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英国大使館別荘(日光)

シンプルな寄棟屋根が載った端正な外観。壁と窓が明快

出典

 

「夏は外務省が日光に移る」とまで言われた、国際的避暑地「日光」
英国大使館別荘外観

外観バランスが良く、内外装の色が少ないと建物が美しく見える

 

平成28年7月1日にオープンした、日光市中禅寺湖畔の英国大使館別荘記念公園に行ってきました。英国の外交官アーネスト・サトウの個人別荘として明治29年に建てられ、その後、英国大使館として2008年まで使われていた建物を栃木県が譲り受けて、復元した建物です。

 

英国大使館別荘から徒歩3分程度の場所には、イタリア大使館別荘記念公園があり、こちらはアントニン・レーモンドの設計です。両方見学してきました。明治中頃から昭和初期にかけて、中禅寺湖畔には各国の大使館や外国人の別荘が建てられ、「夏は外務省が日光に移る」とまで言われ、国際避暑地として賑わったようです。フランス大使館やベルギー大使館別荘は現役で使われています。

 

英国大使館別荘とイタリア大使館別荘を見学すると、当時のエスタブリッシュメント(社会的権威を持つ階層)が、どんな生活をしていたかが分かる施設です。私の率直な感想は、「高級官僚は良い生活をしているんだな~」でした。

 

建物から見える中禅寺湖の景色が素晴らしく、建築・インテリアが好きな方は、特に楽しめます。イタリア大使館別荘と両方見学して大人300円、こども150円。観覧料金も安いです。

 

グーグルマップでは英国大使館別荘に到着しない!?
英国大使館歌が浜駐車場

駐車場の目印は、このバスストップ

 

グーグルマップに「英国大使館別荘」と登録して近くまで来ても、なかなか到着しません。英国大使館別荘には駐車場は隣接しておらず、近くの道路沿いの駐車場(無料)に駐車して徒歩5分です。日曜日に行ったので駐車場は満車で路上駐車しました。

 

アーネスト・サトウは佐藤さんではないが、パートナーは日本人
アーネスト・サトウ

アーネスト・サトウ

 

英国大使館別荘は、元々英国外交官のアーネスト・サトウの個人別荘でした。サトウという名前は日本の名字なので、日本人の女性佐藤さんと結婚して、佐藤姓になったのかと思ったら、違いました。

 

サトウ(Satow)姓はスラブ系の希少姓で、日本の名字である佐藤とは関係がありません。しかし、親日家のサトウは、「薩道」または「佐藤」と日本式に姓を名乗ったようです。

 

「サトウ」という姓はスラヴ系の希少姓で、当時スウェーデン領生まれドイツ系人だった父の姓であり、日本の『佐藤』姓とは関係や繋がりはなかったが、親日家のサトウはこれに漢字を当てて「薩道」または「佐藤」と日本式に姓を名乗った。本人も自らの姓が日本人になじみやすく、親しみを得られやすい呼び方だったことが、『日本人との交流に大きなメリットになった』と言っていたという。

武田兼

内妻も現代風の美人。武田兼さん

 

アーネスト・サトウは、生涯独身であったが、明治中期の日本滞在時に武田兼(カネ, 1853-1932)を内妻とし3人の子をもうけた。

ウィキペディア

 

 

ちなみに、京都の名旅館「俵屋」の第11代主人佐藤年さんの夫のアーネスト・サトウとは別人です。

 

忠実に復元された英国大使館別荘の外観
旧英国大使館別荘

旧英国大使館別荘。一番上の写真と比べると忠実に復元されていることが分かる

 

「旧英国大使館別荘整備基本計画」(PDF:8,650KB)

この資料の外観写真を見ると忠実に復元されたことが分かる。

 

 

英国大使館別荘1階

1階から見た中禅寺湖

 

英国大使館別荘2階

2階からの眺望、さらに素晴らしい

 

英国大使館別荘擁壁

3段の石積擁壁。建物よりも擁壁にお金が掛かったのではないか?

 

英国大使館別荘戸袋

木製サッシュが収納される戸袋。気密性は低いがサッシュが全て収納されるため、景色は良い

 

英国大使館別荘床板

室内の床は、幅約20㎝の無垢の檜。何故かイタリア大使館別荘と同じ素材と寸法の床板

 

英魂大使館別荘インテリア

外観は真っ黒。室内は白と木のインテリア。照明のオレンジが暖かい印象。

 

英国大使館別荘階段手摺

階段手摺の断面と取り付け方は、当社とほぼ一緒

 

土日は、お客さんが多くて駐車場も一杯、建物内も満員。ゆったり寛ぐには平日が良さそうです。

 

 

「英国大使館記念公園」

住所:日光市中宮祠2482

駐車場: 歌が浜駐車場(県営無料)

観覧料:大人200円、小人100円(イタリア大使館別荘との共通観覧料は、大人300円、小人150円)

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