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現場監督のサラリーマン時代のお客様から言われたことで忘れられない言葉があります。
「おまえ、責任取れんのか?」
 これです。
お客様は、都内で建売住宅業者として成功された経営者S氏。
その息子さんの家でした。
けっこう有名な設計事務所が担当した物件でした
たびたびS氏は現場を訪れて、進行具合を見ていました。
毎回言われたのは、安い材料、すぐにダメになってしまう材料は絶対に使うなということ。
「そんな材料つかったら承知しない」と。
その時は何を言っているのか、よくわかりませんでした。
コンクリート打設の時も来て、コンクリートの配合と骨材をしっかりチェック。
当時は、「そんなに疑うなら自分で造ればいいのになー。」なんて思っていました。プロですから、現場に来たらチェックするのは当然です。失礼な奴です。反省。
ある日、仕上げ工事を行っている時に、Sさんがやって来て
ものすごい勢いで怒り始めました。
材料が気に入らない。この新建材を取り替えろというのです。
1部分、新建材を使った仕様になっていて、Sさんもそれを
知らなかったんですね。
設計図書どうりの仕上げですから、怒られる道理はないので、設計事務所に相談。
その時言われたのが、
「お前、責任取れるのか? 新建材はすぐにダメになるから使うな!」と。
「おれは、何百棟も建売住宅で新建材を使ってきて、ダメなのを知ってるから絶対に使うなというのです。」
この材料はもって20年、頻繁に使うとすぐにだめになると。
Sさんの経験をいろいろと聞かせてもらいました。
自分でお客さんに新建材たっぷりの建売住宅を売っていて、自分の家には使うな、なんてひどい話だと思うのですが、
「建売住宅を買う人は、それしか買えないのだからしょうがない。需要のある仕事で供給していると。」
ちゃんとした本物の材料、無垢の材料を使ったほうが、最初は値段が高いけど、長持ちするから、最後は得するということを怒鳴りながら話されて。
結局仕上げたその部分だけ壊して、無垢材に取り替えることになりました。
さすが、建売住宅〇百棟の実績がある方です。
この材料は、どういう使い方をすると、どのくらいの耐久性があるかということを教えて頂きました。
当時は、この業界に入って間もなかったので、ピンと来なかったのですが、今はおっしゃられたことがよくわかります。
このお客様には、いろいろと教えて頂きました。
私も、予算、使用期間、お客さんの好みなどの点から、新建材を使用することが、まだ多々ありますが、長持ちさせようと思ったら、無垢の素材か後々まで市場に流通する建材を使うひつようがあります。
このお客様の仕事をさせて頂いた経験は、自分の仕事をする時の1つの核になっています。
私が会社を辞めてから2年くらいして、元上司からの手紙でまたSさんからの仕事をしていると書いてありました。
うれしかったですね。
つづく。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士

栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

  1. G-NETmaster

    お客さんの身になって、取り組むことが結果的にその会社・職人のためにある。ずっと愛される。建物は長い間残りますから、直ぐに口コミで評判になる。良いにつけ悪いにつけ。そういう意味でよい経験をなさいましたね。

    返信
  2. 工務点

    g-netmasterさん
    >お客さんの身になって、取り組むことが結果的にその会社・職人のためにある。ずっと愛される。建物は長い間残りますから、直ぐに口コミで評判になる。良いにつけ悪いにつけ。そういう意味でよい経験をなさいましたね。

    返信
  3. なないろ・まみー☆彡

    なんとなんと!!
    5000人めのご訪問です。
    ありがとうございましたー。
    これからもよろしくー♪
    人それぞれの価値観というものはあると思いますが、お客様の身になって取り組まれてきたことが、結局、信頼というものにつながるのですね。
    いいお客様に出会えてよかったですね。

    返信
  4. 工務点

    なないろ・まみー☆彡さん
    >なんとなんと!!
    >5000人めのご訪問です。

    >ありがとうございましたー。

    >これからもよろしくー♪


    >人それぞれの価値観というものはあると思いますが、お客様の身になって取り組まれてきたことが、結局、信頼というものにつながるのですね。

    >いいお客様に出会えてよかったですね。

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