美容室TROOP店舗併用3階建て(宇都宮市), 高断熱高気密省エネ住宅.

宇都宮市美容室troop店舗併用木造3階建て住宅

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栃木県宇都宮市の中心市街地の裏通り、狭小の角地に建つ店舗併用木造3階建て住宅です。19坪の敷地一杯に、木造3階建て住宅が建ちます。狭小住宅であり、店舗であり、木造3階建て住宅と「考えるべき要素」がとても多い建物です。

 

実家である店舗併用住宅が建っていた角地での建て替え。以前の店舗はオーナーのお父様が営んでいた理容室でした。オーナーは東京下北沢で23年美容室を経営。生まれ育った宇都宮市に店舗併用木造3階建て住宅を造り、美容室を移転します。

 

既存店舗を設計の手がかりに

ご依頼頂くと決まった後、最初に下北沢の既存店舗を訪問し、話し合い、店内を実測しました。敷地の大きさを考えると、店舗部分の広さは下北沢の店舗と同じ10坪程度と考えたからです。美容室=作業場ですから、使い易い店内は必須です。既存店舗の使い易い部分を継承することで設計の手がかりとしました。

宇都宮市美容室troop店舗併用木造3階建て住宅

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下北沢の美容室の特徴

視察した下北沢は日本一の美容室の激戦区。20メートル歩くと美容室が現れます。美容室が隣り合っているのが珍しくないという激戦区なので、外観、看板、インテリア、素材等、建築での差別化は普通に行われて個性的な店舗が目立ちます。地方では見慣れた空き店舗が全くありません。すぐに個性的な多くの店舗が、貸店舗のリフォーム物件であることが分かりました。直ぐに借り手が見つかるので、貸店舗のオーナーにとっては、建物を新しくする必要がなく不動産収入が継続して入ってくる人気の土地なのです。

新築の場合は、厳しく法規で内外装が規定されますが、リフォームは全く自由です。下北沢の美容室の多くは、リフォームの自由さを存分に生かして、木で窓や外壁を造ったりして、フランクな土地柄に合った、手作り感ある店舗を造っていました。ただし、今回は新築なので、リフォームのような自由な内外装は出来ません。しかし、下北沢の美容室はだいたい小ぶりで、参考にするのにちょうどよい広さでした。オーナーと下北沢の気になる店舗を視察し、方向性を話し合いました。

 

敷地の特徴

敷地は、中心市街地の路地裏的な角地です。東側道路は大規模病院に勤める方々の通勤路になっていることで、昼間は人通りが多めです。北側道路は、宇都宮駅前から二荒山神社方面への抜け道として使われるため、車の通りも多い。東側を店舗入り口として、一番目立つ敷地の角に大き目の開口部を配して、店内の雰囲気が分かるようにしました。住居用の玄関は北側、1階部分は店舗面積を最大化して、住居面積は最小限にしています。

宇都宮市美容室troop店舗併用木造3階建て住宅

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古くからの住宅密集地でしたが、最近近くに、日本酒専門居酒屋やハワイアンカフェ等、「大衆チェーン飲食店」ではない「こだわりの個人飲食店」が開店し、グルメブロガーが頻繁に取り上げたため、1部の人には「おなじみ」の地域になりつつあります。そんな「こだわりの飲食店」を感じつつある街の雰囲気に合う、オーナーのこだわりと気配りが感じられる店舗併用住宅を目指しました。

宇都宮市美容室troop店舗併用木造3階建て住宅

右側が最終案。3階部分が大きくなり外観がシンプルになった。

 

角地の建物

また、角地の建物は、その一角の顔となる責任があるような気がします。少なくとも2方向から建物が見えることで存在感がありますし、道案内をするにも、「あの建物の角を右に」などと、建物を目印として説明したりするので印象に残るからです。

 

店舗ですから、なおさらですが、人々が建物の前を通ることで、ちょっと楽しくなるような気分にしたい。その解決方法が外観を住宅に見えないようにしながら、手作り感を出すことでした。手づくり感を出すために、無垢のレッドシダーを外壁に貼り、店舗ドアの両側にも同材のウッドデッキを設けています。店内も自宅に招かれたような珪藻土の壁と木材、造作家具を使ってシンプルに仕上げています。敷地が狭く、屋根の軒は出せないので、陸屋根に近い外観です。ビルに近い真四角な外観の屋根を陸屋根・「ろくやね」と言います。敷地が狭く造形的な外観は出来ないので、壁の1部をふかして陰影を付けて住宅に見えない外観としています。また、住居部分の洗濯物が見えないようにベランダの壁を高くしています。

 

東京在住のオーナーに2週間に1度宇都宮に来て頂き打合せを繰り返し、計画が決定しました。ほぼ9割の時間が店舗の打ち合わせで、住居部分は1割程度でした。2階が水廻りとLDKの共用スペースと個室。3階に広い個室とWICという間取りで家族3人が暮らします。

 

準耐火建築物となることで、普通の住宅と壁の下地石膏ボードや下地木材の入れ方が違います。下地の石膏ボードが2重貼りになったり厚くなったりする上に、1階が店舗で基礎立ち上がりを隠すことから、室内側も壁ふかしとなり、仕上げも珪藻土、タイル、レッドシダーと3種類あることで、壁下地が非常に複雑になっています。1階の壁下地は同じ種類が殆どないという難しさです。仕上がると隠れてしまう部分なので、言わないと誰も分かってくれません。涙。

 

5月下旬から基礎工事開始です。

 

 

美容室TROOP(トゥループ)店舗併用木造3階建て住宅 概要

 

所在地: 栃木県宇都宮市

用途・構造: 店舗併用住宅 木造軸組構法3階建て

設計施工: (有)ヨシダクラフト 設計協力: (有)枝川設計

敷地面積: 63.15㎡(19坪)

延床面積: 119.76㎡(36.15坪)。うち店舗部分36.93㎡(11坪)

屋根: ガルバリウム鋼板立ハゼ葺き

外壁: ラスモルタル吹付塗装

室内壁天井: 店舗部 珪藻土/住居部 珪藻土クロス

室内床:店舗部 塩ビシートタイル/住居部 パインフローリング

玄関ドア:店舗部 オーダーフロントサッシ/住居部 アルミ高断熱玄関ドア

サッシ:アルミ樹脂複合サッシ LOW-Eペアガラス

断熱気密:壁 防湿フィルム付高性能グラスウール断熱材ア)100 16K

天井: 高性能グラスウール断熱材ア)200 16K+気密シート

 

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