リフォーム・リノベーション

省エネリフォーム

健康で暮らしやすい家にしたいなら、断熱リフォームは必須

1.要望の聞き取りと現地調査

ホームページを見てご連絡頂き、省エネリフォーム(既存住宅の省エネ改修リフォーム)を行ったAOさんのケースです。場所は宇都宮市の中心市街地。
築30年を越える木造2階建て。2階南西の角部屋、寝室兼仕事部屋として使われている8畳洋間。

1部屋のみの省エネリフォーム。壁と天井裏に断熱材を入れたシンプルな省エネリフォーム施工例です。

30年以上前の住宅は、断熱材を入れることが一般的でなかった為、壁も天井にも断熱材が入っていませんでした。夏は、壁と天井からの熱で部屋の温度が上がり、エアコンの効率が非常に悪いので、省エネリフォーム(断熱改修リフォーム)を行いたいとのことでした。夏は、1階との温度差が6~7度程度あったとのことです。以前に増築経験があり、増築スペースには断熱材が入っているとのことでした。断熱材が入っている部屋と入っていない部屋との快適性の差を実感されていたことも、今回の省エネリフォーム(断熱改修リフォーム)をすることに繋がったようです。

最初にメールでご連絡を頂き、見積の為の現地調査をしました。収納の天井から天井裏を覗くと天井には断熱材は入っていないことが分かりました。天井に入っていないと、外壁部分にも断熱材が入ってないことが予想されます。外壁に断熱材を入れる一番安い方法は、室内側の壁を撤去して断熱材を入れること。今回のケースは、電気配線が室内壁に多数露出していた為、室内壁を壊して、断熱材を入れると同時に露出した配線をすっきりと壁の中に隠蔽する工事も行いました。現地調査と見積段階では、できるだけ既存部分を壊さず、効果的にリフォームが出来るように心がけます。また、お客さんと予算、仕様、施工範囲について話し合い、どこまで行う見積にするのかを決めます。

現地調査時。壁と天井の取り合いの廻縁(木部)を見る。
既存部分はできるだけ壊さず、使えるように計画する。

2.各部の断熱方法と仕様を判断する

断熱材は、外壁を壊して外壁側からも入れられますが、室内壁を壊して入れる場合と比べるとコストが何倍も高くなります。高くなる理由は、外壁と室内壁の施工コストの差+外壁を壊すには足場も必要になる為です。壁に断熱材を入れるには、室内壁を壊して断熱材を入れることが一般的です。他の方法として、既存の室内壁を壊さずに、その上から薄い発砲系断熱材等を貼り付け、室内仕上げの上に断熱材を付加する方法もありますが、室内が狭くなってしまうこと、また付加した壁廻りの大工造作工事が増える為、コストメリットが少なくなるので行うことは少ないです。

上記のことから判断して、AOさん宅の壁の断熱改修方法は、室内側の壁(クロスと石膏ボード)を壊して断熱材を入れました。天井断熱は、天井裏に昇ることが出来れば、何も壊すことなく断熱材を入れられますから、一番簡単に、かつ安く効果的に断熱施工が行える場所です。

既存ビニールクロスと石膏ボードを剥し断熱材を入れたところ
壁厚が薄く、断熱材が入らないような部分は薄い発砲系断熱材を入れた

3.天井裏敷込み断熱工法と断熱内窓は、簡単で効果抜群。

AO-houseの断熱材は壁、天井共に高性能グラスウール16K厚さ105mmを入れました。天井裏はグラスウールをもう1枚入れて2重にすると、次世代省エネ基準をクリアする仕様ですが、天井裏が狭いこともありこの仕様となりました。作業開始(壁解体)から完了(壁クロス完了)まで、3日間のリフォームでした。壊したのは壁のみで、天井は壊しませんでした。その他の工事としては、既存フローリングの上に絨毯を施工しました。

また、今回は行いませんでしたが、既存サッシの内側に断熱内窓を付けることも効果的です。どこも壊すことなく行えて効果が高いので、オススメの省エネリフォーム(省エネ改修)です。冬の暖房時に家から逃げる熱のうち、窓やドアの開口部を通るものは約半分と言われています。また夏の冷房時に家全体に入ってくる熱のうち、窓やドアの開口部を通るものは7割以上にな.ると言われています。。冷暖房のムダを省き、効率よく利用するためには窓の断熱対策も重要です。断熱内窓(インナーサッシ)を入れると騒音もかなり防げます。既存住宅を省エネリフォーム(断熱改修リフォーム)するにあたり、一番簡単で安く効果が上がるのは、天井裏敷込み断熱リフォームと断熱内窓リフォームの2つです。

天井裏敷込み断熱工法。
重なると隙間ができるので、なるべく断熱材が重ならないように入れる。

4.施主の感想

工事後に施主AOさんよりメールがあり

「今日(平成24年6月20日)の暑さの中でも1階応接間27℃に対して2F工事した部屋28℃と、エアコン無しでも十分な断熱効果が得られました。」とのことです。

住み心地が良くなったとのことで安心しました。8畳1間のみの省エネリフォームでも住み心地は良くなります。
出来れば、既存サッシの内側に断熱内窓も設置できると住み心地と省エネ性能はもっとUPします。

概要

省エネリフォーム

健康で暮らしやすい家にしたいなら、断熱リフォームは必須

所在地
栃木県宇都宮市
用途・構造
専用住宅 木造軸組構法2階建て
工事内容
2階8畳間の省エネリフォーム工事
断熱材
高性能グラスウール16K,厚さ 105mm防湿気密シート付
施工
(有)ヨシダクラフト 吉田武志
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