建築いろいろ.

ヤマダ電機写真出典

 

ヤマダ電機が地域工務店に向けて送った、住宅資材販売のFAX内容が、ヤマダ電機の歴史と不振の現状を写す鏡です。

 

現在、全国で50店舗以上の郊外不採算店が閉鎖され不調と言われているヤマダ電機。原因は主に3つと言われています。スマホの普及により、リアル店舗で商品を見た消費者が、その場でスマホにより価格.comをチェックし、より安いネット店舗で買うという「ショールーミング化」。2つ目として、ヤマダ電機はビッグカメラと違い郊外型店舗が多いために、外国人旅行者向けの売り上げが低いこと。また、ヨドバシカメラと違い、店員の商品知識が低いことの3つが不調の原因として挙げられています。

 

ヤマダ電機は、もう成長を望めないのか

 

ヤマダ電機店舗数

 

ヤマダ電機が絶好調だったときは、「スケールメリットを生かしたコストダウン」が盛んに喧伝されていましたが、身体の大きな恐竜も変化に対応できずに絶滅したのです。ヤマダ電機のwebを見ると、国内外店舗数は4401で、海外の73店舗を引くと、国内の店舗数は、4328になります。このように多くの店舗と店員を抱えていたら、値段でネットショップと戦うのは、素人が見ても不可能に思えます。

 

ヤマダ電機住宅資材販売FAX

 

当社に送られてきたヤマダ電機からのFAXから目立った文言を拾ってみます。写真の赤いアンダーライン部分です。

 

ヤマダ電機グループにて、住宅会社様向けの資材販売をスタートすることになりました。

スケールメリットを生かしたコストダウン事例を大公開。

仕入れ資材価格のコストダウンを図りたい住宅業者様は奮ってご参加ください。

競合他社に勝つために差別化を実現したい住宅業者様は奮ってご参加ください。

 

そもそも、ヤマダ電機が住宅会社に売ろうとしている住宅資材は、大量販売されている既製品。ドアや床材やキッチンは、どこでも買えるものです。それをこのようにFAXを使って住宅会社に売ろうとしているのです。地域工務店の社長は、バカだと思われているに違いありません。ヤマダ電機の販売する住宅資材を使って家を造っても「差別化」にはならないです。大量販売されている既製品なので、「差別化」どころか、「価格競争」「レッドオーシャン」に陥ること必至。他社と同じ、どこでも買える、大量販売されている既製品建材なのですから。とは言っても、元々ヤマダ電機は製造販売でなく、大量販売している既製品を多く安く仕入れて、売るというビジネスモデルですから、オリジナル部材で家を造る必要がある地域工務店とは水と油なのです。ヤマダ電機は、同じ既製品の大量販売ビジネスモデルであるハウスメーカーに売るべきでしょう。

 

普通に考える地域工務店の社長なら、大量販売されている既製品は極力使わずに、自社でドア、キッチン、棚、壁等の「オリジナル部材」を作り、住宅を構成して「差別化」するでしょう。そうほうが理にかなっていることも多いのです。大量販売されている既製品は全国で、長期間売れ続けないと廃盤になります。長期間売れ続ける既製品など、ほとんど無いので、ほぼ全ての既製品建材は、廃盤になる運命です。廃盤になってしまうと交換や修理が効かなくなるので、大量販売されている既製品は、長持ちしない可能性が高い。だから、修理の効く可能性が高いオリジナル部材が長く使えるという点で優れているし、既製品よりもインテリアに馴染む「オリジナル部材」を自社で造るのが良いという2点の差別化が、現実と論理の両方で成り立つのです。

 

最後に「スケールメリットを生かしたコストダウン」を喧伝してきたヤマダ電機の現状は厳しく、将来も暗そうなことは、世間も地域工務店の社長も分かっています。ですから、このFAXにまともな地域工務店は100%応募しないことを保証いたします。それにしても栄枯盛衰。10年前に、この現実を誰が予想したでしょう。ネット(スマホ)の破壊力は凄いです。このFAXが届くのは2度目。参加者が居ないことを物語っています。FAX不要なのですが、その記述箇所もありません。

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