2018-07-13
家づくりの初めに
建材・住宅設備・便利グッズ

【危ないブロック塀の見分け方】土地を買って新築する場合や、中古住宅を買ってリフォームする前に、「ブロック塀点検チェックリスト」で点検しよう!

上の写真はWikipediaからお借りしました。

 

土地を買って新築する場合や、中古住宅を買ってリフォーム・リノベーションする時に、古く壊れやすいブロック塀がそのままになっている敷地を買ってしまうと、土地や中古住宅を買った人が、ブロック塀の解体処分費用を負担することになってしまいます。

 

そればかりか、古いブロック塀が原因で、境界のトラブルに発展することもあり得ます。

 

危ないブロック塀が建っている敷地は、敷地所有者にブロック塀を撤去してもらってから、境界が明確になっている敷地を購入すべき

特に30年以上前は、敷地の周囲に目隠しを目的として、高いブロック塀を造ることが多ありました。

 

古い家屋は解体しても、敷地境界の目印となる古いブロック塀は、解体せずに残して売買されることもあるので、古い住宅街の土地を買う場合は注意が必要です。

 

それらの古いブロック塀は、建築の構造基準を満たしていない場合が多く、かつ老朽化も伴っているので、地震時等に倒壊した場合、重大な事故を引き起こす恐れがあります。

 

ですから、危ないブロック塀が建っている敷地は、敷地所有者にブロック塀を撤去してもらい、隣地との境界が明確な土地を購入すべきでしょう。

 

と言うのも、ブロック塀は敷地境界を兼ねていることがあるので、土地を買ってからブロック塀を壊そうしても、隣地所有者と折り合いが付かなかったり、遠方にお住まいで会話が出来ず、倒壊しそうなブロック塀を、壊せないなんてこともあるからです。

 

また、高い塀があると、道路から敷地内が見えなくなるので、泥棒等の侵入者が道路から見えにくくなるという、防犯上問題もあります。

 

ブロック塀の点検は、国土交通省が出している「ブロック塀点検チェックリスト」を使うのが便利

倒壊しやすいブロック塀かどうかを判断するには、国土交通省が出している「ブロック塀点検チェックリスト」が分かりやすいです。

 

ブロック塀の点検のチェックポイント(国土交通省)

 

新築時に土地を買う場合や、中古住宅を買ってリフォームする前に、このチェックリストを使って、土地に建っているブロック塀をチェックしてから土地や中古住宅を買いましょう。

 

この「ブロック塀の点検のチェックポイント」は、A4 1枚の簡潔でとても分かりやすく、PDFになっており、スマホで見たりプリントアウトもしやすいです。

 

  1. ブロック塀の高さは原則1.2M以下(条件を満たしても2.2M以下)
  2. 塀の厚さは10cm以上。(塀の高さが2m超2.2m以下の場合は15cm以上必要)
  3. 塀の高さ1.2M以上の場合は控え壁が必要(塀の長さ3.4m以下ごとに、塀の高さの1/5以上突出した控え壁があるか?)
  4. コンクリートの基礎が必要
  5. 塀に傾きやひび割れは無いか?
  6. 塀に鉄筋が入っているか?(塀の中に直径9mm以上の鉄筋が縦横共に80㎝以内

最近の新築住宅の塀が、1.2M以下程度と低い理由

最近の新築住宅や、外構リフォームでの塀は、フェンスも含めて1.2M以下程度と低いのが主流です。

 

塀が低くなっている理由は、いろいろあると思いますが、

 

  1. 低い塀のほうが、値段が安いこと
  2. 低い塀のほうが、極めて倒壊の危険性が低いこと
  3. 低い塀のほうが、道路から敷地内が見えやすく、防犯上安全性が高めなことが分かってきたこと。
  4. 日本は家族が少なくなり、家と土地が小さくなっている。狭小地では、敷地と建物の距離も狭くなりがちなので、高い塀は建てにくいこと。
  5. 植栽で隣家同士や道路境界を仕切る地区計画等で決まっていて、高い塀が造れない。(適度な植栽で仕上げるという前提で個人的には一番好み)などが、上げられると思います。

 

それでも、高い塀を建てているのはこんな人

最近の新築住宅や外構リフォームでの塀の高さは、低くなっているのが主流ですが、隣地境界や道路境界に高い塀を建てる方もいらっしゃいます。

 

高い塀を建てがちな人は、

 

  1. 隣家同士の仲が悪い人は、お互いの顔を見たくないので、高い塀を建てがち。
  2. お金持ち。お金持ちはかなり高い塀を建てがち。

 

現場からは以上です。

 

見城氏おススメの本も掲載されており、面白かったです。本好きは読むべし。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

この記事をシェアする
コメント