映画.

ゴーン・ベイビー・ゴーン

警官役といえばモーガン・フリーマン。右は主役の探偵カップル

 

映画の中の建築やインテリアの興味深いポイントを独自視点でご紹介します。第2回目は「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(原題:Gone Baby Gone)です。

 

「ゴーン・ベイビー・ゴーン」は、俳優のベン・アフレックの初監督作品で、多数の映画賞を受賞した2007年のアメリカ映画です。見るきっかけとなったのは、ツタヤ宇都宮駅東口店のおススメ表示でした。一言でこの映画を表現すると、サスペンス+人間ドラマの至高の1本です。

 

「ゴーン・ベイビー・ゴーン」の概要

「ゴーン・ベイビー・ゴーン」は、原作はデニス・レヘインの『私立探偵パトリック&アンジー』シリーズの4作目『愛しき者はすべて去りゆく』。レヘインの出身地であるボストン・ドーチェスター地区を舞台に描かれており、本作の撮影も同地区で行われた。アフレック兄弟もボストン出身であり、脇役・エキストラとして多くの地元の人間を出演させている。誘拐された少女の母親を演じたエイミー・ライアンは、本作で多くの映画賞にノミネートされ、一躍人気女優となった。ウィキペディア

 

脚本が素晴らしい

どんでん返しが続くサスペンスと人間の本質に迫るドラマがある映画です。脚本が素晴らしいので確認しようとウィキペディアを見たら、原作がミスティック・リバーデニス・ルヘイン。ミスティック・リバーも、地域と人間を描いたサスペンス+人間ドラマの至高の1本でしたが、ゴーン・ベイビー・ゴーンも似た感覚を持つ映画です。

 

地域色の濃いサスペンス映画

映画が始まると、街並みとそこに暮らす人々を長く描写し、どういう地域なのかを印象付けます。治安の悪い街であること、街と人間を舞台にした物語であることが分かります。上記のようにこの街は、原作者のデニス・レヘインの出身地であり、監督したベン・アフレックと主演した弟のケイシー・アフレックもボストン出身であり、多くの地元民も脇役やエキストラで出演しています。暮らしていた人間が映画を作り、出演者も地元の人間。だから、リアルな街の描写になっていたのだと思います。地域性はサスペンス映画にリアリティを与えています。

 

事件のきっかけは住宅にありがちな音の問題だった
ゴーン・ベイビー・ゴーン子役

誘拐され湖に沈められた少女、しかし遺体は揚がらない。

 

事件のきっかけは住宅にありがちな音の問題。隣の部屋の話声が聞こえてしまったことです。大声で怒鳴れば、たいてい隣室の声、もしくは雰囲気は分かります。母親が犯罪を犯していることを、話声から兄が知ってしまったことが事件のきっかけになりました。育児放棄されている少女が誘拐され、犯人は誰なのか?というのが映画の骨子です。誘拐される現場が少女の自宅。そこは2世帯住宅になっており、少女と育児放棄している母親の母子家庭が1世帯。母親の兄と奥さん(育児放棄母からすると義理姉)が1世帯の2世帯で暮らしています。母親は、ドラッグと酒に溺れており、子供が誘拐された時もドラッグをやっていました。少女を可愛がり、世話をしているのは兄夫婦です。母親と兄夫婦の仲は悪い。賃貸住宅などでは、隣室の些細な生活音が元で、トラブルになったりします。

 

「この判断は正しいのか?」という普遍的問いかけがある映画
ゴーン・ベイビー・ゴーン母

いかにも育児放棄しそうな母親(左)とその友人。アバズレ演技が上手い。

 

どんでんがえしが続くサスペンス性と、「この判断は正しいのか?」「正義と何なのか?」という普遍的問いかけが、映画のメインテーマとなっています。人間の生活は判断の連続で、なかでも人生を左右するほど重大な判断は、決めるのが難しいものなのです。物語の背景に、地域での学生時代からの繋がりや、街の特徴が絡んでリアリティを出しています。モーガン・フリーマン、エド・ハリス、ケイシー・アフレック等が配役されていますが、特に、育児放棄母を演じたエイミー・ライアンという女優は素晴らしく、こういう母親だと子供は悲惨だと、感情移入させます。サスペンス+人間ドラマが好きな方には、おススメの映画です。

 

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