(らいと)」と呼ばれるほど、雷雨が多い地域です。
板庇があると、小雨程度なら窓を開けられるので室内の快適性も上がりますし、日射を調整する効果もあります。
板庇の材料は、栃木県産の杉材を使っているので、外観に木材の温かみと地域性をプラスできます。
Q1.0住宅(壁の断熱厚さ210mm以上の付加断熱の住宅)では、板庇を付けるにも付加間柱部分に下地が必要になるので、手間が掛るため、行っている住宅会社は少ないのが現状です。
今日は板庇(いたびさし)が、栃木で建てる家に適している2つの理由をブログにします。
庇(ひさし)とは?
窓や勝手口、もしくは玄関等の「開口部」の上に付いた小型の屋根を庇と言います。
板庇の温熱的役割と効果
この板庇があれば、小雨程度なら窓を開けておいても室内に雨が入ってきません。夏の雨の日にも窓を開けて通風できるので室内の快適性が上がります。
特に今くらいの季節、夏の終わりでクーラーを付けるまでもないが、少し通風して涼しくしたい時に最適です。庇が無いと雨の日は窓を開けられませんが、この板庇があれば雨でも通風できます。
雨の日に窓を開けられると、室内の快適性を上げやすいです。
また、直射日光が室内に入るのを調整する効果もあります。特に西側、庇によって夏の西日を遮る効果があります。庇によって外壁にできる影は、直射日光を遮っている証明です。
板庇のデザイン的効果
建物を下から見上げると、板庇の杉板が見えます。板庇は、栃木県産の杉材を使っているので、外観に木材の温かみと地域性を反映できます。
板庇により、外観に水平ラインが加わり、外壁に影が付くので奥行感が出て、のっぺりした外観になりにくいです。
板庇は、良質な栃木県産の杉材で造れて、かつ(雷)雨の日に窓を開けることが出来ることが、板庇(いたびさし)が、栃木で建てる家に適している2つの理由です。
日射遮蔽関連のブログはこちらもご覧ください。
軒や庇が出ていて、夏に窓から強い日差しが直接入って来ない場合でも、日射遮蔽用外付けロールスクリーンを付けているのは何故か?
この本を読みながら、これを食べます。ドライフルーツであるナツメヤシは施主のSHさんに頂いたのがメチャウマだったので、これを買いました。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
RECOMMEND人気のある投稿
-
リフォーム何ということでしょう!?『大改造!!劇的ビフォーアフター』で、工事代金未払いされた工務店が番組を訴えた!ビフォーアフターの摩訶不思議7選も掲載2016/07/30
-
住宅設計 建材・住宅設備・便利グッズ【更新】透湿防水シートを比較すると、タイベックの1択となる理由2020/02/10
-
心房細動 カテーテルアブレーション 私事・社会的な事入院する時に持っていくと便利で快適なもの10選!2018/08/21
-
Q1.0住宅宇都宮三番町の家 SI-house(宇都宮市 三番町) 住宅設計天井の低い家は、狭く圧迫感を感じるのか? 天井高さ2.2Mの家の感想をレポートするよ2016/11/16
-
リフォーム 建材・住宅設備・便利グッズタイルに「穴あけ」したい人に朗報!タイルにひび割れを生じさせずに、綺麗に穴あけができる小径「ダイヤモンドコアビット」2016/12/16
-
建材・住宅設備・便利グッズ外壁材の下に貼る「透湿防水シートの表裏を貼り間違えると、全く防水シートにならない」という実例写真2018/01/17