2014-06-25
本・映画
「日本人は、どんな肉を喰ってきたのか?」を読んで食文化の原点を想像する
私が普段食べている肉は、豚肉、鶏肉、牛肉の3種類だ。
他の肉は鴨くらいしか思い浮かばないから、食べた経験が無いのだろう。
平均的日本人の肉食だ。
この本に出てくるのは、イノシシ、鹿、アナグマ、ハクビシン、トドの肉である。
著者は、西表島から礼文島まで、猟師に同行して狩猟を見て、解体、精肉し一緒に獲物を食べる。
スーパーの精肉された肉しか食べたことが無い私にとって、狩猟をして獲った獲物を解体精肉して食べるという行為がとても新鮮だ。解体シーンの写真も豊富で、普段当たり前のように食べている豚肉や鳥肉も生き物を殺して食べていると実感させられる。
野生動物を食べる食文化は、地域社会といまだに密接に結びついていて、獲物は捕獲者と家族が一緒に食べる。一緒に食事をして酒を飲むという行為が、お互いの結束を強める。
皆で食べるという食文化の原点がここにあるのかもしれない。
一緒に食事をすると仲良くなるという現象は、狩猟後の皆で食べるという行為を疑似体験することで仲良くなっているのかもしれない。
写真は結構生々しい。
これ以上グロテスクだと気持ちが悪くなるという、「寸止め」が効いた写真だ。
イノシシの肉を味噌漬けにして、生で食べるという一文がある。
著者は、出されたものは食べるという掟を自分に課しているため、断らない。
寄生虫の恐怖を感じながら、恐る恐るたべる。
命がけである。特に肉食系男子には強くおススメしたい本である。
吉田武志
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
コメント
RECOMMEND人気のある投稿
-
リフォーム何ということでしょう!?『大改造!!劇的ビフォーアフター』で、工事代金未払いされた工務店が番組を訴えた!ビフォーアフターの摩訶不思議7選も掲載2016/07/30
-
Q1.0住宅宇都宮三番町の家 SI-house(宇都宮市 三番町) 住宅設計天井の低い家は、狭く圧迫感を感じるのか? 天井高さ2.2Mの家の感想をレポートするよ2016/11/16
-
住宅設計 建材・住宅設備・便利グッズ【更新】透湿防水シートを比較すると、タイベックの1択となる理由2020/02/10
-
Q1.0住宅宇都宮三番町の家 SI-house(宇都宮市 三番町) インテリア・家具・収納『本棚にもルールがある/成毛眞』を読んで、使いやすい造作本棚寸法と既製品本棚をご紹介します2018/09/22
-
リフォーム 高断熱・高気密住宅中古住宅の断熱性能は年代別にどうなっているのか?一番簡単でお金の掛からない中古住宅の断熱リフォーム方法教えます2016/01/22
-
リフォーム 建材・住宅設備・便利グッズタイルに「穴あけ」したい人に朗報!タイルにひび割れを生じさせずに、綺麗に穴あけができる小径「ダイヤモンドコアビット」2016/12/16