猫と暮らす家の猫柱(キャットツリー)の造り方を連続写真でご紹介
猫好きの皆様、こんにちは。猫柱(キャットツリー)という珍しいものを建築工事で造ったのでご紹介します。猫柱(キャットツリー)は、よくペットショップにあるキャットタワーではなく、住宅にある柱を利用した「猫用のらせん階段」だと思って頂けると分かり易いです。
らせん階段ですから、1階から2階へ、もしくは2階から1階への縦の猫動線になります。市販のキャットタワーは、壊れやすく、すぐにボロボロになると言われていますが、猫柱(キャットツリー)は、分厚い木材で造られており、人間が使う階段のように半永久的に長持ちします。
猫を自宅で旭山動物園の行動展時のようにして飼いたいなら、猫柱(キャットツリー)と猫階段(猫ステップ)と猫窓は必須です。では見てみましょう。
猫柱(キャットツリー)の設計上の注意点
今回は、ピアノと本棚の中間に猫柱(キャットツリー)を計画しました。ピアノ搬入前に猫ステップを取付けてしまうと、ピアノが所定の位置に入らないかもしれない。ということで、建物の引渡し後にピアノを運びこんでから猫柱(キャットツリー)を付けました。
ピアノを弾くのに邪魔にならず本棚も使えて、かつ猫にもストレスなく使ってもらえるであろう(想像)猫ステップの寸法にしています。柱に取り付いた猫ステップは、ピアノがメンテナンス等で移動できるように、ビス留めとして取り外せるように造りました。
猫柱(キャットツリー)を設計する際は、周囲の機能も配慮して、猫ステップは取り外せるようにしておくのが良いと思います。
猫柱(キャットツリー)の造り方、参考にした本はこの2冊
猫柱(キャットツリー)の設計の参考図書がこちらの2冊、「へぐりさんちは猫の家」と「ペットと暮らす住まいのデザイン」です。「へぐりさんちは猫の家」はカラーの写真が中心で、「ペットと暮らす住まいのデザイン」は図面中心。この2冊を参考に、猫柱(キャットツリー)を設計しました。特に、「ペットと暮らす住まいのデザイン」は実際の図面が添付され、寸法と納まりも分かり易いです。猫の生態を良く知る設計者が書いた本なので実用的。おススメします。
猫柱(キャットツリー)の施工上の注意点
猫ステップは、厚さ30ミリの集成材で造りました。柱の欠き込みは1ミリ大きな31ミリとして、ビス留め無しでも、猫ステップを柱に差し込めば落ちないで納まるように加工してもらいました。ビス留めは補強です。こうすることで、猫ステップはガタガタ揺れません。柱の欠き込みをもっと大きくすると、猫ステップを柱に差し込んでも落下してしまいますし、ビス留めしてもガタガタするので、接着剤等が必要になり、猫ステップの取外しが出来なくなると思います。
もう1点、施工上の注意点があります。それは下の「猫柱(キャットツリー)の造り方を連続写真でご紹介」に書いた「墨出し」、それぞれの柱の欠き込み位置が変わるので、墨もそれぞれ違います。間違わないようにする為に、大工に墨出しをさせるのでなく、現場監督が墨出しをした方が良いかも知れません。
猫柱(キャットツリー)→キャットウォークに繋がる縦方向の猫動線で行き止まりなし
猫柱(キャットツリー)からキャットウォークに繋がる、縦方向の猫動線で猫は2階へ上り、猫窓で寛ぐことも出来ますし、人間が使う階段を使って1階にも戻れます。勿論、猫柱(キャットツリー)から1階に戻ることも可能。行き止まりの無い動線は、猫にとっても広がりを感じる室内になると思います。
猫柱(キャットツリー)の造り方を連続写真でご紹介
猫ステップの寸法は、1辺が52センチ。あらかじめ塗装しておきます。加工は大工に依頼。木材加工工場にも猫ステップの加工の見積を出しましたが、高すぎてボツ。
こちらが大工に渡した猫ステップのスケッチ。このスケッチをもとに、作業場で猫ステップを造作。
さしがねを使い、鉛筆で柱に「墨だし」します。間違わないように確認しながら行います。
※この場合の「墨だし」とは、猫ステップを柱に取り付けるための、柱の欠き込み位置を、大工に分かるように柱に図示すること。
柱の上の方から取り付け。猫柱(キャットツリー)の猫ステップの高さ間隔は33センチとしました。猫ステップは取り外し可能。上手くできました。
各猫ステップを長い18センチのビスでビス留めして完成。
昨夜から猫2匹が暮らし始めました。、下の写真が届きました。今日私も伺いましたが、新しい家に戸惑っているようで、2匹共ピアノの後ろに隠れて出てきませんでした。
猫と暮らす家については他にもブログ書きました。
猫のトイレスペースを造る工事は、システムキッチン工事と一緒に行うと合理的ですよ!
猫と暮らす家の建築のノウハウ出来ました。栃木県宇都宮市近辺で、猫と暮らす家を造りたい方はご連絡ください。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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