【激増】高齢者ドライバー交通事故の加害者側にならないように、家族が読んでおくべき資料はコレ!
高齢者ドライバーの交通事故現場写真
先週、お客さんからの電話で、自宅の大谷石塀が車に追突されて破損した。塀が崩れるかもしれないので、至急カラーコーンを持って来て!&見積を相手方の保険会社に提出して早急に工事してくれとのことでした。※カラーコーンとは、写真の赤い3角の保安器具です。
現場に着くと、宇都宮市の特産品である大谷石の塀も写真のような状態。警察により大谷石は片付けられていましたが、塀の基礎も破損しており、木もなぎ倒されていました。基礎も破損していましたから、かなりの衝撃だったと思います。大谷石業者に聞いたところ、昨年あたりから自動車保険を使った大谷石塀補修工事が多くなっているとのことです。高齢者ドライバーの交通事故件数と比例してそうです。
事故状況
運転手は80代女性高齢者ドライバー。信号の無い交差点での出会い頭の事故。細い路地(生活道路)から、片側1車線の道路(非生活道路)に出たところを、他の車1台を巻き込んで大谷石塀に衝突。大谷石は大破しましたが、歩行者はいなくて、運転者も巻き込まれた車のドライバーも怪我が無かったようです。事故が起きたのはお昼。
生活道路(せいかつどうろ)とは、その地域に生活する人が、住宅などから主要な道路に出るまでに利用する道のこと。ウィキペディア
この日は、宇都宮市内の小学生が午前中のみの授業で早く下校した為、あと30分、時間がずれていたら事故と下校が重なり、小学生を巻き込んでいたかもしれません。
この事故を見て、激増している高齢者ドライバーの交通事故は、家族が被害者側にも加害者側にもなりうるので、他人事ではないと実感しました。自分の親が高齢ドライバーで、運動神経や判断が衰えていたら、誰でも加害者側の家族になる可能性があります。
高齢者ドライバーの交通事故には「起きやすい特性」があり、その特性を解説した資料がありましたので紹介します。
今回の事故も、高齢者ドライバーの事故特性に合致していました。資料を読んで、事故特性を把握してから、注意点を自分の親と話をしておくと、多少は効果があるかもしれません。
資料「平成 27 年中の高齢運転者事故の発生状況に関する分析」が実際の事故と合致
今回の事故内容と、公益財団法人 交通事故総合分析センターの資料「平成 27 年中の高齢運転者事故の発生状況に関する分析」の内容が、ほぼ合致しておりました。
今回の高齢者ドライバー事故内容と上記資料の合致点は以下の4つ
1.高齢になるにつれて起こしやすくなる出会い頭の事故の中でも60%は無信号の交差点で起きている→今回の事故は、無信号交差点の出会い頭の事故で、まさに一致
2.出会い頭の事故の中でも、今回は②生活道路と非生活道路の無信号交差点における出会い頭の事故でした。→高齢になるにつれて、安全確認時に相手車両の存在や行動を正確に認知判断できなくなる事などの影響で、一時停止後の発進、加速時の事故が増える。今回はまさにこれだと思われる。
3.高齢者になるほど、出会い頭の事故は多くなるが、追突事故は少なくなっている。→ 高齢者になっても前方の安全確認はできるので追突事故は少なめだが、左右の安全確認が出来なくなる。今回は左右確認出来ずに、出会い頭の事故となり一致
4.事故になる場合、いずれの年齢層も安全運転義務違反の割合が高く、全事故の70%を占めている。しかし、高齢運転者は非高齢者と比較して、安全運転義務違反以外の構成率が高くなっている。→高齢者は、安全運転をしても事故を起こしやすい。今回の事故も違反はしていないと思われる。
資料「平成 27 年中の高齢運転者事故の発生状況に関する分析」は、メールアドレスを登録してログインするだけで、簡単にダウンロードできます。ザックリ読んでおくと、高齢者がどんな時に交通事故を起こしやすいのか、分かります。
いつも読んでいる永江一石さんのブログにも、独自の高齢者ドライバー対策が書かれてありまして、「任意保険必須」「高齢者仕様車をつくる」等激しく同意しました。
高齢者ドライバーに激突された、基礎とその上の大谷石塀を修復。倒れた生垣を植え替え、看板も直しました。
工事代金は全てドライバーの自動車保険負担。通行人を巻き込まなくて良かったです。あと30分、時間がずれていたら事故と下校が重なり、小学生を巻き込んでいたかも!
自分の親も高齢者ですが、運動神経や判断力が鈍ってきたと感じたら、免許返上するように親を説得し、
それでも返上しないなら子供が免許取り上げるくらいなことをしないとダメだと思いました。
有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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