既存住宅状況調査技術者講習は、建築士会で受講するのがお得な3つの理由
今年の9月26日(水)に宇都宮市文化会館(宇都宮市明保野町)で、建築士会主催の既存住宅状況調査技術者講習の「新規講習」を受けることにしました。10時から18時までの1日掛りの講習会です。
2万円以上費用のかかる講習会ですが、建築士は免許制であり権利が保障されているので、国側は商売するなら金払えってことなのです。
国が既存住宅(中古住宅)をリフォーム・リノベーションして、家を長く使う社会に移行することを進めているため、下記のように、いろいろな団体が既存住宅状況調査技術者講習会を主催しています。
登録番号 | 講習実施機関の名称 |
1 | 一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会 |
2 | 公益社団法人日本建築士会連合会 |
3 | 一般社団法人全日本ハウスインスペクター協会 |
4 | 一般社団法人 日本木造住宅産業協会 |
5 | 一般社団法人 日本建築士事務所協会連合会 |
講習実施機関は複数ありますが、栃木県宇都宮市のような地方都市に住んでいるなら、各県に組織のある建築士会で受講するのが良いと思います。
建築士会のWEB申し込みは、手続きが簡単で値段も安めな上に、住宅瑕疵担保責任保険協会のように、横浜まで行く必要もないからです。
今日のブログは、既存住宅状況調査技術者講習を受けるなら、建築士会で受講するのがお得な3つの理由を書きます。
その前に、中古住宅のリフォームやリノベーションを考えているお客さんにとって、「既存住宅状況調査を受けると、どんなメリットがあるのか?」
また「ホームインスペクションとは何なのか?」を説明します。
既存住宅状況調査は、中古住宅を購入してリフォーム・リノベーションする人に有益です
既存住宅状況調査は、特に中古住宅を購入する方、もしくは中古住宅を購入して、リフォームもしくはリノベーションする方に関係する調査です。
宅地建物取引業法の改正により、平成30年4月より、中古住宅の売買の際に行われる重要事項説明に、既存住宅状況調査を実施している場合には、その結果について説明することが義務づけられました。
売主・買主が安心して取引できる市場環境を整備し、既存住宅流通市場の活性化を推進していくことが既存住宅状況調査の目的となります。
既存住宅状況調査技術者(インスペクター)になれるのは建築士のみであり、建築士が、既存住宅状況調査(ホームインスペクション)を実施するためには、既存住宅状況調査技術者講習を受講し、修了考査に合格することが必要です。
従来の任意団体に登録されているインスペクターの資格では、国が定めた既存住宅状況調査を行うことができません。
既存住宅状況調査(インスペクション)とは何か?
既存住宅状況調査技術者(インスペクター)が行う既存住宅状況調査をホームインスペクションと言います。
構造耐力上主要な部分(基礎、壁、柱等)に生じているひび割れや、屋根、外壁等の雨漏り等の劣化事象・不具合事象の状況を、目視、計測等により調査するものです。
破壊検査、瑕疵の有無の判断、建築基準関係法令への適合性の判定等は含みません。
建築士が行うとはいっても、目視検査が基本なので、既存住宅の状況が全て明確にわかるというわけではありませんが、中古住宅を買われる方は、不動産業者でなく建築士の見解を聞くのが有益だと思います。
大規模リフォームを前提として不動産業者の話だけ聞いて家を買ったら、リフォーム前にとんでもない家であることが分かったなんてこともあり得ます。良心的な不動産業者も多いですが、そうでない人も居るのです。
既存住宅現況検査関連では、2本ブログを書いていました。
これから中古住宅を買う人は、既存住宅現況検査を依頼して、中古住宅の状態をザックリ把握してから買うのが吉
中古住宅を買う場合「既存住宅現況検査」を受けて中古住宅購入の不安を解消してから買おう
リフォームを行う前提であれば、破壊検査を伴うインスペクションが可能となり、劣化や不具合の原因が特定しやすい
リフォームを行う前提であれば、破壊検査を伴うインスペクションが可能です。
仕上げ材等を壊して下地や構造の状態が確認できれば、目視調査よりも詳しい劣化・不具合箇所、またその原因が特定しやすいからです。
今年、栃木県では既存住宅状況調査技術者の移行講習が開催されなかった
2年前の2016年7月に、住宅瑕疵担保責任保険協会主催で、現在の既存住宅状況調査技術者の前資格である既存住宅現況検査技術者の資格は取っていたので、「新規講習」でなく「移行講習」を受ければ良かったのですが、今年は栃木県内で「移行講習」は開催されませんでした。
電車賃を払って東京まで行けば、「移行講習」は受けられますが、電車賃と差額の4000円が、ほぼ一緒なので、わざわざ東京まで行かずに、地元宇都宮で「新規講習」を受けることにしました。
移行講習費用が高かったので、以前、住宅瑕疵担保責任保険協会に問い合わせてブログ書きましたw。
住宅瑕疵担保責任保険協会に、「既存住宅状況調査技術者」への移行講習費用が高い理由を電話で聞いてみた
建築士会の既存住宅状況調査技術者講習会WEB申し込みは超簡単!5分で終わるのでお得
今回、建築士会の既存住宅状況調査技術者講習会に、WEBで申し込みを行いましたが、手続きがとても分かりやすく簡単で、5分で完了しました。
講習会はWEB申し込みが多くなっていますが、このWEB申し込みはとても良く出来ていました。
WEB申し込みは、手続きが分かりにくく手間が掛るものもあり、そんな場合はホントにストレスです。
以前の既存住宅現況検査技術者講習会は、住宅瑕疵担保責任保険協会でWEB申し込みをしましたが、建築士会ほど整理されていなくて分かりにくい印象でした。
ちなみに現在も申し込みしずらいです。
建築士会の既存住宅状況調査技術者講習会の場合、WEB申し込みが分かりやすい上に、WEBで申し込むと600円安くなる仕組みとなっています。
講習費用も「住宅瑕疵担保責任保険協会」より「建築士会」のほうが約7000円安くてお得
既存住宅状況調査技術者講習の新規講習費用は、建築士会は21060円(税込)、住宅瑕疵担保責任保険協会は28080円と、建築士会のほうが7020円安いです。
移行講習も、建築士会は16740円、住宅瑕疵担保責任保険協会は19440円と、建築士会のほうが2700円安いです。
内容が大きく違うことは無いので、費用の面でも建築士会のほうがお得なことが分かります。
建築士会の既存住宅状況調査技術者講習は、首都圏まで行く必要がなく、時間と交通費も掛からないのでお得
建築士会主催の既存住宅状況調査技術者講習は、各県の建築士会が行うので地元で開催されますが、住宅瑕疵担保責任保険協会の講習会は、関東だと横浜で開催されます。
宇都宮から横浜まで行くと、移動時間が掛かる上に交通費もバカになりませんから、地域組織のある建築士会に軍配が上がります。
栃木県で建築士会が行う既存住宅状況調査技術者講習会は9月26日(水)
栃木県で建築士会が行う既存住宅状況調査技術者講習会は9月26日(水)で、新規講習になります。栃木県で行われる移行講習の予定は無いとのことです。
お申込みはお早めに。
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有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。
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