2015-01-16
私事・社会的な事

激安中古マンションや激安賃貸住宅は、価格から規定される安全性が効かないという話

120万円で中古マンションが買えるとネットで話題になっています。激安中古マンション

 

100万円台でマンションが買える?すさまじい不動産相場崩壊、住宅はただの粗大ゴミに

 

築40年を越える古いマンションであること。4階建ての最上階で、エレベーターが無いことから、価格が安くなったと解説が付いています。40年以上前の建物なので、耐震基準も現在より劣ります。ツイッターのタイムラインにはお得な中古マンションだという意見もありますが、私が友人からこの中古マンションを買いたいと相談されたら勧めないと思います。

 

日本の総人口は08年から減少に転じ、ここ数年は毎年26万人という中規模都市と同じだけの人口が減少し続けている。15年からは世帯数の減少も始まるとみられている。団塊の世代が本格的に老人介護施設やサービス付き高齢者向け住宅に入所する頃には街中空き家だらけの状態に陥ることは、もはや誰の目にも明らかだろう。そうした状況にもかかわらず、相変わらず旺盛な勢いで新築のマンションや戸建て、アパートが供給され続けているのだから、家余りに拍車がかかるのは無理もない話である。

 

不動産は粗大ごみになるので、最もお得なのは激安賃貸住宅に住むことがお得だと書かれています。

 

しかしなんといっても、最もお得なのは激安賃貸住宅に住むことだろう。例えば、マンションは所有していても管理費・修繕積立金に固定資産税などのコストがかかり、これがバカにならない。戸建てにしても定期的な修繕費は必要だ。冒頭の180万円の公団マンションの場合、管理費・修繕積立金だけで毎月約2万円かかることを考えれば、同種の部屋を家賃3~4万円で借りたほうが得なのは間違いない。空き部屋は年々増える一方だから、更新ごとに安い部屋に越していけば、それも実現可能だろう。

 

価格の安いモノの一番の問題点は、「価格の高さによる安全性が効かないこと」

昭和56年以前の旧耐震基準で造られたマンションであり、内外装のリフォームも必須であるので、買ってしまうと「安物買いの銭失い」になる可能性が高いです。価格の安いモノの一番の問題点は、「価格の高さによる安全性が効かないこと」だと思います。

 

例えば、価格が安い中古マンションには、1つの部屋に大勢の外国人が暮らしていたりして、日本人との生活習慣の違いから、トラブルがあったりする。価格が安く多くの人が買えるということは、価値観の合わない人と場所や時間を共有する可能性が高くなるということです。分譲でも賃貸でも、実際に安いマンション等に住んで困るのは、このような住民同士のトラブルだと思います。

 

価格が一定以上だと、価格の高さから規定される安全性が効く

逆に価格が高ければ、ある一定の年収の方以外は買えないので「価格による安全性が効いてくる」ということになります。年収が近いとなれば生活習慣や価値観も似ているかもしれないので、暮らしやすい可能性が高いと言えます。

 

この記事に対するツイッターのタイムラインで共感できるものを挙げておきます。

古い中古マンションは維持管理費や大規模修繕費が多く掛かるという意見。ただし、立地が最高に良い場合は価値あり。激安マンションツイート3激安マンションツイート1

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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