建築いろいろ, 美容室TROOP店舗併用3階建て(宇都宮市).

砕石パイル ハイスピード工法1

砕石パイル ハイスピード工法の施工写真全景。設置設備が少ないので狭小住宅と相性が良い。

 

施工中の美容室併用木造3階建て住宅。地盤が良くなかったので、基礎工事前に地盤改良工事を行いました。地盤改良の工法は、「ハイスピード工法」を採用しました。柱状砕石(ちゅうじょうさいせき)パイルを施工する比較的新しい工法です。穴を掘って地中の固い地盤まで砕石(小さな自然石)を柱のように設置する工法です。「ハイスピード工法」を採用した経緯と、その他の地盤改良工法の種類とメリットデメリットもザックリ書きたいと思います。

 

地盤改良工法は、大きく分けて4つ

地盤改良工法の種類は、セメントで軟弱地盤を固める「表層改良工法」、セメントの杭を埋め込む「柱状改良工法」、金属の鋼管杭を埋める「鋼管杭工法」、そして「ハイスピード工法」とよばれている「柱状砕石パイル工法」の4つです。それぞれ地盤調査結果から、現場状況に適した工法を採用するのが良いと思います

 

地盤改良工法の種類と特徴をザックリ

「表層改良工法」は、軟弱地盤の層が地表から2m以内の場合に、軟弱地盤層の強度を上げ、下の良好地盤層と一体化させて支持地盤を作る方法です。地面から浅い場所に良好な地盤がある場合に採用します。「柱状改良工法」は、軟弱地盤が2m以上8m以下の場合に用いられる方法で、土の中に、コンクリートの柱をつくってしまう方法です。「鋼管杭工法」は、軟弱層がGL-8.0m以深まで連続している支持層が深い場合に適しています。「ハイスピード工法」は、支持層が3メートル前後の場合が最も適しているようです。

 

「ハイスピード工法」を採用した4つの理由

今回は地中にある支持層が地上より2m以下なので、4種類の地盤改良工事の中では、「柱状改良工法」か「柱状砕石パイル工法」の2択になり、多少湿り気のある地盤であること、施工金額が安め、栃木県内でも実績が積み上げられてきていること、信頼している地盤調査職人から施工会社を紹介してもらったという4つの理由で、「柱状砕石パイル工法」にしました。

 

ちなみに、「ハイスピード工法」のWEBには、

ハイスピード工法は、天然の砕石を柱状に詰め込むことで、地盤そのものを強くする技術です。砕石はその隙間に水が通りやすいため、地震の揺れにより上昇した水圧(水)は、砕石パイルを通じて外部に排出して、液状化の影響を抑制します。

となっています。

 

「ハイスピード工法」(柱状砕石パイル工法)

 

「ハイスピード工法」(柱状砕石パイル工法)のメリット
砕石パイル ハイスピード工法2

穴を掘り、砕石を転圧しながら入れていくだけというシンプルな工法

施工方法は、呆気ないほど簡単。地盤の支持層まで、直径40㎝の穴を掘り、砕石を転圧しながら入れていくだけです。施工方法がシンプルなので、施工設備もシンプル。一番上の写真を見て頂くと分かりますが、ドリルのような専用オーガーを取り付けた重機とトラックだけです。オーガーとは、スクリューを回転させて地中にねじ込んで穴を掘っていく機械です。手前にある青い一輪車のようなものは、砕石を穴に入れるための、計量カップのようなもの。施工がシンプルであれば、施工ミスも少なくなります。表層改良工法や柱状改良工法の時に使うモルタルプラントや、鋼管杭工法の時に使う大量の鋼管杭は現場に設置する必要がないので、街中の狭小敷地、狭小住宅の地盤改良工事にはピッタリの工法でした。

 

モルタルプラント

普通は重機の他にモルタルプラントが必要

固化材とモルタルプラント出典

 

「ハイスピード工法」(柱状砕石パイル工法)のデメリット
ハイスピード工法施工完了

ハイスピード工法施工完了。地面の赤い丸が地盤改良したところ。

 

「ハイスピード工法」(柱状砕石パイル工法)のデメリットは、砕石を転圧していく時に多少音と振動がでることでした。砕石を押し固めていくので、ゴリゴリという音と振動は感じます。ただ、隣家まで影響のでるような振動ではなく、音も隣家の方が我慢できる範囲だと思います。音や振動は他工法でも出ますから、特徴的デメリットにはならないと思います。天然砕石を埋め込むだけというシンプルな工法なので、施工費用はもう少し下がれば良いと思います。しかし、特許取得工法であり、コンサルティング会社が入って施工会社を会員募集して普及を進めている工法なので、他工法と比較された絶妙な値付けになっていると思われます。

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