2017-12-08
住宅設計

日本の名作住宅の源流となった建築家アントニン・レーモンドが3分で理解できる良記事

アントニン・レーモンド。お弟子さん達も有名建築家が多いです。

 

世界最大級の住宅・インテリアデザインのサイト、ハウズ(houzz)で、日本の名作住宅の源流となった建築家、アントニン・レーモンドについて書かれた素晴らしい記事がありました。

 

アントニン・レーモンドが夏を過ごした《軽井沢新スタジオ》

 

アントニン・レーモンドは、日本の住宅デザインの源流なので、ほぼすべての日本の住宅設計者は、各支流を介して綿々とレーモンドの影響を受けていることになります。

 

しかしレーモンドは、日本の名作住宅の源流設計者にしては作品集などの本が少なく、あまり情報がありません。また建築本は、レーモンドに限らず高価で、普通1冊2000円以上します。安い建築本は広告が一杯載っているから安いのです。

 

ちなみにこのアントニン・レーモンド作品集、価格にぶったまげました。私は定価の2500円で買いましたが、10倍近くになっているww。

 

だから、WEBやアプリで質の高い「アントニン・レーモンドの記事」が無料で見られるのは貴重です。

 

今日のブログでは、「日本の名作住宅の源流となった建築家アントニン・レーモンドが3分で理解できる記事」をご紹介します。

 

何と!ハウズのアントニン・レーモンドの記事は、1人の外国人女性記者によって書かれていた

 

ハウズで私が「いいな~」と思ったレーモンド記事の全ては、1人の外国人女性記者が書いていました。

 

この方、キャレン・セバンズという女性です。キャレン・セバンズ@ハウズ

アントニン・レーモンドが日本の住宅建築にどのような影響を及ぼしたかを、関係者に取材して分かりやすく記事にしており、写真も素晴らしいです。

 

他にもフランク・ロイド・ライト、アントニン・レーモンド、前川國男という日本の現代住宅の源流を造った3人の設計者について記事を書いています。

 

特にレーモンドについては、日本の住宅デザインにおけるキーパーソンと考えているからだと思いますが、素晴らしい記事を複数投稿しています。

 

キャレン・セバンズさんは、ジャパンタイムスの紹介記事を見ると、映画製作もしているようです。

ニューヨークと東京で、映画製作、評論、報道、そして作家として10年以上活動。日米の建築と都市の文化と国際文化交流に造詣が深い。

 

キャレン・セバンズさんをアマゾンで検索したら、建築家フランク・ロイド・ライトについて映画を作っていました。

 

ハウズのアントニン・レーモンド 軽井沢新スタジオの記事の印象的な文章

外国人が設計したと思えない、軽井沢新スタジオ外観。見てみたいです。

 

写真出典

 

アントニン・レーモンドが夏を過ごした《軽井沢新スタジオ》

 

「アントニン・レーモンドが夏を過ごした《軽井沢新スタジオ》」の中の、気になった文章を転載します。

 

レーモンドは、西洋と東洋の最良の部分を融合した見事な建築を生み出したのだった。建築作品はもちろん、吉村順三、前川國男、杉山雅則ら、レーモンド事務所に勤務した重要な建築家たちを通しても、日本の近代建築にとてつもなく大きな影響を与えたのだった。

 

レーモンド夫妻はライトから、無駄を削ぎ落とし、人と自然の間に流れるような関係をつくりだす日本の美への敬愛を学んでいた。日本にやってきたレーモンドはすぐに、ライトの有機的建築の原則に、シンプルで自然で機能的で直裁的で無駄な装飾のない日本の伝統建築の要素をとり入れながら、これを自分流に発展させた。師と同じく、レーモンド夫妻も、地域の伝統や条件を尊重しながら、建物だけでなく家具調度や建具のすべてを設計した。

 

「インテリアの設計は、構造設計と同じくらい重要な建築家の仕事であり、屋外と屋内はひとつに融合しているべきです。カップボードやクローゼットのように家の中で最も重い家具は、構造の一部として造作(ビルトイン)されるべきであり、造作でない家具については、軽くて持ち運びしやすくなければいけない、ということをライトは私たちに教えてくれました」とレーモンドは自伝に記している。

 

「カップボード、テレビボード、本棚やクローゼットのように家の中で最も重い家具は、構造の一部として造作(ビルトイン)すると合理的だし、反対に移動できるようにしたほうが良いテーブルや椅子等の置き家具は、軽くて持ち運びやすいと合理的だ。」ということ。

 

言われてみると確かにそうです。造作家具をビルトインすると、使い勝手が格段に上がるので、やはり重要なのです。ちなみに、坪単価の安い住宅をよく見ると、大工や建具屋が造った造作家具は、ほぼありません。家具や収納が少なくて「がらんどう」に近いから安いのです。坪単価の安さだけでなく、「生活のしやすさ」や「置き家具購入を最低限にできること」も考える必要があります。

 

軽井沢の新スタジオ内観。値段の高い材料は使っていませんが、簡素で素敵。

写真出典

「建築とは、構造でも、素材でも、用途でも、配向でも、生活様式でもなく、これらのすべてが分かちがたく結びついたものであるとして、(レーモンドは)誰よりも建築の意味を深めた建築家である」。(レーモンドは1957年に同メダルを授与された)。

 

ハウズ/houzzの名作住宅記事4選

東西の建築文化を見事に融合させた、レーモンド設計《旧イタリア大使館別荘》

アントニン・レーモンドが晩年に設計した家とその歴史を引き継いで、新しい命を吹き込む暮らし

日本固有の建築要素を生かした、モダニズムの建築家、前川國男の自邸

フランク・ロイド・ライトが日本の住宅建築に与えた大きな影響とは?【Part 1】

 

アントニン・レーモンド関連ブログはこちら

サラリーマンしていた佐藤秀工務店時代にレーモンド事務所の住宅の施工管理をしたことがありますが、レーモンド没後であり、当時は日本の住宅にこれほど大きな影響を与えた人だとは知りませんでした。
All About (オールアバウト)第15回 Red Ball Japanからアントニン・レーモンド展へ

群馬建築巡礼は井上房一郎芸術巡礼。鴻池朋子展@群馬県立近代美術館は女の情念!

イタリア大使館別荘@日光市を人間に例えると、日本が好きな毛深い外国人

 

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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