住宅瑕疵担保責任保険協会に、「既存住宅状況調査技術者」への移行講習費用が高い理由を電話で聞いてみた
法律が変わり「既存住宅現況調査技術者」から「既存住宅状況調査技術者」への移行講習の案内が来た。
私は、去年「既存住宅現況調査技術者」の講習を受けて資格は持っているので、「移行講習」のお知らせである。
去年、高いお金を出して講習を受けたばかりなのに、また同じような内容の講習を1日掛かりで受ける上に、移行講習費用も高く違和感があった。
「既存住宅現況調査技術者」から「既存住宅状況調査技術者」への移行
平成30年施行予定の宅地建物取引業法により、改正宅建業法の建物状況調査の実施をできるのは、「既存住宅状況調査技術者」の資格を持つ建築士のみなったので、「移行講習」の案内が届いた。去年受講した「既存住宅現況調査技術者」には建築士以外の施工管理技士等でもなれたが、「既存住宅状況調査技術者」は建築士しかなれないので、移行講習の案内が来たのである。
法律が変わったとはいえ、2年連続で同じような講習会に時間を取られる上に、講習費用も高いと感じたので、主催している一般社団法人 住宅瑕疵担保責任保険協会に、移行講習費用が高い理由を電話問い合わせしてみた。
「既存住宅状況調査技術者」への移行講習費用が約2万円と高い
移行講習費用は何と19440円(税込)。去年「既存住宅現況調査技術者」の資格を取った時が、25920円掛かっているので、合計45360円。高すぎる。
中古住宅を買う場合「既存住宅現況検査」を受けて中古住宅購入の不安を解消してから買おう
あまりにも高いので、一般社団法人 住宅瑕疵担保責任保険協会に電話して、なぜ19440円(税込)になったのか聞いてみた。
担当者と話をしたところ、「既存住宅現況調査技術者」と「既存住宅状況調査技術者」のテキストで被るところはあるが、テキストを新規で作り、講習を開催する会場費が高く、講師も呼ぶので、2万円近い金額になるという。
聞いてもいないのに、「講習で儲けるつもりはない」なんて話し始めから、また違和感がある。
会場一覧を見ると、栃木県はコンセーレで会場費は安いし、他地域の講習会場もJAとか公的会場で費用は安めと思われる。
担当者はホテルでの会場費が高いと言っていたが、ホテルが講習会場になっているところは殆ど無い様子。
先週金曜日に申込み受付したばかりで、今現在800名の申込みがあるというから、
800名×19440円(税込)=15552000円(1555万円)
これからますます新築は建たなくなり、かわりに「中古住宅取得+リフォーム」のニーズは高まるから「既存住宅状況調査技術者」は必須の資格となるので、
移行講習の受講料が高くても、金を払うと判断したのだろう。
既存住宅現況調査技術者」から「既存住宅状況調査技術者」への移行
講習内容が大幅に変わるならともかく、内容があまり変わらない移行講習であれば、もっと安くしてほしい。
切りのいいところで5000円くらいが希望だというと、そういうご意見はたくさん来ているとのこと。
なので、「既存住宅状況調査技術者」への移行講習金額に違和感のある受講予定者は、自分の思いを電話でぶつけてほしい。
電話番号載せておきます。
主催者の一般社団法人 住宅瑕疵担保責任保険協会のTEL 03-3580-0236 FAX 03-3580-0332
不動産業者から、建物状況調査の依頼を受ける建築士は、「既存住宅状況調査技術者」への移行講習は必須
実際の法改正の重要なポイントは以下の3つ。なので、不動産業者から仕事を貰っている建築士設計事務所と工務店は、「既存住宅現況調査技術者」から「既存住宅状況調査技術者」への移行講習受講は必須とのこと。
(1)媒介契約時に
宅地建物取引業者が、売主または買主に、建物状況調査(インスペクション)を行う業者を紹介できるかどうかを示し、意向に応じてあっせんする。
(2)重要事項説明書に
建物状況調査(インスペクション)の結果を買主に対して説明する。
(3)売買契約時に
建物の現況(基礎、外壁等)を売主、買主が相互に確認し、その内容を宅地建物取引業者が売主・買主に書面で交付する。
私は不動産業者経由の仕事は無いので、今年移行講習は受けないことにしました
私は、不動産業者経由の仕事は無いので、今年移行講習は受けないことにしました。お客さんから直接依頼される建物状況調査は、現在持っている「既存住宅現況調査技術者」で行うことができます。
来年以降に「既存住宅現況調査技術者」から「既存住宅状況調査技術者」への移行講習受ける予定です。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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