ハウスメーカーとの違い2


ヨシダクラフトと他社(主にハウスメーカー)との違いをご説明いたします。顧客から、「注文住宅を建てようとしている人は、工務店とハウスメーカーの違いを分かっていないので説明したほうがよいのではないか。」また「吉田さんの造る家に興味がある人には、ハウスメーカーとの違いを説明すると、より特徴が分かりやすいよ。」とアドバイスを頂いたので書いてみたいと思います。
家を建てる場合、ほとんどの方は、まず近くの住宅展示場に行かれて、ハウスメーカーの家をご覧になると思います。まずは、工務店の造る家とハウスメーカーの造る家とでは、どちらが良い悪いでなく、大きく違うということを、ご理解頂きたいと思います。ハウスメーカーで家を買うことが向いている方と、弊社のような工務店で家を造ることが向いている方は「違う」ということです。


1つ目の違いは受注構造

1つ目の大きな違いは受注構造です。注文住宅を建てる場合、ハウスメーカー・工務店・設計事務所の3者が主たる依頼先になります。重要なのは、どこに依頼しても実際に工事するのは工務店だということです。3者のどれを選んでも、現場で工事をするのは工務店で、工務店は、協力業者である専門工事業者に発注し、傘下の職人が実際に現場で作業をすることになります。

設計事務所はもちろん、ハウスメーカーも実際に家は造っていません。工務店や設計事務所を選んだ場合は、工務店が工事をします。(設計事務所に依頼した場合は、施主と工務店は直接契約になりますが、工務店は設計事務所の下請け的要素が強くなります。)

ハウスメーカーを選んだ場合は、下請けとしてその地域の工務店が工事することになります。ハウスメーカーが全国展開できる理由の1つが、地域の工務店を下請けとして活用出来るところにあると言われています。これは栃木県以外のどの県でも一緒です。

工務店は、お客さんから直接受注すれば、自分が納得できる家造りが出来て、一般的には利益率も高くなります。下請けでは、仕事のやり方や材料がおかしいと思っても、変えることができない上に、利益率も低くなるのか゛普通です。当然、工務店としてはお客様から直接仕事を取りたいということになります。



2つ目の違いは使用材料

ハウスメーカーとの違い

大工が無垢材を貼る

2つめの違いは、使用材料です。使っている材料、部材が違う。ハウスメーカーでは工場での大量生産のメリットが出せて、クレームの起こりにくい新建材を使用します。年間に何千棟も造る(売る)ので、初期クレームが少なくなることを最優先します。

例えば、無垢の床板。節の大きさや節の入り方もまちまちで、柔らかく傷付きやすい。無垢材ですから、乾燥すると隙間が空いたりもします。それらは神経質な人にとって我慢できないことで、クレームの原因になります。好きな人にとっては温もりのある利点が、神経質な人にとってはこれ以上無い欠点にもなります。だからハウスメーカーでは、本物の素材は極力使いません。

自然素材やオリジナル部材は大量生産の論理から外れますから、ハウスメーカーにとっては、不得意な部材です。ハウスメーカーではドア、洗面台、下駄箱、キッチンなど、ほとんどの部材が既製品の新建材です。ハウスメーカーの住宅展示場に行くと、どの会社も画一的な印象がするのは、このためです。

神経質な方は工場で大量生産された新建材を多用し、現場作業が少ないハウスメーカーの住宅が向いています。ハウスメーカーの家は、大量生産住宅ですから、間取りも材料もある程度決まっていて、仕上がりが想像しやすいという利点もあります。ハウスメーカーの家の最大の特徴は、クレームを出しずらい「商品」であること。その為の工業化であり、規格化、新建材を使うことなのです。ただし、工業化、既成部材化を進めても多数の職人が関ることや、全く同じ住宅は世の中に1軒も無いこと、住まい手の価値感も様々な為、ハウスメーカーと言えども、クレームは発生します。



3つ目の違いは職人

ヨシダクラフトの家は、ものづくりができる職人達によって造られています。大工が木を削り、左官が壁を塗り仕上げられていきます。

ハウスメーカーは、職人の技術に頼らない家造りをしています。工場で生産された新建材を現場で組み立てて、取り付けるという家造りです。大工が木を削って窓枠を取り付けたり、左官職人が漆喰壁を塗ったりすることはありません。ですから、ハウスメーカーの家は、職人でなく組立工員が中心になって造られています。



ヨシダクラフトの特徴は・・・施主の個性が建物に現れやすい。

ヨシダクラフトでは、基本的に室内ドア、洗面台、下駄箱は手作りします。キッチンもオーダーで造ることが多くなっています。同じ思想、デザインで造られたオリジナル部材を設置したほうが空間と調和し、新建材のように廃盤になることも無いので長く使えます。自然素材が多いのも特徴です。

実は、直接受注している工務店も、実際は新建材(既製品の大量生産部材)で家を組み立てている会社がほとんど。ビニールクロス、塩ビ貼りの既成ドア、既成洗面台等の大量生産部材を使ってハウスメーカーの真似をして家を造っています。そうなるとハウスメーカーと比較して、工務店の存在価値は無いと思います。

オリジナル部材を造るのは手間の掛かる仕事です。打ち合わせを重ねて、完成した物が、クライアントの予想と違っていたなど、リスクも大きい。部材メーカーとしての責任もプラスされる為、慣れていない工務店ではできないようです。インテリア等について、お客様と対等かそれ以上に話しが出来ないと、打ち合わせすることさえ難しいと思います。そう考えると、お客さんと打ち合わせが出来て、図面が描けて、オリジナル部材が造れて、その上メンテナンスの必要も覚悟している工務店は少ないことがわかります。

オリジナル部材のデメリットもあります。カタログに無いものを作りますから、お客さんになる方とは、好みと価値感の共有ができないと上手く行きません。オリジナル部材の作成は、基本的に現場での手仕事になります。一品生産ですから、初めて造る形態も多く、工場で作る大量生産部材のように改良をして精度を上げていくということが出来ませんので、既成部材ほどの完成度は無いかもしれません。引渡し後、経験の無い現象が出ることもあり、それが不具合なのか、仕方の無いことなのかも、施主と意見の分かれる場合もあります。その場合、話合って解決しますが、当然ながら不具合と認められる場合しか無料修理等はできません。どちらにしても、理解のある施主でないと、トラブルになってしまいます。神経質で図面と何ミリ違うとか、見えるか見えないような傷があるくらいでヒステリックになる方には向いていません。オリジナル部材や自然素材は新建材とは違うということをご理解頂きたいと思います。

住宅を造るプロセスもハウスメーカーとは大きく違います。例えば、同じ形、仕様、性能の家を工場で造る場合と、人間の手で造る場合とでは、出来上がったものが同じでも、そのプロセスは大きく違います。その違いは、家づくりに人が直接関与したかの差です。現場で人間の手で造る場合、「つくるというプロセス」は、施主、工務店、職人にとって、とても大切な時間になり、貴重な経験として記憶に残ります。ヨシダクラフトの家造りは、部材までオリジナルなので、設計段階から施主、工務店、職人が「つくるという協働作業」を行います。これは施主の個性も建物に現れやすくなるということです。既成品を工場で組み立てるハウスメーカーの家と大きく違う点です。この違いは、施工例の住んでみてアンケートのページで、施主の体験談がお読み頂けます。



その他のハウスメーカーの特徴は・・・万人向きなクレームを出しずらい「商品化住宅」であること。

hosoda_007

オリジナル部材で造られた室内

ハウスメーカーはテレビCM、住宅展示場などの広告宣伝費等の間接経費をたくさん使っています。営業マンもたくさん抱えています。前述のように工事は工務店が行います。

ですから、ハウスメーカーの出す見積もりには直接工事費といわれる、材料費・工事費・工事管理費以外のお金、いわゆる間接経費が沢山含まれています。モデルハウスは豪華なのに、実際に建った家が、値段が高いわりに安っぽい理由は、このように間接経費が多く掛かり、住宅の質を左右する直接工事費が少なくなってしまうこと。また、新建材といわれる本物でない部材を多用することに原因があると言われています。

また、ハウスメーカーは無料でプランを作成するのは当然で、模型も無料で造ることがあります。社会人なら誰でも理解できる話ですが、受注できなければ、その無料作業のコストは、その後、受注に到った人が支払うことになります。分かりやすくいうと、受注に到らなかった他人の為に自分がお金を支払っているということです。無料プランした人の何パーセントが契約にいたるのでしょうか?
普通は何社も比較検討しますから、かなり低い確率のような気がします。弊社顧客に聞いたところによると、とにかく契約を急がされるというのも、ハウスメーカーの特徴のようです。決算なので、すぐに契約してくれと言われたり、キャンペーンなので今すぐ契約するとお得だと言われたりするようです。契約前から、何故か引渡日が決まっている工程表を毎回見せられて興醒めに。(笑)そんな早いペースでは、自分の思い描く家は造れないと感じる方が私のお客さんには多いです。ハウスメーカーは営業方法も、家と同じでかなりシステマチック。気の弱い人や、やる気の無い人だと簡単に契約ということになるでしょう。



考えてみれば、ハウスメーカーは営業マンが中心。営業にはノルマが付き物。ですから、契約を急がされるのは当然の話です。契約するまでは無料で仕事をしているので、早くお金を回収したいという考えもあると思います。ハウスメーカーが営業マン中心の会社であるという根拠は、歴代社長が月に何棟も契約を取ったという、伝説の営業マンで占められていることからも明らかです。ハウスメーカーは持続性があるかというと、昨今の経済情勢をみると、大きな会社であるから、会社が潰れないとはいえないと思います。「大きいことはいいことだ」という価値感はどんどん失われつつあります。


ハウスメーカーが優れている点は多い

ハウスメーカーが優れている点は沢山あります。大量生産のメリットがでるような仕組みを造っています。年間何千棟も売るので、工場で造られた大量生産の新建材を多用して、とにかくどんな人からも、初期クレームの少ない商品(家)を造ります。工場生産品のメリットは品質が安定していること。質を上げるには同じものを造り続けることが必要ですから、間取りの自由度も低く設定され、狂いの少ない新建材を使用します。しかし、初期品質が安定した既成部材で造るから、長持ちする家が造れるかというと、「そうて゛はない」というのが複雑なところです。既成部材は廃盤になることが殆どで、リフォーム時に同じものに交換できない。廃盤になってしまうと、壊れた箇所だけ部材交換するというわけにいかず、壊す必要のない周辺部分も壊してリフォームということになります。また、新建材は大量の接着剤によって部材が構成されているので、接着剤の寿命が部材の寿命となります。部材修理は同時期に集中することが多く、部材交換して使い続けられないことが、建替えの原因の1つになってきました。

ハウスメーカーの間取りの自由度が低いということは、欠点であると考えがちですが、利点でもあります。平面プランは外観に直結するため、間取りの自由度が低いことによって、少なくとも外観は、商品化住宅特有の破綻の無いデザインに出来ることが多い。

逆に工務店や設計事務所は、完全に自由設計で行うことが多い為、施主の意見を聞きすぎたプランになってしまい、外観デザイン等が破綻してしまいがち。施主の要望をそのまま取り入れたり、要望を多く取り入れることが必ずしも良いことではないということです。施主の要望をそのまま、沢山取り入れてしまうと、普遍性のあるものは出来ず、計画は破綻してしまうでしょう。

とにかく自分が神経質だと思ったら、迷わずハウスメーカーに依頼してください。逆に、大量生産のメリットが出る仕組みに載らない、無垢材やオリジナル部材を使った家は不得意です。そのような家が好きな人は、ヨシダクラフトにご連絡ください。(笑)

また、弊社は新築専門の住宅会社ではありません。小さな修理なども含めると、年間100件程度のリフォーム工事も行っています。ハウスメーカーも含め、他社が手掛けた家のリフォームもしていますから、新築専門の会社よりも多くの住まいを見て、知っています。

このように、ヨシダクラフトとハウスメーカー(他社)の家づくりは全く違います。家を構成する部材も違いますし、家造りの過程も違います。それぞれのメリット、デメリットも違います。ご理解いただけたでしょうか?