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家は買わざるを得ない簡単な理由 オールアバウト 

 

この記事、オールアバウトの人気記事ランキングで、先週1位、今週2位。住宅関連記事が2週続けて上位に来るのは珍しいです。いつもは、グルメ、恋愛、旅行とか軽く読める記事が上位に来ます。ちなみに、私もオールアバウトで記事書いています。よろしくです。

 

記事を読んだ感想ですが、「賃貸」か「持ち家」かという議論は、老後を考えると「持ち家派」にならざるをえない。というのはまったく同感です。共感したので、住宅建築業者の視点を入れてブログを書きたいと思います。

 

2013年の平均寿命は、女性87歳、男性80歳である。下の平均寿命推移表を見ると、寿命は右肩上がりで伸び続けている。寿命が延び続けているという事実は知ってはいたが、表を見て改めて驚いた。1960年から2013年までの50年間で、男女平均で15歳も寿命が延びているのだ。

 

ということは今から50年後の2063年には、男女の平均寿命が15歳延びて98歳になっているかもしれない。だとすると、女性の平均寿命は100歳を超える。それだけ老後も伸びるということである。健康で長生きなら良いが、寝たきりで長生きだと考えるとなんだか怖い。

 

平均寿命推移

(上記グラフ引用元 ガベージニュース「日本の平均寿命をグラフ化してみる(2014年)(最新)」

現在の話に戻します。65歳定年とすると、それから死ぬまでの期間は平均で女性22年、男性15年である。男女の平均老後期間は、22年+15年÷2(男女平均)=18.5年。平均寿命の延びも考えて、分かりやすく老後の家賃を支払う期間を20年として計算してみる。

 

「賃貸派」の方は、家賃10万円のところに20年住み続けたとすると、定年後の生涯家賃は、10万円/月×12ヶ月/年×20年=2400万円だ。定年後死ぬまでの平均的家賃合計が2400万円。家賃のみの支出で2400万円は相当きついのではないだろうか?

 

食費、光熱費、病院代、洋服代、車維持費等は別である。表のように平均寿命は延び続けているから、定年後の家賃総額2400万円は今後も増える傾向である。老後は20年でなく25年と計算しておいたほうが良いだろう。老後25年だと「賃貸派」の老後家賃総額は3000万円だ。5年長く生きると、600万円家賃が増える。何度も繰り返すが、家賃だけである。怖っ!

 

しかし、「生涯賃貸派」のメリットは、住み替えが出来ることだ。65歳の定年になったら、家賃をぐっと落として、6万円程度の所に引っ越してしまうと生涯家賃は4割減る。しかし正直、6万円のアパートは2人で住むには狭すぎて現実的ではないかもしれない。その6万円の部屋でも25年賃貸だと1800万円かかる。レンタルやシェアの時代だが、住まいは所有したほうが良いかもしれない。例えば高級ホテルのような、環境の良い賃貸の住まいを、長い間借りられるのは本当のお金持ちだけだ。

 

「持ち家派」のメリットは、定年後に実感できる。当たり前の話だが、老後は家賃が掛からないことだ。

 

「持ち家派」のデメリットを記事から抜粋させて頂くと、

 

「一番広さが必要な年代」に合わせて買わざるを得ないため、老後には広すぎる部屋ということになりがちです。

 

また会社が不景気だからと数年間だけ狭い部屋に移ることもできません。住宅ローンを組んでしまうと人生の大きな部分に固定要素ができてしまうのです。

 

また、生涯賃貸派のメリットは金利を払わずにすむことで、頭金不足での住宅購入をすれば、総返済額は借入額の約1.5倍になってしまいます。

 

また、「持ち家派」のデメリットはメンテナンスコストである。定年後死ぬまでに20年だと、多めに見て2回メンテするとして屋根と外壁の塗装等の外装メンテナンスのコストは、150~200万円×2回=300~400万円くらいだと思う。しかし、長期使用できるガルバリウム鋼板屋根や外壁。もしくはモルタル系外壁で造っておけば、延床面積40坪程度の家なら、定年後は1回のメンテナンスで済みそうだ。

 

35歳で家を建てたとすると、定年の65歳までの30年に、外装等のメンテナンスコストとして、延床面積40坪程度の家150~200万円×2回=300~400万円程度が掛かる可能性がある。家を新築してから、死ぬまでの50年の間のメンテコストは600~800万円くらいではないだろうか。屋根の庇が十分出ていたりして外壁の傷みが少ない設計になっていたり、耐久性の高い材料で施工してあると、このメンテナンスコストはだいぶ減ることになる。よく考えて設計し、初期コストをかけて良い材料で新築すると長持ちするのは当然である。

 

メンテナンススケジュール – 住宅産業協議会←戸建住宅のメンテナンススケジュールとコストの目安

 

まとめ

老後を考えると住まいは「賃貸」より「持ち家」がお勧め。ただし、注文住宅で家を建てる際は、なるべく小さく家を造ることが重要。目安は4人家族だと30坪程度。外装は耐久性のあるものとし、内部のドアは、廃盤になる可能性の高いメーカー建材は使わないことも重要である。造作建具にすると修理が効くのだ。フローリングは、合板フロアより無垢材のほうが耐久性が高い。高断熱・高気密住宅は健康に暮らせるということが証明されつつあるし快適である。Q値は1.5以下くらいになると快適性が増す。

建築費用は、面積×単価で金額が出るので大きな家はお金が掛かるのだ。注文住宅は小さい家にしたほうが良い。できる範囲で上質な材料を使った、「結果として坪単価の高い家」を建てるのが賢い選択である。安い建材を使って家を建てると、住み心地が悪い上にメンテナンスコストも高いという最悪の結果になる。

注文住宅を建てる場合、小さな家・高断熱高気密・自然素材・造作建具・長く使える外装材のキーワードで住まいを建てるのがお勧めである。今日のブログも、いつも言ってることを書いた感じである。

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