インテリアの好みは年齢により変化していくので、出来るだけ装飾はせずシンプルに内装を仕上げています。かつ特殊な納まりにはしないで、使い易さとメンテナンスしやすさを重視して造ります。

※納まりとは・・・例えば、壁と床が接する部分を、壁と床の「取り合い」といい、そこをどのような形にするかを「納まり」という。

(1)無垢フローリング

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ヨシダクラフトの注文住宅、リフォームでは、基本的に床材はこの3種類からおすすめしています。施工実績があり好きな材料だという理由です。無垢材なので、隙間が開いたり、多少反ったりするのは共通。傷も味だと感じられる人向き。

カラーフロア(ハウスメーカー等が使っている床暖房対応の合板フロア)は、修繕的リフォーム以外では使用していません。

カラーフロアを使わない理由は、無垢フローリングのフェイクなので経年すると安っぽい見た目になり経年美が期待できないこと。またカラーフロアの芯材はベニアなので、積層された接着剤の寿命がフローリングの寿命になり、無垢フローリングと比べて耐久性も劣るからです。

1.レッドパインフローリング

定番のレッドパイン(欧州赤松)の床材。ショールームの床材としても使っています。素足で歩くと、とても気持ちの良い素材。パインと言っても様々な種類があります。産地やグレードによってはひどいものもありますので注意が必要です。最初は白っぽいですが、経年変化によりアメ色になっていきます。柔らかいので足触りが良く、節があり、見た目も暖かみのある素材です。

しかし、柔らかいという特徴はそのまま欠点にもなります。傷がつきやすく汚れやすい。伸縮が激しいので、暖房のあたる場所等は特に隙間が大きくなります。また100キロ程度の太った人がキャスター付の椅子などを長時間使用した場合、荷重がかかり表層がめくれることがあります。そうした欠点をよく理解して使う事が大切です。理解して使える人は、マイナス要素さえ好きになることでしょう。パインは、節が魅力だと考えています。北欧スウェーデンの森で、70~80年のスパンで計画伐採されているAグレードのレッドパインのみを仕入れています。徹底した品質管理のもとに製品化されているので、木肌の美しさと安定した「歩留まりの良さ」は他に類を見ません。

歩留まりが良いというのは、木肌の状態が悪くて使えない材料がほとんどないということ。安い値段のパイン材だと、節に穴が空いていたりして、状態が悪くて捨てるしかない材料も多い。そうなると、多めに仕入れなければならず、結局値段が高くなったりします。このレッドパインは、トレーサビリティのはっきりわかる製品で、北欧家具との相性も優れています。クリアオイルを塗って仕上げることが多いです。幅136㎜で厚さは20㎜。傷を気にしなければ、犬や猫にも心地よい素材。うちの犬も気持ち良さそうです。ヨシダクラフトではこのレッドパインを使った家が多いです。

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レッドパインの施工例

注文住宅施工例。 北欧家具も暮らしのキーワードになっている。同じ北欧のレッドパインとの相性は優。シンプルな建築と家具に、節ありのレッドパインがやさしい雰囲気を与えている。
施工例YM-houseを見る→

パインの輸入元オストコーポレーション北関東はこちら

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2.杉フローリング

パイン材よりもさらに柔らかい材料である為、足ざわりが良いという利点と、傷付きやすいという欠点とは表裏一体になります。
無垢材は長持ちしますが、特徴的な素材のため、その特徴が人によってはクレームになる場合もあるので、ハウスメーカーでは使われていません。

存在感ある見た目と、特筆すべき歩き心地は、傷や隙間が開くことのデメリットさえも上回る魅力になると思います。

栃木県産で県内の製材業者が自社工場で作っています。床板表面をツルツルに仕上げる「超仕上げ」により、塗装の「のり」が良くなり、
素足で歩いた時の感覚が優れています。クリアオイルを塗って仕上げます。同じ杉板でも他の物とは存在感が違います。

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杉フローリング施工例

注文住宅施工例。落ち着いた「和」を感じさせる住まい。杉板と畳の組み合わせが美しい。
施工例A-houseを見る→

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3.楢(オーク)フローリング

くっきりした木目と淡い褐色のコントラストが美しいナラフローリング。硬い材料で、傷が付きにくい為、室内で犬を飼っている方や、車椅子の方に向いている素材です。

しかし、硬い材料なので、素足で歩いた感覚や寝転がった心地よさはパインや杉よりも劣ります。充分な強度と耐久性を持ち、無垢フローリングの定番的人気です。節を除きかすかな白味を残した美しい材料。傷が付くのを極力避けたいという方には、このフローリングをオススメしています。

塗装は、オイル仕上げとウレタン仕上げの2種類がありますが、個人的には断然質感の高いオイル仕上げが好みです。いろいろと楢フローリングも使いましたが、見た目の美しさとコストパフォーマンスでこのメーカーを使っています 。

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楢(オーク)の施工例

リフォーム 施工例。平屋の中古住宅を買ってリノベーション 。クライアントの古くて味わい深いものが好きだということに共感。お気に入りのCAFEのようになった。

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(2)壁・天井

見た目や質感が良く、調湿・消臭作用等の機能性も良いモノを選びました。
コストや室内意匠により素材選択致します。

●珪藻土塗り壁

珪藻土は、室内の壁と天井の仕上げ材として使用します。調湿及び消臭作用があり、間接照明を当てると柔らかな雰囲気が広がります。

珪藻土自体は、自分で固まる能力はないので、必ず「つなぎ」的な物質が必要になります。重要なのは「つなぎ」に「何を使っているか?」です。「樹脂」をつなぎとして使っている樹脂系珪藻土は、珪藻土特有の炭の数千倍と言われている孔(多孔質)を樹脂でご丁寧にふさいでいるわけです。樹脂をつなぎとして使うと、珪藻土最大の特徴である調湿作用が弱まります。

珪藻土塗り壁

また樹脂系珪藻土は、ビニールクロスのようなテカテカした質感に仕上がりますから、見た目も良くありません。樹脂をつなぎに使う理由は、割れにくくするということ。しかし、クレームが出ないことを優先するあまり、珪藻土最大の効果を無くすようでは本末転倒だと思います。弊社で使っている珪藻土は、樹脂をつなぎとして使っていない為、以前はヘアークラック(細い髪の毛ようなひび割れ)が入り易かったのですが、最近は改良されて、ひび割れが入りにくくなりました。

当社で、長年使っている珪藻土「けいそうくん」は、非常に質感の高いこだわりの珪藻土です。珪藻土は、大きなメーカーよりも小さなメーカーのほうが、素材の特徴を生かして、真摯に物づくりをしているように思います。

珪藻土塗り壁のデメリットは、汚れてもクロスのように貼り替えが出来ない事ですが、汚れても、それが味として考えられるような許容範囲の広い材料だと思います。

●羽目板

羽目板を使うのは、主に天井とトイレの壁です。材種は、杉もしくはパインを使います。
羽目板の天然の木目は、同じものが2つと無いオリジナルであり、無垢フローリングにプラスして、羽目板を使うと室内の無垢材の面積が増えて、自然と心地よい雰囲気になります。トイレの壁に羽目板を使う理由は、「おしっこの飛び跳ね」に対して清掃しやすいという理由です。

羽目板写真

●ベニア仕上げ

ベニアは、主に室内の天井仕上げ材として使用します。ベニアの下地は、石膏ボードを貼ります。室内を明るい雰囲気にしたい場合は、白っぽいシナベニア、落ち着いた雰囲気に仕上げたい場合は、茶色いラワンべニアを使用します。透明の自然塗料で仕上げることが多く、経年すると色が濃くなって味わいが出てきます。

ラワンベニア仕上げ

●珪藻土クロス

よくあるビニールクロスと違ってテカテカしていません。ざらっとした自然な風合いの珪藻土クロスを選んでいます。

価格も珪藻土塗り壁と比べて安価です。貼り替えできるので、メンテナンス性に優れていると言えます。

デメリットは、ビニールクロスと比較すると下地に追従し難く、ジョイント部や木との取合いに隙間が目立ちやすいです。

水拭きするとシミになることもありますので、汚れはきつく絞ったタオルで軽く叩くように拭いたり、消しゴムを使います。

(3)造作建具

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室内ドアは、既製品のドアでなく造作でドアを造ります。造作建具(ぞうさくたてぐ)と言います。室内は、床と壁と天井のみで構成されているので、建具(ドア)の占める面積は大きく、そのデザインと材料が与える印象も大きい。大切なのは、機能的で室内に違和感無く調和し、時間が経っても交換できる材料を使うことだと思います。

日本の既製品、アメリカ、スウェーデンの既製品といろいろと使いましたが、自分でデザインして、金物まで決めて、建具職人に造ってもらう造作建具(ドア)が一番良いという結論です。
既成品の建具は、ドアと枠が一体になり塗装までされて仕上がっています。既製品は、短いと3年程度でモデルチェンジし、いずれ訪れるリフォームの時期には、同じ製品が存在しないことがほとんど。そうなると、ドアを交換する場合は枠と周囲の壁も壊して造りかえることになります。逆に、造作建具は、壊れたり古くなったりしたら、ドアのみ交換することが可能です。

また、塩ビシートを表面に貼った新建材のドアやコテコテしたデザインの既製品の無垢材のドアでは、見た目も質感も良くない。また、既製品ドアは、レバーハンドル等の金物でコストダウンしているので、メッキが剥がれてくるような安っぽいものが多いというのも、使いたくない理由の1つです。金物は普段、手で触る所なので重要な部材だと思っています。

造作建具にすると、ハンドル等の金物も既製品に比べて質の高いものが選べます。造作建具はシナのフラッシュドアを基本として、リビングのドア等はガラスを入れた框ドアにすることが多い。

※ハウスメーカーや一般の工務店は既製品の建具が殆どです。

※写真の障子戸は、ワーロンプレートを使用し、組子の間に1枚ずつ落とし込んだアクリルワーロン障子戸。障子紙の張替えの必要はなく、開口部の断熱性も高まる。

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造作建具にした場合、機能、性能面で良いこともあります。例えば、リビングにトイレが接している場合など、トイレドアから音が漏れないように防音効果のあるドアにすることも可能になり、かつ、他のドアとデザインの調和も図れる。

既製品のドアだと、これが出来ません。造作建具にすることで、デザインの調和はもちろん、機能、性能面でも住まい手の都合に近づける対応が出来る様になります。

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ヨシダクラフトでは、造作建具(ドア)は、基本的には引き戸として、使い勝手のよい動線を確保することにしています。また、建具の数も多いほうだと思います。建具が多いと、いろいろな状況に対応できるからです。建具が多いので、建具と枠にお金が掛かっています。そして、開き戸でなく、引き戸にしたいので、枠の材料が2倍になり、仕事の手間も掛かります。建具が多くなると、使いやすい室内にできるのですが、どうしても高くつきます。建具を減らせばローコストにできることは分かっても、使い勝手が悪くなるので、それがなかなか出来ません。

引き戸のデメリットもあります。それは気密性が悪くなること、また引き戸を多用すると付けたい場所にスイッチとコンセントが付けにくくなることです。

(4)建具用ガラス

ガラスは、建具に使って室内に光を取り入れたり、間仕切り壁の一部として「視覚的な抜け」を造り、広がりを感じさせる為に使用しています。
透明ガラスの他には、目の細かいチェッカーガラスと、縦にラインの入ったガラスがお気に入り。昔は日本でも手に入りましたが、国内ガラスメーカーの生産は中止され、今は輸入品を使う事しか出来なくなりました。ヨシダクラフトは、建具をオリジナルで造っているので、かわいいガラスを使うことも可能です。ショールームの建具ガラスもご覧ください。
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(5)オリジナル家具

下駄箱、本棚等の家具は、室内における面積も大きく、室内の印象を決定するアイテムです。オリジナル家具は、造作建具(室内建具)と素材やデザインを合わせて制作し、違和感の無いインテリアを造ります。

大工が造った本棚とテレビ台