リフォーム.

中古住宅流通量が10年で2倍に増加!
既存住宅流通量

 

こちらのブログに「中古住宅購入が10年間で2倍に」とありビックリ!2005年に12万戸だった既存住宅流通量が2015年には26万戸と倍以上に増えている。

 

新築を建てられない経済事情が背景にあり、予算の都合で自分の思い通りにならない新築を建てるのであれば、中古住宅を買ってリフォームもしくはリノベーションしたほうが、合理的だと判断する人が増えたのだろう。立地の面からも、郊外の団地に建てられることが多い新築にくらべて、古い住宅街に建つ中古住宅のほうが利便性が良い場合も多い。

 

元ネタの野村総研のレポートを読んでみると、既存住宅流通をさらに活性化させていくためには、「移動人口」の拡大(移住・住替え・買替え等)が重要であり、既存住宅を流通させる方法としては、

1.既存住宅の価値評価システムの整備、既存住宅やリフォーム向けローンの充実、

2.お試し移住や多地域居住等を促進する環境整備

3.民間事業者による新規ビジネスの創造(移住・住替え・買換えサポートビジネスなど)が重要とありました。

 

今日は1の既存住宅の価値評価システムの整備に関して、

 

中古住宅の状態を検査し消費者に報告する、公的な資格とシステムが出来たので、ご紹介します。

 

この法制度とシステムは画期的だと思います。中古住宅の現況がザックリ分かれば、有効な中古住宅取得の判断材料になります。

 

中古住宅を購入しない理由
中古住宅を購入しない理由

出典 国土交通省

 

上記のグラフを見ても、気に入った中古住宅が見つかった場合、一番悩むのが「その中古住宅の劣化等の現況はどうなのか?」という事だと思います。雨漏りのひどい家や構造に欠陥のある家を買いたい人はいませんから、建物の状況が分からないと、中古住宅を買う買わないの判断が出来ません。

 

しかし、今までは中古住宅の現況を検査し報告できる人が居ませんでした。居たのかもしれませんがそれは自称であり、公的には認められていなかったのです。

 

何故なら、「中古住宅の現況を検査する国の指針」が無かったからです。建築の専門家が中古住宅の現況を検査する「公的な共通のものさし」が無かったので、今までは、売り手側である不動産業者が経験に由来する説明を行い、消費者はそれを聞いて中古住宅を買うという判断をする人がほとんどだったと思います。自分が売りたい家や土地を悪く言う不動産業者は居ませんから、それが中古住宅購入後に、消費者の不満に繋がっていた面もあると思います。

 

消費者の中には、中古住宅購入前に知り合いの建築のプロ(建築士、大工、現場監督等)に依頼して「購入判断の助言」をしてもらったという人もいるかもしれませんが、とても少数派だと思います。そもそも「中古住宅の現況を検査する国の指針」が無かったので、依頼された建築のプロも経験に頼った助言しか出来ません。

 

中古住宅の現況検査するシステムがやっと出来た

そういう状況が長く続きましたが、中古住宅の品質の確保に向けた取組みのひとつとして、国土交通省が「既存住宅インスペクションガイドライン」(平成25年6月)を策定し、そのガイドラインに準拠して既存住宅現況検査技術者という資格が出来ました。

 

既存住宅インスペクションガイドライン

 

既存住宅現況検査技術者

 

中古住宅購入前に住宅検査してもらうメリット?

 

消費者にとって、既存住宅現況検査技術者に購入前の中古住宅を現況検査してもらうことのメリットは、ザックリとその中古住宅の現況が分かることです。

 

既存住宅現況検査のほとんどは目視検査です。床下や天井裏も基本的には、点検口からの目視可能な範囲での検査となります。このザックリとが大切で、過度にならない検査項目が普及に繋がると思いました。

 

依頼者(消費者や不動産業者)と既存住宅現況検査技術者(建築士)が、共通の「既存住宅現況検査委任契約書」で有料で契約し、共通の「現況検査チェックシート」で検査します。検査後は、共通の「既存住宅現況検査結果報告書」を作成します。今まではこのような共通のものさしが無かったので、経験と勘に頼ってチェックしていた方がほとんどだと思います。私もそうでした。

 

宅建業者に対して、インスペクション事業者の斡旋の可否義務付けとなった

宅建業者は今後、2年以内に以下の3点が義務付けられる。

 

1.媒介契約締結時に依頼者に対して、インスペクション事業者の斡旋の可否を示し、依頼者の意向に応じて斡旋する

2.重要事項説明時インスペクション結果を買主に対して説明する

3.売買契約締結時に基礎・外壁などの現況を売主・買主双方に確認してもらい確認した内容を両者に書面で交付

 

インスペクションされた物件のほうが、買い手の安心感が高いのでインスペクションは定着していくと思われます。

 

ホームインスペクターには、2種類あるので注意が必要

ホームインスペクターには、大きく分けて2種類の資格があります。ひとつは、民間団体が行う講座を受講して取得できるホームインスペクター。そして、もうひとつは国が認める、既存住宅現況検査技術者(公的なホームインスペクター)です。

 

この2種類のホームインスペクター資格の違いを簡単にご説明しましょう。

 

民間資格のホームインスペクターは、民間団体が実施するホームインスペクター講座を受講し、試験に合格すればホームインスペクターになることができます。民間資格のホームインスペクターには受験資格は定められていないので、建築士免許の有無は関係なく、誰でも受験することができます。

 

一方の公的なホームインスペクターが、既存住宅現況検査技術者で、2013年国土交通省が策定した「既存住宅インスペクション・ガイドライン」に準拠した、建築士だけが取得できる資格です。

 

誰でも民間資格のホームインスペクターにはなれますが、公的なホームインスペクター(既存住宅現況検査技術者)になるためには建築士の資格が必要だということが大きな違いです。

 

だだし、建築士免許を持っているからと言って仕事が出来るとは限りません。現場に出たこともない建築士も居るでしょう。それに対して建築士免許を持っていない人で、仕事ができる人はたくさんいらっしゃいます。

 

しかし、私が遠方の友人にから、誰に中古住宅の現況検査を依頼したら良いか?と聞かれたら、現場経験のある既存住宅現況検査技術者(公的なホームインスペクター)に依頼するのが良いのではないか?と言うと思います。

 

実はワタクシ、6月29日に、既存住宅現況検査技術者のセミナーと終了考査を受けてきたのでした。多分、終了考査も合格していると思います。7月末には結果が分かります。

 

中古住宅に建築の面から関わるものとして、既存住宅現況検査技術者の制度は、公的な共通のものさしで中古住宅を検査できるという点で、画期的だと思いました。

 

 

 

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