木造一戸建て住宅だと簡単に出来るリフォーム工事が、古いマンションだと難しいので、より慎重に行うべきだという話
お客さんが仕事部屋にしている築43年の分譲マンション。
43年前の便器は給水管から漏水しており、既存フローリングは傷み床鳴りもするので、便器交換と床補修を行った。床は水拭きしやすいクッションフロアにという要望。
設備業者に既存便器を外してもらい、大工が傷んだ部分の床板を撤去して床なりを止めて、床下地ベニアを貼るという作業。
便器を外した後は、傷んだ既存フローリングに穴を開けて、床なりの原因を確認する。
床下スペースがほとんど無く、フローリングの下は、すぐに排水管が通っているのではないかと嫌な予感がしたので、大工に丸鋸(マルノコ)の刃を浅く入れてもらう。
丸鋸(マルノコ)とはコレ
穴を開けてみると、こんな感じ。床板の直ぐ下にキッチンの排水管が通っており、普通に丸鋸を入れていたら切断していた。切断しなくて良かったとホッとした。床下に高さが無く、排水管には、ほぼ勾配は付いていない。
配管位置も便器の直ぐ下ということで、新しい便器を取り付ける時も、固定するビスが配管に穴を開けないことを確認してから慎重に行った。
木造一戸建て住宅の場合は、床下に高さがあるので、こんな心配をする必要はない。木造一戸建て住宅は気が楽である。
床鳴りの原因は、配管と根太のこすれだったので、根太の当たる部分をカットしてベニアを敷いた。
古いマンションは、配管スペースも狭いことが多いので、設備交換リフォームや床板交換も慎重を期す必要がある。
マンション理事会に出席報酬があるということで驚いたが、考えてみたら合理的
お客さんと話をしていると、古いマンションの様々な大変さが分かる。マンションは古くなると、共用部分の大規模修繕工事が必要になるが、修繕積立金を支払えない人が年々増えているようだ。
また、大規模修繕が近ければ、頻繁に理事会等で打ち合わせを重ねなければならないが、打ち合わせは夜や休日になるので、なかなか出席できない。というかしない。誰だって自分の時間を優先したいから。
理事会の出席率を上げるために、報酬があるということは普通のようだ。
ネット検索してみたら、全体としては2割のマンション管理組合で役員報酬が支払われている。
マンションの役員報酬は、考えてみたら合理的である。遠方に住んで居るマンションオーナーなどは、役員報酬が支払われても、時間を取られることや交通費で来るのが大変だろう。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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