2017-10-20
リフォーム

リノベーション後の断熱不足等による雨音騒音の解決策について

質問 リノベーション後の断熱不足等による雨音騒音の解決策について 

京都市の築50年の木造家屋2階建てを2年前にリノバーションしました。

 

2階部屋は、これまでの瓦屋根と低い天井からガルバ屋根と天井なしの吹き抜け構造にしました。

 

NISC 遮熱対摩カラーGL、ネオマフォーム t45を使用した切妻構造の屋根です。入居後、雨音に悩まされています。

 

部屋に居ますと小雨がパラパラと降り出す音がすぐに分かります。本降りになるとテレビ音声をイヤホンに切り替えます。

 

工務店さんは、雨音に慣れるしかありませんね。そのうち慣れますから。と言うばかりです。

 

2年間は我慢しましたが、これが永遠に続くと思うと気分が滅入ります。

 

今更、ガルバ屋根をはがして再び屋根の葺き替えする資金もなく困惑しています。

 

ガリバ屋根にガイナ塗装することも考えましたが、数年毎に足場を組んで塗装を繰り返すことも現実ではないと断念しました。

 

屋根天井に遮音材をはることも考えましたが、素人知識の限界です。妥当な資金で効果的な対応策についてご教示の程、よろしくお願いいたします。

 

回答 雨音対策は、既存天井の内側に断熱材を入れて天井を二重にする

栃木県宇都宮市の工務店、ヨシダクラフトの吉田と申します。質問を読ませて頂きました。

 

金属屋根の雨音が気になるとのことですが、既存屋根に塗装をしても、雨音が軽減する効果は、ほぼ無いです。

 

勾配天井とのことなので、一番ローコストにできるのは、既存天井の内側に天井を2重に造ることだと思います。

 

既存の勾配天井の室内側に、木で下地を造りグラスウール等の繊維系断熱材を入れて、気密シートを貼って石膏ボードを貼り仕上げをして、天井を2重にするのが効果的で安く出来るんじゃないでしょうか。

 

断熱材は厚いほうが効果的なので、高性能グラスウール厚105ミリを2枚重ねで入れると210ミリとなり、既存の断熱材と合わせて255ミリとなるので効果的。

 

また、石膏ボートの下に気密シートを貼ると隙間が無くなるので、音が室内に漏れにくくなります。 工事価格は、仕事をした工務店さんに聞いてみてください。

 

質問者からの評価・お礼

吉田様、迅速かつご丁寧に回答していただき、ありがとうございます。

 

確認させてください。(ガルバ鋼板>ネオマフォーム>現・天井板)>グラスウール210ミリ>石膏ボード9.5ミリ>新・天井板の構造とする、と理解しましたが、正しいでしょうか?

 

また、現・天井板とグラスウールの間には空気層を設けた方が少しでも遮音効果が向上するでしょうか?

 

そして、この構造の付加価値として、遮音性と共に断熱性も期待できるでしょうか?改めての確認することになり、申し訳ございません。どうぞよろしくお願いいたします。

 

評価・お礼に対してヨシダクラフトより

高い評価を頂きましてありがとうございます。施工の断面はそれでよいと思います。

 

既存天井の室内側にもう一度木材で天井下地を組んで、木材と既存天井の間に断熱材を入れる形です。

 

石膏ボードと下地木材の間に、0.2ミリ程度の防湿気密シートを貼ると、雨音が室内に漏れずに効果的だと思います。遮音性と共に、もちろん断熱性は向上します。

 

音の専門家ではないので、空気層を造ったほうがよいかは分かりません。

 

しかし、どちらにしても、既存天井の内側に木材を組んで210ミリピッタリの隙間でなく、15ミリ程度とか少し余裕みて木材を組んだほうが断熱材を入れやすいです。

 

どの位置で下地を組むかは、施工性を含めて業者と打ち合わせするのが良いです。

 

こちらもご覧ください。

注文住宅、リフォーム、リノベーションのQ&Aページから抜粋しました。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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