2015-11-25
リフォーム
高断熱・高気密住宅

祖父母の家に対する孫と子の不満は、いたるところが寒いことだった

祖父母の家に対する意識調査

ザックリ言うと

 

・住宅リフォーム推進協議会が、祖父母の家に対する孫と子の本音について調査した

・孫が祖父母の家に行って楽しいと思うことは、大勢でのコミュニケーション

・孫が祖父母の家で一番苦手な場所はトイレ

・子が家を出てから、実家に不満を持つトップ3は全て「寒さ」への不満だった

 

住宅リフォーム推進協議会が、祖父母の家に対する孫と子の本音について調査した

先日のブログに書いたように、戸建リフォームの7割が50代以上の施主である。50代以上は孫がいる方が多い。住宅リフォーム推進協議会では、祖父母の家の実態を孫と子の視点から調査して、リフォーム需要を促したい考え。

 

その家に長年住んで居る祖父母は、家の寒さや不便さは当たり前のことになっている。家を出た子や、そこに住んだ経験の無い孫に不快な点を指摘されないと、自分の家が寒く、不快であること自体に気が付かないことが多いのだと思う。

 

赤の他人は、自宅の不快さや不便さについて批評してくれないので、身内の本音を抽出したレポートは貴重である。このレポートの要点を書き出します。

 

2015年度「祖父母の家に対する意識調査」調査報告書(1.5MB)

 

孫が祖父母の家に行って楽しいと思うことは、大勢でのコミュニケーション

祖父母の家は集まりの場

 

調査対象になっている孫の年齢が、4歳~小学校6年生まで。反抗期前の年齢ということもあり、祖父母の家に集まってのコミュニケーションが楽しいと回答している。1位が一緒にご飯を食べること。2位が一緒におしゃべりすることになっている。一緒にご飯を食べると仲良くなれるのは、老若男女、年齢不問であり、身内も他人も関係ない人間の真理。誰かと仲良くなるには、ご飯を一緒に食べるのが近道だ。

 

孫が祖父母の家で一番苦手な場所はトイレ

苦手な場所はトイレ

孫が苦手な場所、ワースト3は、トイレ、浴室、階段。これは家庭内で下の表の事故が起きやすい場所とほぼ一致している。子供なりに危機意識が働くのだろう。トイレ、浴室、階段共に寒く、ヒートショックにより身体にダメージが出やすい場所。またトイレ・浴室・階段は、暗い印象なのだろう。

 

家庭内事故内容

出典 家庭内事故内容

 

子が家を出てから、実家に不満を持つトップ3は全て「寒さ」への不満だった

実家は至る所が寒い

子が実家に持つ不満のワースト3は、部屋が寒い、お風呂が寒い、隙間風が寒いという全て、寒さへの不満である。冬の寒さは、人を不快にし、ヒートショック等の循環器系の疾患に直接繋がる。子の調査対象年齢が30歳~49歳の父母と、老化により体調を気にし始める年齢だということもある。

 

祖父母の家に対する孫と子の本音についてのまとめ

 

老人

人に指摘されないと、自分のことは分からないものであり、住まいも同じである。2015年度「祖父母の家に対する意識調査」調査報告書は、身内である子や孫に、実家の寒さ、不快さ、危なさを指摘させた点が分かりやすい。

 

孫や子が快適に過ごせることは、祖父母が快適で健康に暮らせることと、同じことである。その為には、必要な箇所を断熱改修(できれば建物全てを断熱改修)して、使いにくい箇所をバリアフリーリフォームすることが大切である。

 

断熱改修(省エネリフォーム)して、暖かい室内とし、部屋の温度差を無くせば、快適に暮らせるだけでなく、ヒートショックが防げて健康に暮らせるし、省エネにもなる。また、バリアフリーリフォームして、段差を解消すると、移動しやすくなり、室内でつまずくことも減るだろう。

 

快適で健康に暮らせるためのリフォームを、予算との兼ね合いを考えながら、優先順位を付けて行うことが大切だと思う。

 

ヨシダクラフトでは、そのような優先順位を付けたリフォームも行っています。

 

TK-house 住みながら優先順位を付けて行う長期計画のリフォーム。

ちなみにTKさんのお宅は、お孫さんがいつも来ています。

 

 

断熱リフォームについてはこちらもご覧ください。

 

断熱リフォームをする部屋の優先順位

 

日本人の半分がヒートショックという言葉自体を知らないのでビックリしたという話

 

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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